blackalisuの小説の部屋

現在連載中、「落ちこぼれ魔法使いの恋愛事情」 「俺、異世界で童貞卒業します!!」その他、夢小説や短編なども

君との出会い(ロゼスとティナ)

2017-09-30 23:11:05 | 落ちまほ過去編





___この世には、私を本当に"好き"になってくれる人なんていない。












「今日も相変わらず美しいよ、ティナ。金の御髪がとても綺麗だ。」

「金髪……。碧眼……。結婚しよう。」

「君のその金の輝きが、頭から離れないんだ。」






金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪金髪





どいつもこいつも私に求婚する理由は、
理想の容姿と経済的価値があるから。




















これはリシャナダ王国の姫、ティナ・フィーナのお話し。




















「そろそろフィアンセ候補絞ったわね!さっさと結婚しなさい!
私的には、一番この王子がオススメで__」











母は、クズだった。
娘の結婚を経済的にしか見ていない。
そこらへんの虫けらと同類だ。









「……あら?まだこんなやつを、候補者にしていたの?」




「…………。」







母が言っているのは、おそらくロゼスのことだろう。









「まぁ、魔力は評価するけども……。
そいつより、こっちの王子の方が魅力的だわ!」






ロゼスは、ティナの唯一無二の幼なじみだ。

成績優秀でフィアンセ候補者に選ばれたものの、経済的に乏しいという理由で、母に除外されかけている。
それを必死に抵抗しているのが、ティナだった。





「………その中だったら……ロゼスがいいなぁ。」



ティナが、ボソリと呟く。



「はぁ?」



母が驚いたように声をあげる。

「あいつはダメよ。
せめて他の4人の王子にしなさい!」





ティナのフィアンセ候補は、ロゼス以外全員隣国の王子だった。
唯一、ロゼスだけは平民だった。






「あいつは、あなたのことを本当に"好き"になるはずないわ。絶対にうちの金目当てよ!!」












___これだからクズは















「……………そんなに言うなら
ゲームをしましょう、母上。」







「……ゲーム?」








「__そう、ゲーム。
ゲームの内容は、5人のフィアンセ候補が、私にプレゼントを送るの。
その中で、一番良いのを私が選ぶ。」









「あら、面白いじゃない!
一番、高価なプレゼントを送ってくれた人がイイわね!」











(そんなワケないじゃん、クソババア)









「…………でも、それだけじゃなくて_」





ティナは、自分の母と真正面から向き合う。









「私からのプレゼントを一番に受け取ってくれた人と、婚約を結ぶわ。」

















***








「いかかでしょうか、ティナ姫。この世で最も美しい、宝石の数々です!」

「いえいえ、ティナ様!
この眩いばかりの首飾りとピアスは、金髪のあなた様によくお似合いです!!」






案の定、王子達はティナに気に入られたいがために、高価なものを送ってくる。







ちなみに、ティナはフィアンセ候補達に顔を見せていない。一枚の仕切り越しに見ているのだ。





ここで、ティナの母がお気に入りの王子のプレゼントが送られる。






「俺は、ティナ姫に金のドレスを渡したい。」






王子は、金のドレスを見せる。
金のドレスは、美しく、可憐で、華やかだ。宝石が光り輝いている。








「このドレスは、ティナ姫専用のドレスで、俺達の挙式に着て欲しい。
___そして、黄金の御髪を持つティナ姫にはとても良く似合うドレスだ。」











これには、他のフィアンセ候補もたじろぐ。
母は、もう決定したと言わんばかりの態度をしていた。




次は、王子でも何でもない、平民であるロゼスの番だった。









「僕は、ティナにこれを送りたい。」








そう言って、ロゼスがティナに差し出したのは






"赤いチューリップの花束"














「フハハハ!!」




ティナに金のドレスをプレゼントした王子が嘲笑する。それから次々と他の王子達も笑い出した。








「ティナ様の心が、そんなチンケなもので動くはずがないだろう!」

「そうだ、そうだ!!マナー知らずの平民が!!」










「__うるさい、"豚共"。」






ティナの仕切り越しの第一声で静まり返る。


ロゼスが静かに語り出す。










「………赤いチューリップの花言葉は、
"愛の告白"。ティナ、僕は君のことが好きだ。
でも、平民である僕は裕福なお金なんてないし、魔力だけが取り柄だ。
___例え、後ろにいる王子達の誰かを選んだとしても、
君が幸せならそれでいい。


君の幸福を……いつまでも、祈ってる。」








静まり返った部屋の中、彼の想いを冗談だと疑ったものはいないだろう。







「………ありがとう、ロゼス。あなたの想いは、ちゃんと聞いたわ。
__さて、私からのプレゼントを送らないといけないわね!」





王子達が、明らかに喜ぶ。
やっとティナの姿を見られるからだ。









「__プレゼントは、"私自身"。
早い者勝ちよ!」






仕切りを開く。
フィアンセ候補達と、母の前に姿を現したティナ。











「…………………………………。」













絶句した。
ティナの髪の色が、"黒"だった。おそらく染めたのだろう。


しかし、そんなティナに歩み寄る、一つの影。







「__とても美しい髪だ、ティナ。
結婚してください。」






「………ロゼスッ!!」










ロゼスとティナは抱き合い、そして、
キスをした。












____この世には、私を本当に"好き"になってくれる人がいた。

ロゼスは、金髪じゃない、"私"を好きだと言ってくれた。




__大好きだよ、ロゼス。
あなたがいつか、私の隣にいなくなっても、赤いチューリップを見ているからね。









彼女の部屋には、赤いチューリップが飾ってある。














end.
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アンナ達の過去<まとめ>

2016-12-25 15:34:35 | 落ちまほ過去編
※文字、読みずらい!
※ちょっと画質悪いかも
※誤字脱字ご勘弁あれ!
















もう今日の更新はありませんので、ご了承ください!!








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episode.18 誓

2016-12-25 12:44:22 | 落ちまほ過去編
アンナside







あれから、長い時が経つ。




喜ばしいことに、今日、ロゼス様とティナ様の子供の出産予定日。
二人は、病院だ。














私は、今でもメイドである。
そして、私は気づいた。







やはり、遠慮されている。






現在、マリー・アンドーラの専属メイドとなっているが、何もすることがない。
マリー・アンドーラが、全て一人で物事をこなしてしまうからだ。





前の主人とは大違いだ……

…と言うと、「うるさいですっ!」という声が聞こえてきそうだ。





もう少し、頼ってくれてもいいのだが…。

昔のことを気にしている…かもしれない。












***






マリーside








やはり、頼れない。






無理!遠慮しちゃう!



前は、結構いい雰囲気になったんだけどなぁー。





でも、私はもうすぐでこの城を出て行こうと思う。

この城の研究員にも、だいたいの知識は教えた。
正直、もう何も教えることがない。




ロゼス…様も言っていた。





「実は、この城の研究員達に君の知識を教えて欲しいんだ。
飽きたら、この城を勝手に出ていってもいいからさ。」










飽きてはいない。
教えることがなくなった。



それと、私が城を出て行く理由がもう一つある。








「………教師、似合うと思うなぁ。
研究に没頭する人生も悪くないと思うけど、子供達と笑いあっている君はもっと素敵だろうね。」









別にロゼス様に言われたから、教師を目指す訳ではない。
ただ純粋にそういうのもいいなぁ、と思った。




私は、純血の「知」の神。

私の役割をしっかり果たそうではないか。



しかも、不老不死。
時間は、無限。










__私は、誰にも何も言わず城を出た。













***






ロゼスside







オギャー!!







新たな生命の誕生を、今。

ついに……生まれた。


泣きそうだ。





ティナは、赤ちゃんを抱き上げて幸せそうに微笑んでいる。








「………良く頑張ったな、ティナ。ありがとう。」









「………えぇ。嬉しいわ。
本当に可愛いわね、この子。」







そうして、愛しいわが子に視線を向けた。


絶対に守る、そう誓った。










✲✲







病院の待合室にいる時、見覚えのある人が走ってきた。








「……ロゼス様!」







「………ん、アンナ?どうした?」





彼女にしては珍しく焦っていた。








「……マリー・アンドーラがいなくなりました!!
私のせいで……!」








……そうか、その時がきたんだね。









「……心配しないで、アンナ。
新しい主人が、今日誕生したんだから。」









「生まれたのですか!?
お、おめでとうございます!!」







まるで、自分のことのように祝福してくれた。











「アンナ、新しい主人が誕生したんだ、君に任せるよ。
守ってあげてくれ。約束だ。








"約束"

彼女は、絶対にこの子を守ってくれるだろう。






__そう…信じて。















【完】




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episode.17 笑

2016-12-25 11:48:30 | 落ちまほ過去編
ロゼスside





ライト神が目の前にいる。






「俺を不法侵入扱いするのは構わないさ。
でも、世間に隠し事をしている君達は、一体どの面下げてそこに立っているんだい?」








「………何が言いたい。
ライト神は、あの事件に何か関わりがあるのか。」









「…関わり、かい?
強いて言うなら、俺は殺されかけた被害者さ。
……そんなことよりも、人間には"ことわざ"とかいう面白い言葉があるんだろう?
臭いものには蓋をするまさしくそうだ。」








恐らく、あの事件を世間に公表していない、この状況を例えているのだろう。


まどろっこしいライト神に、短気なティナが切れた。

ティナは詠唱を唱えた。



すると、ライト神の足からみるみる凍っていく。





肩まで凍った所で、ライト神が口を開いた。







「君は大魔術師かい?さすが、というべきか。
__でも、脆い。」










ライト神は、難なく凍っていた氷を吹き飛ばした。


こちらにも飛んできて当たりかけた。







「今日は、楽しかった。感謝するよ。
__君のお腹の子供…。
俺に殺されないといいね。」














「そんなこと、絶対にさせない。」









ライト神は、嘲笑いながら窓から飛び降りた。
オレは窓から下を見たが、もういなかった。









「………あんな奴を"世界のヒーロー"と呼んでいるなんて……世も末ね。」








「………全くだ…!」









オレは、清々しいほど青い空を見上げていた。













***







アンナside






私は、ティーセットをワゴンに乗せて運んでいた。

ここからだと、マリー・アンドーラの部屋までだいぶ距離があって大変だ。








「……おや?久しぶりじゃあないか。
"落ちこぼれ"」








いつの間にか目の前に現れた、私を見捨てた奴その2。
名前は、知らない。


"落ちこぼれ"
あの時は意味がわからなかったが、今なら分かる。



人間と神のハーフである私を、バカにしている。









「おやおや?そんな怖い顔をして……
せっかくの可愛い顔が台無しじゃあないかい。」









「………思ってもいないクセに。
……何しに来たんですかねぇ〜。」











「ついさっきまで、国王と面会してたんだよ。
それが王妃に攻撃されてしまってね。
酷いと思わないかい?」











「………それは、あなたが変なことしたからじゃないですかねぇー。」









100%コイツのせいだろう。






"二人の子供が俺に殺されないといいね"って、冗談めかして言ってみたのさ。」







それを聞いて、私の中で何かがきれた。
昔、私を見捨てたことよりも、純粋に二人の幸せを邪魔する奴が許せなかった。









「………死ねッ!!」







私は、神に向かって拳を振り上げた。
勝てる、なんて思ってない。

ただただムカついた。





奴は、私の拳を片手で受け止めた。



が、なぜか数メートルほど奴の体が吹っ飛んで行った。



……あれ?









「……痛いじゃあないかい…。」






「…もしかして神は物理攻撃が苦手なんですかぁ〜?」










「………何言ってるのさ。
君は、一応人間と神のハーフだろう。
神の部分が現れたんじゃあないのかい?」










……そうだった。私は、人間と神のハーフ。
何かは人間より、優れていると思っていたが、まさか……








怪力ゴリラってところか_」




「うるさいですねぇ〜。」










とりあえず、もう一発殴っておいた。

ゴリラ、ゴリラを連呼するコイツを私はまたぶん殴ろうとして、追いかけっこみたいになっていた。







それを目撃した影が一つ__















***







マリーside





えっ、えっ!?



これは、夢ではないだろうか。



アンナ…さんを追ってきたら、ライト神がいる。


アンナさんは、なぜか殴ろうとしてるけど……。






「__俺は、もう行くよ。
殴られるのは、ごめんさ。」







待って…!行かないで!!



私は、彼のもとに走り出したが、彼は城の城壁を軽々と飛び越えて、外に出てしまった。






「………あぁ、嘘…。」









「………マリー・アンドーラって、あんな奴が好きなんですかぁー?」







……すっかり忘れていた。
アンナさんに今のを見られていた。






「………まぁ、そうです。
先程は、すみませんでした。失言でした。」









「……いえ、私も言い過ぎましたねぇ。
あと、あんまり謝らないで欲しいんですがねぇー。
あなたは、トーラ博士の被害者なんですよぉー?
私よりも……酷い…。」









……アンナさんがそんなことを思っているとは。
もっと恨まれていると思っていた。


アンナさんは、なんていい人なのだろう。









「……ありがとう…ございます。
そして、ごめんなさい。」









私は、もう一度謝った。

顔を上げてアンナさんを見たら、アンナさんは笑顔だった。






この時、私は初めてアンナさんがメイドで良かったと実感した。









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episode.16 賭

2016-12-24 21:12:31 | 落ちまほ過去編
マリーside






私は、人間と普通に会話が出来るようになった。
それに関しては、あの人のおかげかもしれない。






行く宛もなかったので、あの人が言っていた住所に向かった。



………なんだか、あの大きなお城に向かっていっていないか…?






予想的中。
この住所は、あそこの大きなお城らしい。


あの人……何者??







私は、門番にカードを提示すると快く門を開いてくれた。


よくわからないが、城の案内人が来て私にこう言った。







「お待ちしておりました、マリー・アンドーラ様。
ロゼス様のもとまで案内させていただきます。」







ロゼス、というのはあの人のことだろうか。
様付されているということは、相当身分が高い人なのだろう。




私は、案内人に従ってついていく。


ついたのは、書斎。

案内人は、ノックし確認すると扉を開け、私を誘導した。




中に入ると、あの人が忙しそうに書類に目を通していた。

じっと眺めていると、やっと私の視線に気づいたらしい。









「マリーさん!来てくれたんだ!
あ……ちょっと待ってて!」









「……いえ、忙しそうなので、帰ります。」










「大丈夫、大丈夫!……あとはここに判子っと…。よし、出来た。
そこに座ってくれないかな。」








……見た感じ、積み上がっている書類は数100枚ほど。
全然出来ていないと思う。


私達は、向かい合って座っている。


単刀直入に私は聞いた。







「………あなたは一体、何者なんでしょうか。
それと、ここに呼んだ理由はなんとなくわかっています。
牢屋にぶち込んで貰っても構いませんので、どうか罪を償わせて__」







「ちょ、ちょっとストップ!!」







早口すぎたのだろうか。
うまく伝わっていないのか。







「…あのさ、いやとりあえず。
オレは、ロゼス・フィーナというの者です…。一応……この国の国王やってます。」








……なるほど。納得がいった。
彼は、国王だったのか。
……って、私はそんなすごい人に助けられたのか!?









「……あの事件、世間には公開していないんだ。
もしかして、裁かれるとか思っていたらそれは間違いだ。
君は、紛れもない被害者。
そして、謝らなければいけないのはオレの方。
………親父がとんでもないことをあなたにしてしまった。本当に申し訳ない。」







綺麗なお辞儀。

トーラ博士の息子だったのか…。
それは、世間には公開できない。


あんなに酷いことをした父親なのに、なぜそこまで代わりに謝ってあげられるのか。

やはり、彼は国王の器があるな、そう素直に思った。







「………もう大丈夫です。
私の一生のうちで、国王に頭を下げられたことに誇りを持って生きるので。」









私が冗談めかして言うと、彼は頭を上げて朗らかに笑った。
太陽みたいな人だ。









「………ここに呼んだのは、ちょっとした頼みがあって。
実は、この城の研究員達に君の知識を教えて欲しいんだ。
飽きたら、この城を勝手に出ていってもいいからさ。」







「構いません。」








私は、即答した。
彼の力になりたいと思った。










「そっか。ありがとう。
部屋は、案内人についていって。
それと……本当にどうでもいいんだけど…」








「…なんでしょう。」









「………教師、似合うと思うなぁ。
研究に没頭する人生も悪くないと思うけど、子供達と笑いあっている君はもっと素敵だろうね。
……って、ごめん!やっぱりなんでもない!!」









この人……危ない。
ナチュラルに口説いてる。

危うく好きになりそうだった。
……でも、私にはもう…あの方しか見えない。














***







ロゼスside





オレは、マリーをこの城に連れてくることに成功した。


1週間も経ち、慣れてきたことだろう。







「……ちょっと、私の話聞いてた?」







「…ん?ああ、ごめん、ティナ。
マリーがここにきた時のことを思い出していたんだ。

えっーと、どうしてアンナをマリーの専属メイドにしたか、だっけ。
それは、お互いなんとなくわだかまりがあるからだ。
腹を割って話してくれるといいんだけど……。」









「……ロゼスの賭け、か。
良い方向に転がるといいわね。」






逆に喧嘩ばっかりしちゃうかもね、とティナが余計な一言を付け足した。



オレ達は、笑いあっていた。









閉め切っていたはずの窓から、暖かな風が吹いてきたのを感じた。


オレは、後ろを振り返った。







「……"世界のヒーロー"であるライト神が、不法侵入とはどういう了見かな…?」








テレビでしか見たことない、あのライト神がオレ達の前に現れた。














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