定年後のパソコン生活

ボケ防止もかねて新たなパソコン活用にチャレンジ中。パソコンで実際に体験したことを主体に記述。

資金不足で倒産

2008-10-09 19:44:19 | Weblog
 経営破綻したゲートウェイ21の社長は、マスコミ取材に対して「留学費用の送金期日が重なって資金不足になった」と、資金ショートが倒産理由と説明。

 ゲートウェイ21は海外留学を斡旋する会社。年間7〜8000人程の語学留学やホームステイ希望者をオーストラリアや米国、カナダの現地業者に斡旋。昨年の6月期売上が28億円強の業界大手。資金繰りが悪化し、今月8日に破産手続が始まった。

 留学希望者が事前に支払った留学費用を流用して営業所展開を図ったようで、消費低迷による留学斡旋の減少で急速に資金繰りが逼迫、倒産に至ったようだ。顧客約1000人が支払い済みの留学費用9億円あまりが返還不能になる恐れがあるという。同社が顧客から事前に受取った留学費用に手を付けたとは信じられないことだ。本来は斡旋手数料で事業運営すべきもの。顧客の資産である留学費用を流用して事業拡大を図るとは呆れるばかり。

 留学希望を実現するために費用をアルバイトなどで必死に貯めた人も多いようだ。留学という若者の夢を、ゲートウェイ21はあっさりと打ち砕いてしまった。他人事とは言え、怒りを覚える。

 実は、資金ショートで倒産危機に直面したことがある。倒産といっても、管理者研修でのマネージメント・ゲームでのこと。研修者を6組に分け、組ごとに架空の会社1社を経営する。同一業界内で競合6社が事業を競うもの。研修指導員からは「ゲームは低成長モデルになっているので、堅実な経営が必要。前回研修では赤字や資金ショートによる倒産が多発した」と脅かされた。

 各組のメンバーは皆で役割を分担する。例えば営業部長役は、売価設定や販売目標数などの販売計画を立案し、製造部長は部品材料の購入や生産計画を作る。このような計画データをメンバー全員で協議して最終決定をする。各組(各社)のデータをコンピュータに入力すると、各社の販売台数を始め経理データなどが算出される。

 各社の販売台数は、各社の価格や広告宣伝費用などからコンピュータが決める。A社1000台、B社1500台、C社900台・・・というように、予め設定された需要数を各社に分配。販売数が決まると、製品在庫数(売れ残り+新規生産分)とか部品在庫数という生産データ、売上高、売掛・買掛金、保有現金などの経理データが算出され、一回のゲーム(事業年度)が終了。

 1回のゲーム終了時に、市場データ(総販売台数、価格別販売台数など)と自社の生産・経理データがレポートされる。このレポートを元に2回目のゲームを始める。こうしたゲームを6回、つまり6年度分の事業運営を行うのである。

 製品価格を高く設定した会社は販売数が少なく、売れ残りは在庫となる。長期在庫にはゲーム事務局から廃棄指示が来るという厳しいもの(廃棄は損を被る)。逆に、低価格に設定すると販売台数が伸びるが、製品在庫数で打ち止め。新規製造分は翌年度以降でしか出荷できないルールで、実際の事業運営に近づけてある。資金繰りも決済期間があるので、買掛金や売掛金を見ながら費用投入を決めないと資金シュートしてしまう。

 我々の研修では各社が広告宣伝や開発研究に積極投資したため、低成長だったゲームが成長期になってしまった。行けいけドンドンではないが、気がつくと自社の手持資金が不足。部品購入を誤って過剰にしたのが原因。このままでは黒字倒産。現金が不足している以外、事業は順調。にも関わらず、倒産。「黒字倒産とはこういうことか」と思い知った。

 他メンバーは社長役だった私に「他社から借金して欲しい」という。このゲームにそんなルールは無いのだが、事務局も借金をけしかける。ならばと頭を下げにいったが、どこも相手にしてくれない。

 この時点で時間切れとなり、続きは翌朝からとなった。これでは、夜も寝られないない。何とかして資金を捻出しようと幾度もデータをチェックするのだが、良い解決策は出てこない。唯一の策は部品材料の売却処分であった。しかし、事務局からは「部品市場を混乱させる」と注意されており、売って良いか躊躇。

 一晩悩みに悩んで出した結論は、部品を安く売りさばくことだった。部品売却により資金を得たことで危機を乗り越えたのだが、このゲームで資金繰りの重要性を知った。それと、ゲームとは言え、市場に迷惑を掛けたことは苦い思い出となっている。

 起業に一度失敗したことのある人の方が再起業で成功しやすい、と聞いたことがある。「失敗は成功の母」というところか。しかし、ゲートウェイ21の失敗は別物だと思う。事業拡大のために留学費用を流用していたことはあるまじき行為で、犯罪行為だはないか。それ以上に、留学という若者の夢を打ち砕いた罪は重い。
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ゲートウェイ オーストラリア
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