まほまほろば

まほろばのように日々の思いを書き綴った日記

素材の扱い方

 | デューン
最近、松尾芭蕉の「おくのほそ道」を読みました。

角川ソフィア文庫から出ているビギナーズ・クラシックスというシリーズ版ので読んでみたのですが、名前のとおり初心者向けに丁寧に現代語訳と原文が載せてあるため読みやすかったです。

補足も充実していたので、また日本の古典を読むときにはこのシリーズで読んでみようと思いました。


さて、このおくのほそ道ですが、人生は旅であるということで、一念発起してみちのくへぶらり旅をする話です。
随所でその土地の感想を俳句を通して語っていますが、一通り読んでみて思ったのが、俳句ってシンプルなのに奥行があるということでした。

5・7・5の字数制限の中、韻を踏んだり、季語を加えたりしながら、なおかつ無駄を省いて情景を表した作品は芸術の域に達していると言わざるをえません。

俳句以外にも和歌もそうですし、寿司などの和食もそうですが、基本シンプルです。

素材をそのまま活かしつつ、なおかつ奥深さを演出するのが特徴的です。


しかし、これとは対照的に素材を加工をする分野も存在します。

例えば、盆栽や庭園です。

これらは徹底的に加工することで、自然を模すことを表現しています。

盆栽や庭園にあまり詳しいわけではありませんが、ガイドの話を盗み聞きしたところによると、見方によって印象が大きく変わるのが特徴らしいです。

例えば少ししゃがんで上を見下ろすようにして見たり、逆に上から俯瞰的に見下ろすのとではまるで別物を表しているように感じられるそうです。

そういえば、京都にある龍安寺の有名な庭園も見る角度によって、見える石の数が異なっていますね。



素材の扱い方というのは、どちらの方がいいというものではありません。

その背景にはその国の文化・伝統などが関係しており、適宜対応していることが見受けられます。

普通に生活していると、見過ごしてしまい案外気づかないものです。

だからこそ、たまには足を止めてゆっくりと周りを見ることが大事なのですね。


「世の人の見付けぬ花や軒の栗」


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