毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「中国の学生の寮生活」No.2102

2017-11-08 01:38:13 | 中国事情

まるで落ち葉のデコレーション。

おそらく日本の大学では、掃除スタッフが素早く取り除いてしまうのではないでしょうか。

樹木に塗された落ち葉たちは、この大学ではずっとこのままです。

三年生の5文エッセイが軌道に乗ってきた今日この頃。

学生の生活を知る上でとてもありがたい資料でもあります。

今日は寮生活について書いてあるものをピックアップしましょう。

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「今日は天気がよくて、風もありませんでした。

寮のたくさんの学生は布団を干しました。

布団を干す人が多かったので、私は晒す場所が見つけられませんでした。

だから布団を干す計画を放棄しました。

明日も天気がよかったら、干せるかも知れません。」(王妍)

(これは古い男子寮の前の旧運動場)

   *中国の大学は基本的に全寮制です。

    この大学の各部屋には4人~8人(古い寮ほど狭くて人数が多い)暮らしています。

    布団を干す場所を確保するのは並大抵ではありませんが、

    学生たちは夜フカフカの布団に寝たくて、

    天気のいい日には、平日でも朝から男性、女性問わず、

    せっせと布団を干しています。

 

「今晩、私の部屋の友達はグラウンドで『暴走団』の活動をしました。

その後、同じ部屋の閻さんが歌を歌うのを見に行きました。

いつもグラウンドでは、何人かの男子が歌を歌っています。

閻さんも歌が歌いたくて、彼らに加わりました。

私たちは閻さんを応援して誉めそやしました。

閻さんは本当に歌を歌うのが好きです。」(王妍)

   *「暴走団活動」とは広場で列を作り、リズミカルな音楽に合わせて

    踊るのではなく、早く前進したり、バックしたりする運動です。

    「広場ダンス」同様、自然発生的に人数が膨れ上がって、

    毎晩キャンパスの一角でやっているそうです。

    おじさんやおばさんたちも参加しているとのこと、

    私も近かったら行きたいんですけど(笑)。

    ルームメートたちの結束は部屋のメンバーによりますが、

    王妍さんたちの部屋はみんなとても仲良しです。

 

「今日は、Aさん、Bさん、Cさんたちと一緒に寮で料理を作りました。

食材は羊の肉とレタスなどです。

新鮮な食材なので、とても美味しかったです。

特に今の気候はますます寒くなりました。

寮で料理を作るのはいいですね。」(D)

   *名前を伏せているのは、寮規則違反だからです(笑)。

    これがばれたら、たいへん、たいへん叱られます。

 

「今日、クラスの4人は教師の資格試験を受けた。

同室の王さんは、朝4時半頃もう起きた。

そこそこに歯を磨いて顔を洗った後、バスに乗りに行った。

午後6時頃、寮に帰ってきた。

疲れた顔をしていた。

寝る前に彼女に『今夜は十分に休みなさいね』と言った。」(遅芮)

   *この大学の学生たちは小・中・高校の教師の資格試験を受ける人が多いです。

    (前任校ではほとんど聞きませんでした。大学によるのですね)。

    当日の朝が早いため、前日の夜9時に寝た受験生の部屋では、

    同室の他の子たちも、一斉に9時に消灯して寝たそうです。友情ですね。

 

「高級日本語の授業が終わった後、いつも一緒に昼ごはんを食べる遅さんは、一年生の通訳に行きました。

今日も寒かったです。

だから一人で図書館に行きたくなかったです。

そのまま寮に帰ったとき、ルームメートは一人もいませんでした。

寒かったので、ベッドに横になりました。」(陸恵敏)

   *学生にとって(特に女子学生にとって)ルームメートは大切な存在です。

    寒いのは気候のせいだけではなさそうな寂寞とした文です。

 

    

    

 

    

 

 

 

 


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2 コメント

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Unknown (こきおばさん)
2017-11-08 07:42:50
日本語学科の学生さんたちの様子がよく解りますね。
若者らしい楽しい文章に癒されました。
布団干しの場所確保が大変なのですね。思わず笑顔になりました。
癒しの学園 (ブルーはーと)
2017-11-09 10:46:34
こきおばさん様
日本ではたいへんな事態になっているというのに、
私が怒りを抑え、のん気に暮らせるのは、この学生たちのお陰です。
日本に帰ったら、ぐるぐる回る洗濯機の中に放り込まれたような感覚を覚え、たいへん疲弊します……。

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