オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

キース・ジャレット ~スタンダーズ~

2017-02-08 11:08:58 | ジャズ
 今回は、私の好きなキース・ジャレット ~スタンダーズ~を紹介します。
 先ずは、キースの経歴を、ウィッキペディアを抜粋・追加・改変して紹介します。不要な方は、飛ばして下さい。

 ■1)アバウト、キース・ジャレット
 ”キース・ジャレット(Keith Jarrett、1945年5月8日 - )は、アメリカ合衆国のジャズ・クラシックピアニスト、作曲家。ジャズ・ピアニストとして広く認識されているが、クラシック等、ジャンルを超えた音楽表現を身上とする。演奏楽器もピアノにとどまらず、ソプラノ・サックス、パーカッション、ハープシコード、リコーダーなど多岐にわたる。メロディーの美しさもさることながら、中腰の姿勢で、時折うめき声を出しながらピアノを弾く姿が印象的。2003年、ポーラー賞を受賞。8歳の頃にはプロのピアニストとして自作の曲をコンサートで演奏。高校時代からジャズに傾倒、卒業後はボストンのバークリー音楽大学へ進学し、自己のバンドを結成、ジャズ・ピアニストとしての活動を開始した。
 1970年、マイルス・デイヴィスのバンドに参加。当時のマイルスは発表したばかりの『ビッチェズ・ブリュー』のようなエレクトリックなサウンドを追求しており、今までジャレットが経験していたアコースティックのピアニストとしてではなくキーボーディストとしての登用だった。71年末まで在籍。

 1972年頃よりプログラムの一切無い完全即興(Total Improvisation)によるピアノ・ソロ・コンサートを行うようになる。ECMもそれらを積極的にレコーディングし、1973年にはブレーメン・ローザンヌで実際に行われたコンサートをそのまま収録したLPレコード3枚組(CDでは2枚組)の大作『ソロ・コンサート』をリリースし、音楽界に衝撃を与えた。このスタイルでの実況録音盤の第2作である『ザ・ケルン・コンサート』はジャズのレコード・CDとして最も高い売上を記録したヒット作の一つで、ジャレットの名を広く知らしめた。

 1977年のゲイリー・ピーコックのアルバム『テイルズ・オブ・アナザー』が初めての顔合わせとなったキース・ジャレット、ゲイリー・ピーコック、ジャック・ディジョネットの組み合わせによるトリオは、1983年になって再び集められ、『スタンダーズVol.1』『スタンダーズVol.2』『チェンジス』の3つのアルバムを発表した。当時、これまで各々の音楽性を持っていた3人が伝統的なスタイル、オーソドックスなスタンダード曲によるジャズを演奏し発表するというのは意外なことで、ジャズ界を沸かせた。この通称「スタンダーズ・トリオ」は80年代以降のジャレットを代表する活動となり、2000年代に入った現在まで25年以上、継続してライブを行い作品を発表し続けるジャズ史上でも稀有なユニットとなった。

 2010年現在で日本での公演回数はすでに165回を超えており、ジャレットが最も多く演奏に訪れる国となっている。キースジャレットという人は、本当に美しく素晴らしい演奏をまるで何も見ずに即興で壁に絵を描く様に音楽を創り出します。それだけに強い集中力が必要で、聴衆のせきやかけ声に「集中力を欠いた」と言って、コンサート途中でキースが帰ってしまうこともよくある。勿論その後は、抗議(チケット代返せ!)の嵐となります。
 キース曰く、「私は何も無いところから音を紡ぎだしています。なので、皆さんはたった一つ仕事をして欲しい。その何も無いというところに協力をして欲しい」
 オリジナル曲も、スタンダードの演奏も、即興演奏も、とにかく魔法のような指先から次々と繰り出される美しいメロディが印象的です。”
 キースの作品で、上記はじめの方に書いているように、色んな楽器を11種類自分で演奏し自分のボーカルも合わせて、重ね録音でアルバム(幻のアルバム)を作ったこともあるようですが、聴いた人の話によると余り面白いものではないとか。
 クラシックの世界にグレン・グールド(1932-1982:カナダ)という伝説的なピアニストがいる。彼は、よくキースとも比較されるが、キースは正にジャズ界のグールドと思う。(本人は何者でもないと否定すると思うが)

 ■2)私の好きなキースの作品
 以下の写真が私の好きなキースの作品です。

 写真、左がLPの”ザ・ケルンコンサート”、右のCDの上から、83年の『スタンダーズVol.1』、85年の『スタンダーズライブ』、86年の『スティルライブ』です。
 若い頃は、”ケルンコンサート”が大好きでよく聴いていました。フリー・インプロビゼーションの美しさに心を奪われていました。いかにも情報量の多い、お決まりのテーマも無い、フリーフォーム、或いは難解なジャズとかを色々聴いてくると、生来飽き性の私は、こういうのもいいけど、好きな人はどうぞという気になってくる。そう言う時に聴いたのが、上記77年からの章にある、スタンダーズトリオ(キースp、ピーコックb、ディジョネットds)の85年の『スタンダーズライブ』(写真中段)でした。このピアノトリオには衝撃を受けた。ローチの時代のように、類型化されたパターンもなく、エヴァンスのピアノトリオをもっと発展させたような、フリー・フォームを取り入れた新たな世界に突入していた。そして、そのトリオの1stアルバムである83年の『スタンダーズVol.1』や、後の86年の『スティルライブ』を聴いていった。この頃のキースは、'54年のロリンズやブラウニーと同じで神の啓示を受けて、ただ指がその啓示通りに自然に動く、神の降臨をひたすらイントロで待つそんな感じです。マイ・ファニー・バレンタインや星影のステラ が正にそうですね。油井正一先生は、異論を呈しておられたが。(”一度指が覚えた経験的なモチーフがでることはないのか?”)

 ■3)『スタンダーズ・ライブ』
 一番好きなのは、85年の『スタンダーズライブ』です。何故なら、私のお気に入りの”オールド・カントリー”や”今宵の君は”や”ツー・ヤング・ツー・ゴー・ステディ”も入っていて、もう言うこと無しです。スイングジャーナルSJのゴールドディスクになっているようですが、そんなことはどうでもいいです。とにかく、一時はこればっかり聴いていました。しかし、困ったことに、途中、シンバルが左右分かれて(もし実際にこうならディジョネットの手が3m?も広がる)聴こえる部分があるのです。ステレオのクロストークがおかしいのかな?と思って調べていたら、この時代のECMの録音がこうなっているアルバムが何枚かあるとのブログを発見し、安心しました。そういう難点はあるにしても、録音自体もシンバルの定位を除いてはいいし、ライブの雰囲気もタップリ楽しめるご機嫌なアルバムです。何より、3人もファンも楽しんで演奏していることが手に取るように判るのがいいです。特に5曲目から6曲目にかけて、会場のファンも一体となって盛り上がっていく様子が聴き取れます。ライブって、この一体感です!まあ、キースは、”客の態度が気に入らん!”と怒ってライブ途中で帰ってしまうという悪い癖もあるのでギャンブルすが。
 86年の『スティルライブ』程には、フリー・フォームの進化(リズムの柔軟性が増し、ハーモニーが更に緻密なるインタープレイにより複雑に変化)はしていないのですが、この時期の渾然一体プレイが私は好きです。やはり、スタンダードさが、少しは匂うブレンド感がいいなあ。
 先ずは、キャッチコピーから
 ”即興にも強い3人だけあってライヴでは一層テンションの高い演奏を繰り広げる。名実ともにスタンダード・ナンバーといえる<1><3><5>から、<2>やワーク・ソングを書いたナット・アダレイのペンによる<6>といった渋いナンバーも取り上げる。スタンダード料理法に新しいアイデアを持ち込み実践して見せた「スタンダーズ」の存在意義は大きい。どれをとってもクオリティの高い「スタンダーズ」のライヴ・アルバムは、たくさんリリースされているが、最も人気の高い1枚となっている。(高木宏真) ”
 
1 星影のステラ 11:14 (44年の映画”招かれざる者”のテーマ曲ヴィクターヤングの曲)
 スローな印象的な長めのキースのスキャットも入るイントロで始まるのもライヴだからこそ。しかしライヴにもかかわらず構成力に長けたキースのピアノ・イントロは充実している。 ルバートでインプロが始まるが、魔法のような指先から次々と繰り出されるインプロもテーマを意識して非常に美しい。ベースやドラムもここでは緩く絡むリズムセクション的であまりでしゃばらない。キースの”ヤーー、デューデュー”の唸り声(唄)も快調だ。最後近くで、若干のベースソロを聴いて、エンディングは、またスローに戻りインタープレイでひっそりと終わる。

2 ザ・ロング・ブルース 8:03 (アレック・ワイルダー作曲)
 いきなりテーマから入る。これも意表をつく。途中のインプロも三位一体(といっても、ベース・ドラムは緩めに)となった快適なスウィング感溢れるプレイである。


3 恋に恋して 8:40 (ハート(歌詞)&ロジャーズ(曲))
 ここではテンションの高い演奏をしておいてエンディングはさらりときめる。アップテンポでスウィング感とスリル溢れる熱演!をお楽しみください。ベースソロにけしかけるようなキースの合いの手も一興。最後の方の4バース風もスリル満点。

4 トゥー・ヤング・トゥ・ゴー・ステディ 10:10 (ハロルド・アダムソン(歌詞)&ジミー・マクヒュー(曲))
 バラード好きの私のピアノバラードで二番目に好きな曲(トレーンの”バラード”でこの曲はマッコイのピアノが冴え渡る)。パウエル的なマッコイもいいが、神フリー的キースもいい。素直にテーマから優しく、美しく入る。インプロでは、そのピアニスティックな美しさは、更に輝きを増しエモ-ショナルなインプロが続く。最後近くの短いドラムソロもグルービー!エンディングはまたスローになり秘かに終う。

5 今宵の君は 9:31 (ドロシー・フィールズ(歌詞)&ジェローム・カーン(曲))
 この曲はモンク&ロリンズ盤で曲自体がお気に入りになったので、ピアノで是非聴きたかった。テーマからロリンズ張りのアイデア爆発のアップテンポのインプロが続く。ドラムソロが、最終のクライマックスを作っており、エンディングもスマートにさり気無く終わる。

6 ジ・オールド・カントリー 6:35 (ナット・アダレー(歌詞)&カーティス・ルイス(曲))
 ピアノバラードで私が最も好きな曲。この曲を聴くために、このアルバムを買った。私が好きな”エレジー”って感じです。アンコールに応えて、キース達は小気味よくスウィングしている。この物悲しく、哀愁を帯びたピアノの響きは、何だろう。キースは、きっと神からこのメロディを貰ったんだね。乗っているという言葉が、軽率に感じるくらい敬虔な演奏だ。

 ■4)『スティル・ライブ』
 これは、86年7月13日ミュンヘンのライブで、音楽的には、更に進化しているというアルバムです。85年の『スタンダーズ・ライブ』の発展系だけに、演奏自体はより深化しており素晴らしいです。特に好きなのは、やはりバラードです。DISC1では、マイルスの”ワーキン”のも良いですが違ったエレガンスがある”When I Fall In Love ”、Disc 2 では、”I Remember Clifford”ですが、これは、リーモーガンの同曲の次に好きです。珍しくストレートにメロディを紡ぐキースもいいです。この2アルバムは、甲乙付けることが出来ません。

Disc 1
1 My Funny Valentine 10:50 ⇒これは芸術です。テーマなしのフルインプロに近い!
2 Autumn Leaves 10:24 ⇒エヴァンスの”ポートレートインジャズ”より、さらっとスマート。
3 When I Fall In Love 8:22 ⇒”ワーキン”とは違ったエレガンスがある
4 The Song Is You 17:33
Disc 2
1 Come Rain Or Come Shine 10:06 ⇒デフォルメがきつ過ぎ。エヴァンスに1票
2 Late Lament 8:40
3 You And The Night And The Music / Extension / 10:44
4 Intro / Someday My Prince Will Come   8:23 ⇒エヴァンスとは違った良さがある。より純化した感じ。
5 Billie's Bounce 9:06
6 I Remember Clifford 4:01 ⇒リーモーガンの同曲の次に好き。ストレートなメロディがピュアーで新鮮

 ■5)『スタンダーズVol.1』、『ザ・ケルン・コンサート』
 こちらも、上記2枚とともに素晴らしいです。

 次回は、チェット・ベイカーの~シングス/ブルーに生まれついて~についてのお話をします。
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