アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

50MHz AM/SSB受信機の復活を目指して その53

2017年06月29日 | 50MHz AM/SSB受信機

到着したLA1201の入出力特性の測定
【2017.06.29】
通販で購入した部品(LA1201)の入出力特性の測定を行った。
5個の部品に、No1~No5までの命名を行い測定を開始した。
部品のリード(足)を見ると、酸化が進んでいて多年に渡りストックされていたものだと分かる。
一体、何十年保管されていたものだろう?
入手できたのは良かったが、果たして無事に動くのだろうか?
不安と期待が入り混じる。

【酸化した部品のリード】

測定方法は、「その50」で紹介した方法と同じで下図の通り入力端子から10.7MHzの高周波信号を入力して出力段での電圧を測定するというものである。

この特性について「その50」ではAGC特性と書いたが「入出力特性」の方が妥当だと判断して、「その50」の内容を書き換えた。

書き換えた理由は、簡単。
低周波出力の飽和領域を、AGC領域と表現した間違いに気付いたからである。
飽和領域とは、「それ以上続けても効果が上がらない状態」を意味するが、俗にいうサチる ( saturationの略)と言う奴で出力波形の上下がつぶれた状態の事である。
この状態をAGCが働いていると表現したのは「不適切」だった。

さて、今回購入した5個の部品の特性を比較した結果は下のグラフの通り。

No1~No5まで大差は無いが、飽和領域前(60dB前)の特性としてはNo2が最も利得が大きく、No4が最小であることが分かった。
しかし、この程度の差で有ればバラツキの範疇で全く問題が無いと思われる。
購入した5個の部品は全て良品だった。

【ではAGC特性はどうなのか?】
入出力特性とは別にAGC特性を確認する為に、低周波出力の波形を観測してみた。
その結果、入力信号が85dBμVemfまではAGCが効いているが、それを超えると低周波出力波形が歪む事が確認された。

【下の4枚の写真の説明】
上段左は受信機の音量ボリュームをやや絞り低周波出力の波形が正常な正弦波になるように調整したもの。その状態から入力を更に増加させた状態が上段右側の写真で、低周波出力波形がつぶれてしまった様子が分かる。

下段左は受信機の音量ボリュームを上げて、低周波出力波形がつぶれ始める時の様子。
下段右の写真は最初から入力を増やした状態で音量ボリュームをゆっくり上げて行き低周波出力波形がつぶれ始める時の写真。
上段、下段共に右側の写真の波形は上下対象でなくなっている。
これが、この部品(LA1201)のAGC特性で入力が85dBμVemfを超えると波形の歪みを抑えきれなくなると言う事である。


これで、「あと4回は部品を壊しても大丈夫だ」と妙な度胸がついてしまった。

本稿続く・・・

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