~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

□『黄金を抱いて翔べ』■ ※ネタバレ有

2012-11-10 22:29:06 | 映画【日本】


  『黄金を抱いて翔べ』:公式サイト

鯖寿司

高村薫の同名小説を井筒和幸監督が映画化。
大阪を舞台に金塊強奪計画を企てた6人の男たちの生き様を
ミステリーとアクションを交えて描く。

素朴な疑問。。。
 ①夜とはいえ、照明も明るい陸橋でズドン!と撃ち殺したら人目につくと思うんだけど・・・。

 ②大阪人は豪快とはいえ、標的の銀行の待合室で金塊云々の話しをするのはありえない。。。

 ③幸田〔妻夫木聡〕とリョファン〔チャンミン〕は過去に東京でお互いを見かけた事はあったものの
    面と向かって話したのはリョファンの勤務先の豆腐屋が初めてのはずなのに

    幸田の職場の電話を取り次いだ女性社員は「モモさんから。」と言っていた。
    リョファンはモモと呼ばれているのをいつ知ったんだろう?
    また幸田の職場の電話番号をどうやって知ったんだろう?

 ④真昼間に死体?をオフィス沿いの川に捨てるなんて、一番ありえない・・・。

映画の作りとしては粗だらけで呆れ果ててしまったけど、早すぎず遅すぎずなテンポは良かった。
②で金塊の話しをしていても見ず知らずの客が真に受けず相槌打つように話しに割りこんできたり、
モモの部屋で銃撃戦があって、何事かあった物音に気づいても
深刻に受け止めない近所の人の飄々としたノリは大阪ならではだよね。

大阪を舞台にした映画やドラマはミナミ(道頓堀界隈)や新世界(通天閣界隈)が舞台になる事が多いけど、
この作品では原作をベースにミナミよりもキタ方面が多く、
梅田の地下街や阪急線沿いの吹田のアパートなど
大阪の観光名所ではないけど、大阪人なら見慣れていて
馴染み深そうな街でロケしているのが関西の監督らしいセンスですね。

北川〔浅野忠信〕の妻役の中村ゆりはオーディション番組に出演していたアイドル時代を見ていただけに、
近年の女優としての活躍ぶりは目覚ましいですね。
昔のアイドル時代は軽いイメージだったけど、
今は陰のある役も似合う良い女優さんになったよね。

私は演技しているチャンミンを観たのは初めてです。
チャンミンは日本の撮影現場は初めてだったからか少し表情が硬くて力みあったけど
目を大きく見開いた強い眼差しで、良い意味でギラギラした野性的な目力が効いていた。
柔な?日本の若手俳優にはあまりいないタイプなので新鮮だった。
面差しが少しウォンビンに似ているね。
銃撃したり、ミシンかけたり、硬軟自在。
いかにも最強マンネ(マンネ=末っ子、K-POPグループの最年少メンバーの呼称)なキャラだったけど、
役に合っていたような気もします。

無精ひげで男臭い妻夫木くんはイチローに見えた。
言葉よりも先に頭突きしたり、蹴り入れたりする
無精ひげで男臭い役を演じる妻夫木くんは意外と違和感なかったです。
彼は童顔だけど『悪人』では殺人者役にも挑戦していたし、

 『悪人』 ※ネタバレ有

自ら優男なイメージを払拭して男っぽさを出そうとしてきたような印象。
30歳すぎた年齢がようやくそれに追いついてきた感じ。
年齢を重ねるごとに渋くなっていきそうな俳優さんですね。

彼らの金塊強奪計画から派生する行為は狂っているとしか思えないし、
妻子が巻き込まれて犠牲になった?のに
ああいう事を平然と言う北川も女の立場から見ると許せなかったので、
彼らがやっている事を正当化するつもりは毛頭ないけど、
彼らは金塊強奪が目的ではなくて、
その強奪に至るまでのプロセスにどうしようもなくロマンを求めていたのでしょうね。
だから、金庫の中身が金塊ではなかったとしてもそれほどガッカリしなかったような気もする。
宝探しの冒険をする少年達のノリというか。
だけど、彼らは大人だし、背景を抱えているので、犠牲を払ったけど、
それも時代劇やヤクザ映画、戦争映画にも通じる日本ならではの滅びの美学な感じ・・・。
大阪ならでは日本ならではの普遍的な美学が漂う感じがした作品でした。


P.S.
高村薫の同名小説は20年ぐらい前に読んだけど、
あまり覚えていないので、予備知識は0に近い状態で観ました。

 村薫 - Wikipedia

私的には、高村薫の初期の小説は『マークスの山』のほうがインパクト強かったんだよね。
ちなみに、一番好きなのは『李歐』。

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4 コメント

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Unknown (Nakaji)
2012-11-12 12:07:56
こんにちは♪

>彼らは金塊強奪が目的ではなくて、
その強奪に至るまでのプロセスにどうしようもなくロマンを求めていたのでしょうね。

そーかー!!納得!!銀行強盗の映画だったよね?って感じになってたところもありましたもんね。

チャンミン見たさに行きました。
スクリーンでみるとウォンビンにやっぱり似ているな~
って改めて思いました。
チャンミンの目力。 (BC)
2012-11-13 19:14:03
Nakajiさん、こんばんは。

うん、彼らはそうそうたる計画を実行してきたのに
金庫に辿りついたら「金塊じゃなかったらどうしよう?」って感じでしたよね。^^
女性だったら考え方が現実的だから金塊話自体を信じないだろうけど、
どうかわからないけど計画を実行しちゃうところが男性らしいロマンだなと思いました。

チャンミンの鋭い目力がカッコ良かったですよ。
顔立ちもそうだけど、目で語るところがウォンビンに通じるモノがありますよね。
チャンミンは俳優としての活躍も期待出来そうですね☆
こんばんは☆ (ひろちゃん)
2012-11-15 22:06:40
ご無沙汰してます(^_^;)

最近は、あまりブログまわりができなくて、ほんと
お久しぶりです(^^ゞ
この映画、邦画ですし、大阪が舞台なので、BCさんご覧になっているのではないかな~と思ってお邪魔しました♪

原作は読まれているんですね。そっか~マークスの山の作者でもあるんですね・・・
恥ずかしながら、このかたの作品読んだことなくて(^_^;

邦画はあまり観ないですし、井筒監督も苦手なので
普通なら観ないのですが、やはりチャンミンが出るので観に行きました(笑)

予告編から、自分が想像していたような作品ではなくて、ちょっと肩透かしではあったのですが、最初から登場のチャンミン、出番も多く、その点では大満足
でした!それにイケメン祭りでしたしね(笑)

>大阪ならでは日本ならではの普遍的な美学が漂う感じがした作品でした。

ほんと、そうですね。私もそのように感じました。

ツッコミどころも、わからないところも多いので、原作を読んで補完しらいなって思っています♪

ウォンビンかあ・・・考えたことなかったですが、目の感じが似てるかな?
目の演技。 (BC)
2012-11-17 17:27:21
ひろちゃん、こんばんは。
あれっ?ひろちゃんのお名前は他の映画ブログでよく見かけていたんだけどな~。
私は邦画は今年は数える程しか観ていないの。
まっ、ハリウッド映画の娯楽映画好きのひろちゃんから見たら
私は日本映画や韓国映画のイメージなんだろうけどね。。。
作品選びはヨーロッパ映画が中心なのよ、これでも。^^
この作品は遠方のミニシアターに行っている時間がない時に
近場のシネコンでかかっていたので観ました。

原作は学生時代ミステリー小説にハマっていた時に読みました。
特に好きな作風でもないけど、地元の作家なので気になる存在です。

チャンミンは私好みのタイプではないけど、
“グループのマンネ(最年少メンバー)”は意識してしまいます。^^
童顔だけど、切れ味のある鋭い目が素晴らしいですね。

ディテールにご当地ならでは、テーマに日本ならではのモノがありましたね。

前からチャンミンはウォンビンに顔が似ているなぁとなんとなく感じていたんだけど、
この作品で目の演技も拝見して改めてそう思いましたよ。

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