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風と共に去りぬ

2016-08-24 05:07:55 | 映画
8月5日の日記に書いた「世界文学全集」
その中で「赤と黒」「怒りの葡萄」を読み切る事が出来なかったと書きましたが、
実は、もう一冊読めなかった小説があります。
それがこの「風と共に去りぬ」です。



この本は、私の母と姉とが、口を揃えて褒めたたえていました。
それで私もと読み始めたのは、まだ20歳台の若い頃でした。
しかし、半分以上まで読んだ段階で、私はそれ以後を読むのを放棄してしまったのです。

何故でしょう?

面白くなかったからです。

何故、面白くなかったか?
「これは女性の読む本だ。男の読む本ではない。」
私はそう感じたのです。

確かに、この小説の面白さは抜きんでて面白い。
しかし、それは女性だからであって、男が読んでもそれほどは面白くはなかった。
でも、この小説が如何に優れているかは、痛切に感じていました。


さて、この小説は映画になりました。
1939年。日本での公開は1952年という事です。
アメリカと日本とで、これほど公開日に差があるのは、
第二次世界大戦が間にあるからでしょうね。

そして、この映画は空前の大ヒットとなり、
アカデミー賞の各賞を総なめにする程の映画になりました。

それはそうでしょう。
映画で観ると、これほど面白い映画はそうは無いからです。

その最大の要因は、
キャストが、まさにドンピシャ。
これほどの適役は絶対に無いと言える事に尽きます。
それはそうです。

この小説を書いた、マーガレット・ミッチェルは、
レッド・バトラーなる男性を書く時、
まさに、クラーク・ゲーブル(38歳)その人をイメージしながら書いたのですから。
これほどの適役が他にある筈が無いのです。



そして主人公の、スカーレット・オハラ。
この強烈な個性を持つ女性を演じる女優は、監督を大いに悩ませました。
しかし、カメラテストでヴィヴィアン・リー(26歳)を見た彼は、
一目で「この無名の女優しか居ない」とひらめき決断したのです。



そして、この二人のキャストこそが、
映画を大ヒットさせた最大の要因であったと私は思います。

レスリー・ハワードの、アシュレー・ウィルクス。
オリヴィア・デ・ハヴィランドの、メラニー・ハミルトン。
太った黒人メイドのマミー。

そういった主人公を取り巻く俳優陣の適役も、他に例を見ない程素晴らしい。
そういった俳優が、まさにその人そのものと思ってしまう程です。


この記念すべき大作は手元に持っておきたいと、
DVDを注文して、いつでも家で観られる様になっています。

小説では途中放棄した、この本が、
映画になると、息をもつかせぬ位に面白く、胸をときめかせるのです。
そして、もう一度あのシーンを観たいというシーンはいくらでもあるのです。

この映画は本当に凄いッ!
映画の中の映画と言える数少ない傑作でしょうね。





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