雑記帳

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(週刊新潮)「タリウム女子」は法廷で「検事も弁護人も殺したい」

2017年03月08日 | 日記
http://www.dailyshincho.jp/article/2017/03070601/?all=1

「タリウム女子」は法廷で「検事も弁護人も殺したい」
大メディアの「19歳殺人鬼」顔・実名隠しに何の意味があるのか

「殺人願望」に囚われて老女を手にかけた元名古屋大生・大内万里亜(21)は、
高校時代、同級生らに実験を施して“観察日記”を綴っていた。

あまつさえ、逮捕後は法曹にも目を向けて……。

少年法に手厚く保護された、身の毛もよだつ“匿名公判”の実録をお届けする。

 ***





あらためて一連の事件を振り返ると
──名大理学部1年生だった大内は、
2014年12月7日、
自宅アパートで顔見知りの森外茂子(ともこ)さん(77)=当時=を殺害。

同じ日、ツイッターで「ついにやった」とつぶやき、
「少年は偉い。少年法マンセー!!」との投稿をリツイートしていた。

「直後、大内は郷里の仙台に帰省。年が明けて1月27日に緊急逮捕されました」

とは、全国紙デスク。

「15年2月中旬、名古屋地検が3カ月間の精神鑑定を実施。
5月には、12年の高校2年時、同級生2人に硫酸タリウムを
飲ませた殺人未遂容疑で再逮捕されます。
地検から家裁に送致されると、今度は家裁が独自で再鑑定を実施。
9月下旬に地検に逆送致され、10月には6件の罪で起訴されたのです」

1月16日、名古屋地裁にて初公判。

19日の第2回公判では、手斧で襲われた森さんとの間で交わされた、

〈私を殺すつもりなの〉

〈はい〉

〈どうして〉

〈人を殺してみたかった〉

といった生々しいやり取りが明かされ、大内が、

〈まだ人を殺したいという考えが浮かんでくる〉

そう述べたことは、本誌(「週刊新潮」)2月16日号でも報じた通りである。

本誌は、犯行当時19歳だった大内が逮捕された2年前、
実名と顔写真を掲載した。

事件の残虐性と重大性に鑑み、
年齢も勘案した上での判断だったが、
公判でも反省や謝罪の念は窺えず。

一方で少年法の「趣旨」を踏まえたかのような言動は、
度々見受けられるのだ。

その“異常法廷”で傍聴を続ける記者によれば、

「14年暮れに帰省した大内は、
仙台で放火未遂事件を起こしています。
1月30日の第5回公判では、
放火の前日『最後の晩餐』のつもりで、
殺人を打ち明けた妹と
ウイスキー1本を飲み干したと振り返っていました」

そして、審理がタリウム殺人未遂事件に移ると、
恐ろしい事実が次々と明るみに出てきたのだった──。

2月9日、第10回公判に証人として出廷した被害男性は、
教室でペットボトルにタリウムを混ぜられ、
2度にわたって飲まされた結果、著しく視力が低下。

宣誓書を読む際にはこう述べた。

〈裸眼で資料を読むのが困難なので、
拡大読書器を使い、
目を近づけて文字を5倍にして読んでいます。
裁判官と裁判員の人の顔の輪郭もわかりません〉

事件の起きた12年について検察側が尋ねると、

〈高2の時、(大内と)隣の席になった。
教室に謎の粉末を持ってきて、
クラスメイトに舐めさせていた。
5月下旬にタリウムを飲まされ、
2週間後の朝、
枕に抜けた髪の毛がびっしりついていた。
7月には学校に戻ったが、
太ももやふくらはぎが痛み、
視力も0・01〜0・02に落ち、
10月から3カ月間、入院した〉

男性はそう述べ、

〈現在も足に違和感があり、
片足で踏ん張ることができずバランスが取れない。
目標や夢を台無しにされ、一生刑務所で償ってほしい〉

大内からの謝罪はないといい、対して弁護側は、

〈本人(大内)が謝罪の言葉をきちんと述べられる状態にない〉

と、陳謝するばかり。

続いて被告人質問が行われ、

〈初めて被害者の考えを知りました。
早く反省しなきゃいけないという気持ちはあるのですが、
なかなか心がついてこないというか、
反省という言葉がちょっとピンとこない状態でもどかしい気持ちです〉

大内はそう言い放ち、
薬品に興味を持ち始めたのは
高1の冬頃としつつ、
購入品を問われると即答した。

〈水酸化ナトリウム、硫酸銅、メタノール、
硫酸タリウム、亜硝酸ナトリウム、
あと酢酸鉛と水銀です〉

その用途については、

〈コレクション半分、人に投与したい気持ちが半分でした〉

〈硫酸銅は自分で舐めたり、妹やクラスメイトに舐めさせました〉

とりわけ硫酸タリウムについては、
05年に静岡で起きた16歳少女による
母親毒殺未遂事件を知って興味を持ったといい、

〈科学の知識を使ってそういう事件を起こしたところが興味深かったです〉

と、就活中の学生さながら、よどみなく語るのだった。

タリウム購入は12年5月20日。手にした時は、

〈とても感動しました。
うっとりするというか、
持っているだけでテンションが上がる感じでした〉

嬉しそうに振り返り、1週間後の5月27日には、

〈どうしても人に投与したくなって〉
小中学校時代の親友だった女性を
〈転校することになったと嘘をついて〉カラオケ店に誘い出し、
〈湿ったストローに付着させて、ドリンクの中に混ぜて投与しました〉
〈体積と密度から計算して〉0・8グラムほどを入れたというのだ。

その後、彼女を“観察”すべく、
メールで症状を聞き出し、
〈実験ノートを作ってみたかったから〉
〈方眼ノートに記録しました〉と、見舞いにも訪れている。

2月2日の第6回公判では、この親友の供述調書が読み上げられた。

〈友達と思っていたのは私だけだった。人間のすることではない〉

〈平気な顔で見舞いに来て、どんな気持ちだったのか〉

仙台市に住む女性の母親が言う。

「娘はもう普通の生活に戻っています。
出廷しなかったのは、関わりたくないというのもありました……」

■「逃走ルート」を確認

親友に投与した翌日、
大内は間髪を容れず、
〈テンションが高くなってノンストップ状態になっていました〉(第10回公判)と、
先述の男性をターゲットにした。

それでも、6月上旬頃からは警察を意識し、

〈逃走ルートを確認したり、逃走資金を用意したり、
あとは追っ手に誰かが来た時の目つぶし用に
水酸化ナトリウム水溶液を用意したりしました〉

〈自転車で山形に出ようと思っていたので、仙台から通じる道を確認しました〉

というのだ。

男性が快復して学校に姿を見せると、

〈恐怖感のようなものを感じ〉

〈タリウムに対して
人間は耐性ができるのかもしれないと思いついて、
2回目の投与をしたらどうなるのか、
とても興味を持って投与を決めました〉

同じく観察を開始し、

〈もしかしたら死ぬかもしれないということを思って、
まあそうなったら、観察結果として受け入れようという気持ちになりました〉

先の記者が言う。

「16日の第13回公判に出てきた大内の母親は、
中学に進む頃、ママと呼んでいたのが
突然『今日からあんたを呼び捨てにする』と言い出し、
注意しても聞き入れなかったと明かしました」

“萌芽”は見てとれたわけで、

「翌日の第14回では、高校の別の同級生が出廷。
高1の時、大内が神戸の酒鬼薔薇事件やオウム事件について
たびたび話題にするので、
冗談半分で『いつか犯罪をやらかすんじゃないか』と聞いたところ、
『やるなら少年法に守られている間にやりたいんだ』ということを
級友のいる前で口にした、と証言したのです」

同じ日、6件すべての公訴事実を包括した
被告人質問で大内は、検察官から、

〈国語のノートにタリウム中毒の症状について書いたか〉

と聞かれ、薬品を投与した2人の症状について
記したと認めるとともに、

〈2個体での実験結果〉

と表したと述べた。

理由については、

〈実験動物という感覚からそう書きました〉

なおも検察官が、

〈2人は人体実験だった?〉

そう質すと躊躇なく、

〈そうですね〉

と返答。

極め付きは、殺人願望の“矛先”である。

同日、弁護人から、夏に鑑定留置されていた頃に
記していた日記の中身を尋ねられ、

〈人を、職員を殺したい。弁護人でもいいみたいなことを書いた気がします〉

〈本当に人を殺したいという、
たまらないというか
書かずにはいられない状態だったと思います〉

と明かし、質問者に、

〈私を思い浮かべている?〉

などと聞かれる始末。

実際に検察側の質問でも、

〈殺す対象は無制限か〉

〈はい〉

〈すると刑事や検事、裁判官、裁判員、傍聴の人も含むのか〉

〈そうですね〉

そうした応酬の後、

〈(取調べの検事に)直接殺したいと言ったことはあります〉

と言い出し、

〈ネクタイで首を絞めて殺す夢を見たと話しました〉

ひるまず検事が、

〈(取調べの)検事がネクタイをしてきたら本当に絞めたかったの?〉

そう畳み掛けると即座に、

〈だと思います〉

検事はあらためて、

〈あなた、どこまで真剣に話してるの?〉

これに大内は溌剌と、

〈結構、本気な部分もありました〉

さらに検事は、家裁の審判で裁判長に投げかけた言葉を質す。

大内は堂々と、

〈「ネクタイをしてきて下さい」と言いました〉

〈そのネクタイで首を絞めたいという気持ちがあったからそう言いました〉

図らずも、法曹三者を「対象」にしかけていたことが露見してしまったのだ。

前出デスクが言う。

「弁護団は大内について、
『重複する複雑で重篤な精神面の障害』があるとしている。
つまり共感性の欠乏や衝動性など精神発達上の障害と、
双極性障害(躁うつ病)とが重複していると捉えており、
いずれの犯行時にも責任能力がなかったとして
無罪を主張しています。
そのために具体的なエピソードが引き出され、
大内の猟奇性が前面に押し出される裁判となっています」

裁判員に向かって弁護人が
“こんな動機で人を殺すなんて理解できますか”と問いかけるなど、
ことさらに異常性をクローズアップする戦術とも受け取れるのだが、
主任弁護人の多田元弁護士は、

「裁判では『治療が必要だ』と言っているだけです。
それは“異常”ということと同じではありません」

治療を要するから、
と刑を免れられてはたまったものではないが、
さる司法関係者はこう指摘するのだ。

「責任能力を計るには、
行動制御能力と事理弁識能力の有無が重要です。
今回の事件で大内は、
殺人を『してはいけないこと』と認識していたし、
森さんの殺害時には証拠隠滅を図っています。
また薬品に詳しいことは大学でも知られているため、
代わりに斧を用いたりと、行動も制御できている。
責任能力が認められないはずがありません」

少年法は、大メディアにとって金科玉条である。

が、容貌や名前を秘して矯正に役立つのなら世話はない。


特集「『タリウム女子』は法廷で『検事も弁護人も殺したい』 
大メディアの『19歳殺人鬼』顔・実名隠しに何の意味があるのか」より

週刊新潮
2017年3月2日号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです


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http://www.dailyshincho.jp/article/2017/02150558/?all=1

「まだ人を殺したい」タリウム女子大生は懲役何年か

簡単にまとめたポニーテールに、
なで肩の少しぽっちゃりした姿は、
どこから見ても普通の女の子である。

だが、証言台の彼女から出てくる言葉は鬼畜そのものだ。

「まだ人を殺したい……」。

殺人事件や劇薬タリウムを使った殺人未遂事件などで
裁かれる元名古屋大生・大内万里亜(21)を待ち受ける「量刑」とは――。

 ***

2月2日、傍聴人や裁判員が見守るなか、
大内被告が名古屋地裁の法廷に姿を現した。

すでに報じられているように、彼女は2014年12月、
名古屋市の自宅アパートで森外茂子(ともこ)さん(77)
=当時=を斧などで殺害、

また、ジュースに硫酸タリウムを混ぜて高校の同級生2人を
殺害しようとした事件など7つの罪に問われている。

裁判を傍聴してきた司法担当記者が言う。

「法廷は被害者の証言など、いよいよ佳境に入ります。
大内はいつもマスクをして表情が分からないのですが、
受け答えがはっきりしており黙りこくったりしない。
やや甲高い声で“そうですねえ……”と前置きしながら答える様は、
何かの面接に見えてしまうほどです」

が、彼女の口をついて出てくる証言は耳を塞ぎたくなるほど
禍々(まがまが)しい。

1月19日に開かれた第2回公判では、いきなり手斧で襲われた森さんが、

「殺すつもりなの? どうして!?」

と必死で問うのに対し、

「人を殺してみたかった……」

と冷酷に告げて犯行に及んだことも明らかに。さらに、

「まだ、やはり人を殺したいという考えが浮かんできます」

と淡々と述べるシーンも飛び出した。

それだけではない。

法廷が緊張したのは、新たな殺人計画を明らかにした時だった。

■標的は2人の友人

司法記者が続ける。

「他にも殺してみたかった相手はいるかと聞かれた大内は、
友人2人の実名をあげたのです。
1人はピアノサークルの男性で、
“家でピアノを弾いている隙に撲殺できる”と証言。
もう1人は理学部の女友達で、
大内の家に泊まりに来ていたことから
“寝ている間に絞殺できる”と話したのです」

だが、こうした露悪的な証言が飛び出すのは、
「法廷戦術」とも見られている。

「弁護団の戦略は、
大内がなるべく心情を隠さず話すことで、
精神病患者の印象を裁判員に持ってもらうというものです。
すでに彼女が発達障害や双極性障害であると主張しており、
弁護人が裁判員に向かって
“こんな動機で人を殺すなんて理解できますか?”と話しかける場面もある。
狙いは逆転無罪です」(別の司法記者)

元東京地検特捜部副部長の若狭勝氏も言う。

「もし、私が弁護人になっても同じことを考えると思います。
『殺意はなかった』、
『殺意はあったが責任能力はなかった』、
『いずれにせよ無罪である』という論法です。
“まだ人を殺したい”という証言は情状酌量にマイナスですが、
挑発的な発言を続けると、裁判員が精神疾患と見るかも知れません」

もちろん、彼女が責任能力なしと認められる可能性は低い。

で、その量刑はというと、

「殺したのは1人ですから死刑になることはない。
いちばん重くて無期懲役でしょう」(同)

無期囚の平均在所年数は約32年。

仮釈放の日に「まだ人を殺したい」と思っていない保証はない。


ワイド特集「女という商売」より
週刊新潮
2017年2月16日梅見月増大号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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