映画鑑賞検定3級blog

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「デイジー」(ネタバレ御免!)

2007-02-17 | その他の国の映画
韓流は苦手だと思っているけれど、これなら監督がアンドリュー・ラウだし、大丈夫かな、と思って借りてきてみました。

オランダのアムステルダムで画家の卵としておじいさんの骨董屋で働きつつ似顔絵屋の仕事をしているヘヨン。彼女の元には時々宛名のないデイジーの花が届けられる。誰が送ってくれるのかは知らずに、その花の贈り主を待ち続けるヘヨンだが、そんな彼女の元に似顔絵を描いてもらいにきたジョンウという男性が、デイジーの花を持っていた。彼女は、ジョンウがその送り主なのかと思うが、実はそうではなく、本当に彼女に花を送っていたのは殺し屋の組織に身をおく男、パクウィだった。

<「狼」のリメイクなのか!?>

「狼~男たちの挽歌最終章~」のDVDを特典までご覧になった方なら、ジョン・ウー監督のコメンタリーを覚えている方も多いかと思います。
ちなみにうちにあるCDサイズ版の吹替ありのほうのDVDには入っていないし、たぶんデジタル・リマスター版のほうにも入っていないと思う。TSUTAYAで借りてきたデジタルリマスター前のものに確か収録されていたんだと思います。

その中で、ウー監督が言っていました。

「本当は殺し屋と刑事と歌手の恋愛物の映画が作りたかったんだけれど、女優さんのスケジュールの都合で時間が取れなかったので、刑事と殺し屋の友情モノのストーリーになったんです」

もしかしたら、この映画の脚本の人ってそのコメンタリーを聞いて、ウー監督が本当はやりたかったという刑事と殺し屋と女の子との恋愛物を作ったんじゃないか、とそんな気がしました。

登場人物の刑事さんの名前はジョンウ。ほら。ジョン・ウーって感じじゃない?

「狼」のヒロインは殺し屋の流れ弾で視力を失います。
「デイジー」のヒロインは銃撃戦に巻き込まれ、声を失います。

「狼」では、刑事がヒロインの下に音楽を聴きに来ますが、殺し屋を愛しているヒロインは刑事のリクエストには答えず、彼のために作った曲は歌ってくれません。
「デイジー」では絵描きであるヒロインの下に殺し屋が似顔絵を依頼しに来ますが、刑事を愛しているヒロインは彼の似顔絵をうまく書けず、最初は描いてはくれません。

「狼」でも「デイジー」でも殺し屋は身分をヒロインに告げられず、ただただ彼女の側にいて尽くします。

「狼」では、殺し屋を捕まえようとする刑事に向かって、ヒロインが発砲します。しかし、弾は外れます。
「デイジー」では、パクウィが殺し屋であり、刑事である彼に対する依頼を受けたことを知り、ヒロインが殺し屋に向かい発砲します。しかし、弾は外れます。

アクションシーンも二丁拳銃こそなかれ、階段を滑り降りながら拳銃を撃つシーンがあったりと、それっぽさが伺えたりもします。

そう考えると、「デイジー」の刑事ジョンウ役のイ・ソンジェは「狼」の刑事リー役のダニー・リーに雰囲気が似てるような気がしてきたりもするから不思議ですね。
「デイジー」の殺し屋パクウィ役チョン・ウソンは「狼」の殺し屋ジェフリー役チョウ・ユンファに・・・似てますかね?私はあまりそうは思いませんがどうでしょう?

そんなわけで、「狼」のリメイクを観たような気になり、とても楽しめました。

梅林茂の音楽もとても良かったし、オランダの美しい風景もとても素敵だったので、その中に急に入ってくるアクションシーンがすごく緊張感があってよかったと思いましたね。

いや~、しかしこの話を作った人はそうとうなロマンチストだと思われるよ。
お花で殺しの依頼って・・・。すごいよね(笑)
でも、結構こういうベタな展開は嫌いじゃないんです。
女の子ももっとムカつくかと思ったけど、そうでもなかったしね。
全体的にモノローグが多いので、ちょっと長く感じましたけど。

私は刑事のジョンウがとっても素敵だったのだけれど、殺し屋のパクウィはちょっと微妙かな、と感じたかな。

好きだな、守りたいな、と思っている女のこのことをライフルのスコープで見守るってのは、かっこいいけど無粋すぎで、さすがにそんなことしないだろ・・・って気がしますし、デートの途中で抜け出して、拳銃で人を殺して、その後合流ってのも・・・。
そこまで彼の中で殺しは仕事として成り立ってしまっているとすれば結構末期で、ヘヨンやジョンウと話す時のナイーブさが感じられるようには思えないかな、と思ったので、その辺がちょっと気になったんですけどね。

でも思っていたよりヒロインも素敵だったのは意外でした。
もっとムカつくかな、と思ってたんですが、良かったです。
ヘヨンがパクウィに対してとる表情が良かったと思いましたね。

チョン・ウソンが私のツボである雨の中カッパ姿で歩くシーンがあったんで、それだけでも満足かもしれない、とか思ったり(笑)

なんだけどね・・・ラストがね・・・。
あのラストはあまり好きじゃないなぁ・・・。
あのラストが香港ではなく韓国なのかなーという気はしましたがね。

それからせっかく舞台がオランダなのだし、殺し屋か刑事のどちらかを韓国人じゃなくして欲しかったかな、という気はしました。
そうするともっとグローバルになって、”運命の巡り合い”ってう作られた感じじゃなくなっていいんじゃないかなーっていう気がしたけどな、と思ったり。

女の子の衣装がかわいかったりというあたりもポイント高し。
こういう感じは嫌いじゃない。
でもちょっと長かったかな。

http://www.k-plaza.com/movie/en_mov_ta17.html#m4


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6 コメント

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こんばんは! (@KOBA)
2007-02-18 18:01:30
『狼 男たちの挽歌・最終章』との
共通点の多さにビックリ!
微妙さんの記事を読むまで、
全然気がつきませんでした!

刑事役がジョンウってとこまで、ジョン・ウー監督とリンクしてるなんて!
記事を読めば読むほど、そんな気がしてきました!
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>@KOBA様 (微妙)
2007-02-19 17:41:37
そう思っちゃったらそうとしか思えなくなってしまって・・・。
「狼」の見すぎなだけかもしれません(笑)
でも、とても映像がきれいで、韓流苦手意識克服のためのリハビリには面白すぎるくらいの映画でしたね。
私もこういうベタさには弱いんですよ~。
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Unknown (kayamariyon)
2007-02-22 09:08:18
デイジー、実はめちゃくちゃ期待してました。映画観たときのこと、ちょっと書きたくなりました。
なにしろ、監督は、あのインファナ~のアンドリュー・ラウ。消しゴムはダメでしたが、「MUSA」ですっかりお気に入りのウソンに、韓国恋愛映画で唯一好きな「デイジー」のジヒョンです。個人的に彼女は売れる前から、香港歌手(レオン・ライです)のプロモで、100回くらい見てますから・・汗
これだけそろえば・・って期待したのがまずかったですねーー。
客層はやっぱり、女性が多かったです。笑えたのは、このときの予告にトムさんのMI:Ⅲでしたが、それを観たお隣の年配の女性の二人連れ。「こういう殺しの映画があるから世の中事件が多いの・・」とかおしゃってました。いいのか?デイジーも殺し屋、その上アンドリュー監督だよって。人事ながら心配しました。まあ、ラスト号泣なさっていましたから、大丈夫だったのかと・・。
銃撃戦の映像は監督らしくて好きでした。
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>kayamariyon様 (微妙)
2007-02-22 17:52:41
あはは。そのセリフは「デイジー」を見に来た人のセリフとは思えませんね(笑)心配になっちゃうお気持ちも分かりますね。
期待しすぎるとっていうの、絶対ありますよね。
私はそれほど期待していなかったので逆に意外といいじゃん!と、楽しむことができました。
チョン・ジヒョンって、レオン・ライのPVに出てたんですか~。お勉強になりました♪
銃撃戦の緊張感はやっぱり香港に限りますな。
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こんばんは! (猫姫少佐現品限り)
2007-02-24 23:30:19
いつもありがとうございます!
タイムスリップものだと言っているのも、あたし1人ですが、
「狼」との共通点を、これだけ見事に並べているのも、
微妙さまだけだと思います。
狼、見てみようかな。
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>猫姫さん (微妙)
2007-02-25 12:24:38
こちらこそいつもTB有り難うございます。
タイムスリップだと思うのもいいですよね。
その方がHappyEndになりそうです。
「狼」もし気がむいたら見てみてください。
私、ちょっと「狼」観すぎて頭おかしくなってるのかもしれないので(笑)
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