始まりに向かって

ホピ・インディアンの思想を中心に、宗教・心理・超心理・民俗・精神世界あれこれ探索しています。ご訪問ありがとうございます。

アメリカ大陸の文明はどこから来たのか?・・南アメリカと南太平洋(3)

2017-03-21 | アフリカ・オセアニア



「南海文明・グランドクルーズ・・南太平洋は古代史の謎を秘める」という荒俣宏氏・篠遠喜彦氏共著の本を読んでみました。続きです。

リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。

荒俣氏のお話の部分をご紹介します。


              *****


           (引用ここから)



インカあるいはアンデスの文明の由来については、2通りの説があります。

1つは「東説」で、もう1つは「西説」です。


「東説」は、北のアラスカの方から人々が下りてきた、と言う説です。

文明を作ったのは、メキシコ、あるいは「北米インディアン」の人々の方が早い、という説です。

そして人々が北から東の方に向かって下りてきて、ユカタン半島でマヤ文明、その前はオルメカ文明などというのがありますが、そういう大文明を創り、それからようやく南アメリカまで辿りついて、南アメリカに文化を広めた。

これが「東説」というものです。


ところが「西説」というのは、そうじゃない。

アマゾンの方から熱帯雨林の人たちの文化が山を越えて太平洋側にやってきたというものです。

その証拠に高山のあるところ4~5000メートルの山の上にまず古い文明が成立しているじゃないかと。

ということは、山の上の方で先に文明が出来て、山から海岸地帯へ行ったのだという考え方です。

               ・・・

wikipedia「アマゾン文明」より

アマゾン文明は、南米アマゾン川流域に存在したとされる文明圏。

アマゾン川流域というと熱帯雨林地帯で、そこに住む人々は素朴な自然の民というイメージがあるが、少なくとも千数百年前までは低木草原地帯も多く存在しており、また16世紀のスペイン人の探検記録にも、巨大な現地人の集落が多数存在しているとの報告があり、また1720年の記録でも、「一日歩けば10-20の村を通り過ぎる」「道路はまっすぐで広く、きれいに管理されていて一枚の落ち葉さえ見当たらない」との報告もあるが、こうした古い報告は1970年代までなぜか無視されていた。

                ・・・

他方、海岸地帯からずうっと山へ行ったのだという正反対の考え方もあります。


どれが本当なのか、まだはっきりしていませんが、しかし確実に言えるのは、間違いなくインカの人々も中南米のメキシコの先住民のことを知っていました。

また、フロリダあたりの比較的南部にいた北米インディアンの人々も、南米に自分達と同じような仲間がいるということは、どうも知っていたらしい。

いずれにしても、何らかの交通があって、文化は移動をしたりあるいは影響しあったりしていたに違いないのです。


人間は、地球の上を歩いて文明を広めあいました。


そこで人類のアメリカ上陸をこれに当てはめて考えてみると、まず、ひたすら歩いて行くというものですが、これは大仕事です。

しかも陸橋(北極のベーリング海峡)があったのはせいぜい20000年前から10000年前の間で、後はアメリカ大陸は海で遮断されていました。


この時期以後にアメリカへ渡るには、舟で行くルートを取るしかありません。

その場合、海流というベルトコンベアーは、大西洋と太平洋、2つにあります。


そうすると、陸路と太平洋の両ルートでアジア人が、また大西洋の「貿易風」で、ヨーロッパやエジプトやアフリカの人々が、アメリカ大陸にやって来た可能性があるわけです。

たぶん古代からこの3ルートは全部活用され、色々な人々がアメリカ大陸へ渡ったと思います。


「エルドラド」という名前をお聞きになったことがあるかと思います。「黄金郷」と訳されます。


             ・・・

wikipedia「エルドラド」より

エル・ドラード - 黄金郷。

大航海時代にスペインに伝わったアンデスの奥地に存在するとされた伝説上の土地。

語源は16世紀頃まで南米アンデス地方に存在したチブチャ文化(スペイン語版)(ムイスカ文化(英語版))における「黄金の人」の意味の言葉。

             ・・・

もともとはこの「金のある黄金郷」の伝説というのは「ジパング」と呼ばれる日本の話だったようです。

日本は東のはずれの国ですが、この「ジパング」の先にもう一つ非常に重要な伝説の国がありました。

それは「エデン」です。

「エデン」は東にあり、そのちょっと手前に「黄金の国」がある。

              ・・・

wikipedia「エデン」より

エデンの園。エデンとは元々シュメール・アッカド語で「平地」を意味する。

メソポタミアの大平原を指す。創世記では「東の方エデンに園を設け」(創世記2章8節)とある。

エデンそのものを園=楽園とする誤用がされることがある。

理想郷の比喩。

               ・・・

wikipedia「ジパング」より

マルコ・ポーロの伝えたジパング

マルコ・ポーロの『東方見聞録』は、以下のように伝えている。

ジパングは、カタイ(中国大陸)の東の海上1500マイルに浮かぶ独立した島国である。

莫大な金を産出し、宮殿や民家は黄金でできているなど、財宝に溢れている。

人々は偶像崇拝者で外見がよく、礼儀正しいが、人肉を食べる習慣がある。

モンゴルのクビライがジパングを征服するため軍を送ったが、暴風で船団が壊滅した。

生き残り、島に取り残された兵士たちは、ジパングの兵士たちが留守にした隙にジパングの都を占領して抵抗したが、この国で暮らすことを認める条件で和睦して、ジパングに住み着いたという話である。

・・・


コロンブスはその「エデン」と「ジパング」をすぐにも発見できるように最短路を求めて行ったら、たまたまアメリカ大陸にぶつかった。

その後初めは「金」を求める人々が多かったんですが、やがてピサロやバルボアという人たちが征服者としてアメリカ大陸にやってきます。

バルボアがパナマあたりを征服している時に、土地のマヤ人達が彼らに「私たちのような貧しい者を攻めないで、もっと南に行けば金だらけの国がありますから、ぜひそっちに行きなさい」と言ったのです。

「もっとうまい話がある」と言ったのです。


そこでピサロとバルボアは、じゃあ「そこ」を探検しようと、そこから一気に南に下ることに変更しました。

その時、同じくマヤ人から「南に行けばものすごく広い海があって、その海を下って行けば南の「黄金卿」に辿りつける」という情報ももらいました。

それなら舟で行く方が陸伝いに行くよりいいだろうと、バルボアやピサロは今のパナマの反対側まで行ったところ、非常に大きな海がありました。


これがヨーロッパ人たちが、「太平洋」を発見した最初です。

つまり「太平洋」は、日本やフィリピン、オーストラリアにも及んでいるのに、ヨーロッパ人が初めて「太平洋」ということを意識したのは、大西洋を渡ってアメリカに上陸し、さらに西海岸に達した時だったのです。

ですから太平洋は、アメリカ発見の後に発見されたということになるわけです。

太平洋と言っても、東太平洋のことですが。


           (引用ここまで)

            *****


西洋人の体験した世界史とは異なる、非西洋人が体験してきた世界史もあるわけで、それが人類の真実ではないでしょうか?

古代ブラジル文明は、まだ調べていないので、これも興味深い課題です。

しかし紹介記事のテーマは、タイトルの通り、「古代南米と南太平洋」ですので、それにそってご紹介を続けたいと思います。

南米および南太平洋は、現在においても、西洋的観点からは「死角」と言えると思います。

意識に乗せること自体が、非常に難しいと感じます。




ブログ内関連記事

「南米クスコの地下トンネルはどこに続いているのだろうか?・・フルカネリの説」

「氷河とアメリカ大陸(1)」(3)まであり

「インカのミイラ(1)・・神々の好きなもの」(2)あり

「最古の人類の足跡・・イカの線刻石の研究史(9)」(10)まであり

「アンデスの白い神と古代人・・「アンデスの封印」を読む」

「子供ミイラの仮面、生前そっくり・・5000年前、チリ先住民」

荒俣宏氏「南アメリカと南太平洋」(1)・・住みにくい土地、死角としての太平洋」

「オルメカ文明に関するZ・シッチンの見解(1)・・原始的な文明という矛盾」(6)まであり


「2012年(1)・・時を数えているのは誰なのか?」(6)まであり

「「インカ帝国展」に行ってきた・・4000年の歴史をさかのぼれるか?」

「「古代メキシコ・オルメカ文明展」に行ってみた・・マヤ文明の源泉か?」

「インカ・ナスカ・古代アンデス」カテゴリー全般
「マヤ・アステカ・オルメカ」カテゴリー全般
「環境(ガイア)」カテゴリー全般
「その他先住民族」カテゴリー全般
ジャンル:
文化
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ヨーロッパやエジプトの人々... | トップ | 「アイヌ交易、北東アジアに... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。