西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

付替え道路工事再開197日目・攻防5

2017-05-30 18:59:32 | 石木ダム
午前7時40分、ゲート前に上がるとカーン、カーンという金属音が鳴り響いている。



これはもう県職員と業者が現場に入っているに違いない。
急いでテントに向かいゼッケンをつけ地権者のみなさんや支援者のみなさんと一緒に並んだ。

地権者のみなさんは午前5時30分から見張りに立たれ、ゲート前だけでなくあちこちにある現場への通路も見て回られていたようだが、それより前に県も業者も現場に入っていたのだ。

ダム事務所の次長、建設課長、係長の姿が見えている。他に本庁からの応援者がいる。今朝は県職員・業者13人が入っているようだ。




現場の様子を見ていると、トラックに小さなクレーンが付いているユニック車が、急にゲートに近づいてくる。

この車を外に出すのかと思っていたが、このユニック車でゲート入り口右側にあった大きな告示板を左に移動させた。



建設課長は大きなカッターを手に動き回っている。どうやらゲートを閉じている番線を切ってゲートを開けるつもりのようだ。



こちらもみんなで水をかけ徹底抗戦だ。



一旦、業者も県職員もフェンスで囲まれた現場の中へ引っ込んだ。


それもつかの間、「下だ!下!」という声がして河川敷入口辺りを見ると、10人を越す業者が集まって、ユンボを動かしている。

みんなゲート前から急いで移動した。



てっきり現在行われている県道の拡幅工事だと思っていたら、付替え道路工事を請け負っている業者が、M採石場の向かいにある空き地を整地している。



ここに3社の企業体事務所をプレハブで立てるのだという。

現在、この3社はダム事務所の2階を借りて事務所にしているが、ダム事務所自体が近いうちに移転することになっているので、3社も移転しなくてはならない。

それで、現場に近いこの場所にプレハブの事務所を立てることにしたらしい。

しかし、こちらとしてはこんなところに事務所など立てられてはたまらない。

私たちがゲート前で業者の入場を阻止しても、この事務所裏から川に下りればすぐに現場に入れるのだ。

「冗談じゃない!」すぐに総代さんがダム事務所に電話をかけ抗議された。



中断したのでゲート前に戻ると、業者がゲートの番線を切り、フェンスを開け私たちが張っていた黒いビニールシートを取り上げようとする。



そこで取られまいとこちらも引っ張り、綱引き状態になった。

午前10時、またパトカーがやって来た。

警察官が「皆さん落ち着いて下さい。一旦、下がってください。」と私たちを制止しようとする。





私たちも警察に激しく抗議した。「私たちばかりに言わず、県にも言いなさいよ。」「あんたたちは権力の味方ばかりして!庶民の味方をせんね!」
警察が私たちを制止している間に、業者は完全に正面ゲートを取り払い立ち入り禁止のロープを張った。



私たちもそのロープに横断幕を結び付け抗議!

昼食後、みんなフェンスが無くなったゲート前で座り込み。プレハブを建てることにしていた業者は今日の建設を中止した。



夕方、開け放たれてしまったゲートを閉じようと地権者のみなさんがいろいろ工夫をされたらしいが、県はまた警察を呼んだらしい。

まったく信じられない工事現場だ。

何かあるとすぐに警察を呼ぶ。そして、警察に守られて工事をやるのだ。

これから先、まだまだ大変な困難が待ち受けているだろうが、みなさんと一緒に戦っていく決意だ。




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