音楽詩人のスケッチブック

音楽から聞こえる言葉、頭の中で見えてくる風景を詩にしてノートに書きためたものをデータ化しています

迷宮散歩

2017-02-12 10:21:55 | 音楽詩
何かを思った

閑(しず)かな迷宮を

ときどき一人、

散歩してみると

遠い過去の記憶たちが

氷の結晶のように

ひらひら舞っている


いつか見た風景

いつか聴いた音

いつか出会った人々

断片的に彷徨う結晶が

掌にそっと、舞い降りたとき

小さな心が生まれた

   希望にあふれた思い
  
   途方に暮れた思い

   疑心と信愛に揺れる思い

様々な心は

その未来に迷うことなく

光ある新しいドアへ向かって

鮮やかに生きている

かつて

自分の未来に迷うことなく

真っすぐ新しいドアへ向かって

生きていた自身の片(かけら)が

降りしきる、迷宮散歩


そしてまた一人、

閑(しず)かな迷宮を歩き始める

ただ独り、

記憶を噛みしめながら

ただ独り、

流れる時間を見送りながら
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