私は散歩が好きだ。だから朝も散歩気分で出社したいのだが走らざるを得ない時は無念である。散歩が好きだから会社からの帰りは駅からバスを使わず歩く(ウエストが気になるからという背景も否定はしない。)。しかも最寄り駅より一つ前で降り風景を堪能しながら30分かけて歩く。厳密に言うと道が好きなのかもしれない。子供の頃、畳の縁でミニカーを走らせた経験がある人は多いだろうが私はミニカーに興味はなく道である畳の縁のほうに興味があった。また20代の頃よく観ていたF1グランプリもマシンに興味があるのではなく、スパ・フランコルシャンというサーキットはいいな、という感じだった。スキーなど出来ないのにアルペンスキーをよくテレビ観戦していてグラニスカ・ゴラというスラロームコースは行ったことのある雫石スラロームコースと雰囲気が似ていてお気に入りだった。
2014年冬に観に行った『国立西洋美術館×ポーラ美術館 モネ、風景をみる眼―19世紀フランス風景画の革新』を観に行った際、手に入れた印象派の画家、クロード・モネのポストカード「並木道(サン・シメオン農場の道)」のような道は近くにありそうだ。そうだ。ある。自宅に至る通りはこの並木道のようだ。歩いていて心地良く我が家へ到達するまでの道程が毎日心地よく繰り返される。一緒にこの道を歩いていこう。道から家に至る道を。