栃木発「ちゃりあん」ブログ2

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2017年・サクラ散り際の美学。  大田原市内「桜の定点観察」第8週その2 2017.4.23

2017-04-28 04:28:34 | 桜の開花情報
桜前線は東北地方を北上中。


いま地元では「遅咲き種」の桜が咲いております。


ソメイヨシノといえば・・・


もう花は散って


葉が伸びて


果実が顔を出していて


「定点観察」としては、いったん終了ということになります。



思えば


今年は例年に比べて「ソメイヨシノの開花は遅い年」といわれています。


しかしながら


もっと遅い年がありました。



それが2012年です。



過去の定点観察の記録を振り返ってみると


同時期のソメイヨシノはまだまだ開花の真っ最中でした。


ただ、2013年からは



だいぶ早く開花しはじめ



だいたい今の時期には果実が生まれている状態に。



冬芽が蕾となり、開花して散るまでは約2か月。



これは3月~4月のことを意味します。



実は、例年よりも開花が早い時は約2か月ですが


例年よりも遅い、4月の開花であったりすると


散るまでの期間は2か月よりも短くなります。



それは


4月の後半、GWに近づくと



全般的に気温が高く変動するため



満開も早く、散るのも早いのです。



・・・なので



開花が早くても


遅くても


散る時期はだいたい同じくらいに収まるのです。



大田原市 ふれあいの丘










桜の花が散った後、


ソメイヨシノの樹は


新緑の葉っぱと


ちょっと汚れたピンク色が残ります。



全体的に赤っぽく見えるのがソメイヨシノの特徴です。













大田原市 ふれあいの丘 カンザン























ソメイヨシノの永遠のライバル「カンザン」です。



大田原市近郊では


ソメイヨシノは花が散り


もう、平地では「桜」と騒ぐ人は僕ぐらいしかいないはずですが



散ったのを確認するかのように開花しだすのが



この八重桜種「カンザン」です。



クルマで走行中でも



家の庭木にピンクの大きな花が咲いているのを見ると



結構、この「カンザン」であることが多いです。



ちょうど、このカンザンは



大田原市近郊では



今週から来週にかけて「満開」を迎える樹が多いのが特徴です。



入学式のころはソメイヨシノ。GWはカンザン。。。



人気の園芸品種は


生き残りをかけて


さまざまな工夫を人間に見せつけてくれます。



「大田原市 ふれあいの丘 運動場のソメイヨシノ」































これが樹の病気の一つ「てんぐ巣病」と推定されるもの。



基本的には「花芽はつかない」とされていますが



この場合、幹に近い部分だけ花芽があることがわかります。



蕾の段階でてんぐ巣病にかかると



そこの部分は一切開花しませんが



開花後に発症すると


こういう現象もあるのかな?





花はごくわずか。


しかしながら、花を無事に散らした「がく」は紅を強く放ち存在感を表していました。


これがソメイヨシノの樹が紅く見える要因となっています。



この先、葉が生い茂るまでの光景です。


「大田原市 ふれあいの丘 エドヒガンザクラ」






























運動場の桜並木。


ソメイヨシノとカンザンが交互に植えられているのがわかります。



緑とピンクが、桜が「常に美しい」ことを語りかけてくれます。



お気に入りの場所です。













雲一つない青空。



「大田原市 ふれあいの丘 ソメイヨシノA」





この日は奥に見える体育館が使用されていて



そこの皆様が、桜の木の下でランチピクニックのスタンバイ。



さすがに近づくと怪しまれるので・・・






お隣のソメイヨシノでファイナルです。



















「大田原市 ふれあいの丘 河津桜」


ソメイヨシノよりも開花が早い「早咲き種」は当然のこと花は見られず。



しかしながら



太陽の光に映える新緑の葉がとても美しい。















今年の定点観察はこれにて終了となります。



平日の半ばに開花宣言



平日の半ばに満開宣言・・・



そんなこともあり、毎年恒例の「ぼっこわれる(ぶち壊れる)僕」は最小限に抑えることができましたが



観察エリアを絞るなど、ちょっと煮え切らない僕はいるのかもしれません。



一葉、松月、普賢象・・・


この地の近郊には


ソメイヨシノ以外の品種も多く育てられています。



いつ、身近な桜が伐採されるかもしれない・・・



そう思うと



いまだから、もっと桜を愛でるべきではないかと僕は考えます。



満開の時期だから桜を眺めるのもいいけれど



桜のちょっとした異変・・・



みんなが気づけば



伐採されずに済むかもしれない。



定点観察が伝えたいものは、ただ一つ。



「さくらも生き物である」ということです。
コメント
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