中小企業から見た人事労務の視点

小売業、社労士事務所勤務を経て中小企業総務部所属。
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改正育介法への対応

2016年12月28日 | 人事労務ネタ
来月より、育児・介護休業法が改正されます。

必ずやっておかなければならないのは、育児・介護休業等規程の変更です。

主な改正点を整理してみましょう。

1 介護休業の分割取得
2 介護休暇・子の看護休暇の半日単位の取得
3 介護のための所定労働時間の短縮
4 介護のための所定外労働の免除
5 有期契約労働者の育児休業・介護休業取得要件の緩和
6 マタハラ・パワハラ防止措置の義務化


■介護休業の分割取得
介護休業は、一の要介護状態の時には1回しか取得できませんでした。今後は93日の範囲内であれば3回までの分割取得が可能になります。


■介護休暇・子の看護休暇の半日単位の取得
これまでは、介護休暇や子の看護休暇は1日単位での取得しか認められていませんでしたが、今後は対象家族1人当たり年5日まで半日単位の取得が可能になります。

実務上は、介護休暇や子の看護休暇取得者には年次有給休暇を充当する会社が多いと思いますが、半日単位での年休取得が認められていない会社については、半日単位の休暇取得時に1日分の年休を充当するのか、例外的に半日分の年休を充当するのか検討が必要でしょう。

ちなみに、介護休業と介護休暇の違いが分かりにくいかもしれませんが、


介護休業→まとめて取る休み
介護休暇→単発の休み


というニュアンスでいいと思います。

介護休業には雇用保険から介護休業給付金が支給されますが、
介護休暇には何も支給されない為、年休の充当を検討する必要があるんです。


■介護のための所定労働時間の短縮・所定外労働の免除
これは従来は育児にしか認められていなかったものです。育児と足並みをそろえた形ですね。


■有期契約労働者の育児休業・介護休業取得要件の緩和
育児休業・介護休業共に取得要件が緩和されています。

【育児休業】
子が1歳になった後も雇用継続の見込みがあること
子が2歳になるまでの間に雇用契約が更新されないことが明らかである者を除く
                 ↓
子が1歳6ヶ月になるまでの間に雇用契約がなくなることが明らかでないこと

【介護休業】
介護休業開始予定日から93日経過日を超えて雇用関係が継続することが見込まれること。
93日経過日から1年を経過する日までに雇用契約が満了し、更新されないことが明らかである者を除く
                  ↓
介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6ヶ月までの間に雇用契約がなくなることが明らかでないこと

文面だけ読むと分かりにくいですが、つまり、形式的には有期契約社員であっても、繰り返し契約更新していたり、中長期にわたって働くことが見込まれる社員であれば、育児休業や介護休業は取得できるということです。


■マタハラ・パワハラ防止措置の義務化
従来の育介法には「事業主による妊娠・出産、育児休業、介護休業等を理由とする不利益取扱いは禁止」という文言しかありませんでしたが、これに加えて下記の防止措置が事業主に義務化されます。

上司・同僚からの妊娠・出産、育児休業、介護休業等を理由とする嫌がらせ等(いわゆるマタハラ・パワハラなど)を防止する措置を講じること



いやー、細かい改正かと思ったら盛りだくさんですねー。

規程例は厚生労働省のHPでも公開されていますので、参考にしてみてください。

育児・介護休業等に関する規則の規定例(簡易版)

育児・介護休業等に関する規則の規定例(詳細版)

労働基準監督署への届出は1月以降でも問題ありませんが、意見書の回収は年内が望ましいですね。

1月1日施行の規程なのに意見をもらうのが1月1日以降だとおかしな話になるからです。

まあ、意見書の日付が1月1日以降でも監督署は何も言わずに受け付けてくれますけどねー^^;



↓僕が参考にした本です。

育児介護休業の実務と手続き (平成29年1月改正施行対応)

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