□『おとなのけんか』□ ※ネタバレ有

　　『おとなのけんか』：公式サイト

ガイズ＆ドールズ

ヤスミナ・レザの舞台劇が原作。
二組の夫婦4人の室内劇をロマン・ポランスキー監督が映画化。

“おとなのけんか”というよりも“おとなの井戸端会議”みたいな感じだったな。。。
確かに、言い争ってはいたので口喧嘩と言えるかもしれないけど、
つかみあいになる暴力沙汰な大喧嘩ではなかったし。

カットはどこで割っているのか気づかないほど、
長回し＆長台詞なので出演者は大変だっただろうね。
アカデミー賞受賞経験やノミネート経験があるキャストを揃えたからこそ
成り立った会話劇のような気もしますよ。
それにしても、15年前は『タイタニック』のヒロインだったとは思えない
ウィンスレットの嘔吐の仕方は迫力ありすぎ。^^
スレンダーなジョディとふくよかなウィンスレットの対照的な配役も効いていたね。

最初は子供のトラブルで相反する加害者側の保護者・被害者側の保護者のやりとり、
中盤は携帯が水没してあたふたしている夫側を目にして大笑いしている妻側、
最後は加害者側・被害者側の立場に戻り感情をぶつけあう。
同じ場で話し続けていると夫婦（男女ペア）というカテゴリーから少しそれて、
男同士・女同士で友人のようにまとまりたくなる瞬間ってあるもの。

夫妻vs夫妻⇒夫夫vs妻妻⇒夫妻vs夫妻という
さりげない空気の流れが実にリアルで面白かった作品でした。