道草、より道、まち歩き。

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親の愛を知らない子供たち

2008年06月21日 23時34分06秒 | 社会・経済
Baby_2HTBで放送したテレメンタリー2008「ぬくもりの向こうに… ~親の愛を知らない乳児院の子供たち~」を見た。
北海道小樽市にある北海道立中央乳児院は、実の親から離れた0歳から約2歳までの子供たち40人を育てている。入所してくる理由は、親が子供を置いて遊び歩き育児放棄された子、妻子ある男性との間に産まれた子、虐待など理由はほぼ親が原因である。この施設ができたのは昭和25年戦後の混乱期、戦争で孤児になった子たちを育てる目的だったろう。このような施設はもう一カ所函館にあるだけのようで、こちらは明治11年の開設。
毎年30人が入所して、30人が施設を出て行く。その先は3分の1が実の親の元へ帰り、3分の1が里親へ、3分の1がその上の育児施設に行く事になる。中には実の親が引き取るのを拒みながらも里親に出すと、自分の子ではなくなってしまうので里親に出すのを拒否する親がいて、その子はまた施設で生活することになるという。実際この乳児院からの里子として引き取られた子供は、乳児院と違って自分への愛情が独り占めできると感じ、里親に対して大変親密な関係になっていた。また、中には産んだ親が子を引き取った後、この施設の職員を自分の親と思うほど感謝する親もいるという。

ところがこの施設は来年の春、あと約1年で道から民間に移譲され、現在いる32人の職員はすべて去ることになっており、その後は民間のノウハウで、安い人件費、パート、ボランティアの力も借りて運営していくという。北海道は5兆8000億円の借金を抱える財政再建のため、年間5億円で運営しているこの施設を民間移譲により2億円でやっていく考えだ。
施設そのものは存続するとはいえ、生後1週間の乳児が次々入所する施設を時給何百円のパートの人だったり、ボランティアの人に頼って運営させなければならない行政はあまりに情けない。24時間ここで暮らす子供たちが、入れ替わりやってくるパートやボランティアの人と、ちゃんとしたコミュニケーションがとれるのだろうか。今まで父として母として接してきた職員たちのプロの仕事を、あまりにも軽視している様な気がしてならない。もし職員の給与があまりに高額というなら是正すればよいが、現在の半分以下ではたしてやっていけるのだろうか?
このような乳児が次々に入所する原因を作る親が一番の問題であり、虐待や育児放棄するような親には子を産む資格はないというしかない、子供ができる様な行為もするな!と言ってやりたい。昨日、青少年育成委員会の交流会があり、前に座った方々に子供を指導する前に親を指導するのが先決だ。と言われていたがもっともで返す言葉もない。

北海道新幹線(新函館~札幌間の建設費1兆800億円)を強力に推進している高橋はるみ北海道知事は、この北海道立中央乳児院へは一度も行った事がないそうだ。

コメント (3)
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