教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

シュウォッチを自作するには

2013-06-07 19:37:58 | オタネタ全般
今回もこれで返信ということで。
シュウォッチを自作するには何の知識が必要なのか、それを説明したい。




> 丁寧に説明ありがとうございます。近くに大阪工業大があるので小学生から毎年行ってて、いろいろ作ってるんで電子工作とかは多分OKです。(回路図は読めませんがw こうゆう事に関しては出来るのに、5教科で400点も行かないという頭の悪さ…w 何をすれば何の知識がつくのか説明してくれるのならば説明してほしいです。




自分で回路設計できるようになりたい場合:




トコトンやさしい電気回路の本



まずはこの手のわかりやすい電気回路の本を読んでみてください。
(この本は手にとったことがないので、これがオススメと言っていいものなのかどうかはわかりません)

電圧と電流の違いが理解できていて、抵抗の計算ができるようになれば、最初の1歩としては上々です。
交流とインピーダンスのことまで理解できればバッチリでしょう。

やさしい電気回路は電気工事士をめざす人のための専門学校でけっこう需要があり、いろんな本がたくさん出ていますので、手にとって読めそうだと思うものを選んでみてください。




たのしくできる やさしいディジタル回路の実験



電気回路がマスターできれば、電子回路をマスターするために必要な素養はついています。

電子回路は大きくわけてアナログ電子回路とデジタル電子回路にわかれます。
アナログ電子回路とは、電源とかオーディオとか携帯電話の電波を出す部分とかのことです。
デジタル電子回路とは、マイコンとかもふくめたコンピュータのハードのことです。

マイコンをあつかう場合には、特定のピンをハイにしたりローにしたりという操作だとか、マイコンの中の特定の機能をオンにする操作だとか、パソコンのプログラミングに比べればかなり泥臭いところも自分で設定することになります。
そこにある程度はデジタルの知識が必要になります。

あんまりヘビーなのを読みこなす必要はありませんので、まずはこの手のわかりやすいデジタル電子回路の本を読んでみてください。
ブール代数とかフリップフロップとかのキホンさえわかれば、あまり深入りする必要はありません。
(この本は手にとったことがないので、これがオススメと言っていいものなのかどうかはわかりません)

ちなみに、アナログよりデジタルのほうがとっつきやすいので、入門部分ではデジタルのほうがカンタンです。




定本 トランジスタ回路の設計



アナログ電子回路について記します。
マイコンそのものはデジタルですが、まわりの部分を自分で設計する場合には多少のアナログの知識が必要になります。
マイコンでシュウォッチを作るだけであれば、みっちりアナログ電子回路をやるほどの知識はいりませんので、これは後回しにしてもOKです。

この上記の本を読めば、アナログ電子回路の基礎となるバイポーラトランジスタを自分で自在に使えるようになります。
これ、カンタンではないのでこれを読むときはけっこうしんどい思いをしますが、いい本です。

アナログ電子回路はわたしの専門なので、これに限らずわからんところは何でも聞いてくださいな。




定本 続トランジスタ回路の設計



さっきの本には続きがあります。
ですが、さっきの本を読んでマスターできていれば、この本はスラスラ読めてあっという間に読み終わります。

ここまでできればアナログ電子回路の基礎は身についたと豪語していいでしょう。
なにかしようとして足りない知識があったとしても、自分でなんとかできるようになっているはずです。

先のシュウォッチの記事にて、シュウォッチをバラしてFET(トランジスタの一種)でバッファして別のコントローラーとニコイチにしたという話を書きましたが、そういうのをやろうとするとこのへんの知識がいります。

ここまで理解できている人は国公立の電子工学科の学生でもクラスにそう何人もいるもんじゃありません。
それなりに難しいんですが、身につけばそれだけレアスキルになります。




マイコンのプログラミングができるようになりたい場合:




10日でおぼえる C言語 入門教室 第2版



ほかにプログラミングをしたことがある人でしたら、C言語はマスターできます。
ですがC言語はとっつきにくいので、まずはなるべくヌルいC言語の本をチラ見してから本格的にはじめるのをオススメします。

この本の第1版はわたしも買って読みました。
たしかに挫折せずに10日で読めますが、10日でおぼえられる程度の中身しかありません。




独習C



この本はけこうヘビーなので、いきなり読むと挫折します。
さきほどのヌルいC言語の本をチラ見してから買ってください。

これを読破できればC言語はマスターしたと豪語できるくらいスキルはつきます。




独習C++



C言語の上級編としてC++というのもあります。
WindowsでC言語でゲームを作りたい場合には、この本の前から1/3くらいまで読んでみてください。
そっから後ろはマニアックすぎるので後回しでOKです。
また、マイコンのプログラミングだけであれば、このC++は後回しにしてもOKです。

ここまでできれば Visual C++ を使って Windows 上でゲームを作るための下準備は整います。

C++ による Windows プログラミングの学習
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ff381399%28v=vs.85%29.aspx

あとは↑こういうマイクロソフトがwebサイト上で公開している資料を読みながらやれば何とかなります。




8ピンPICマイコンの使い方がよくわかる本 (基礎入門)



C言語がわかっていて、電子回路もちょっとできるようになれば、マイコンの本を買っても読めるだけの知識はついています。
マイコンのなかでいちばんてっとりばやいのはPICなので、本屋でてきとうに入門書を買うといいかと思います。
(この本は手にとったことがないので、これがオススメと言っていいものなのかどうかはわかりません)

ちなみにわたしはテキサスインスツルメンツ社のC2000というシリーズのマイコンを使っています。
PICはちょっと使ったことがあるという程度であんまりよくわかってはいません。
マイコンは本職ではありませんが、C2000シリーズなら少しはお手伝いできます。

C2000の場合は、メーカー関係者がやっているまず無料セミナーに行って、

トレーニング/セミナー
http://www.tij.co.jp/general/jp/docs/gencontent.tsp?contentId=50557

それから無料で公開されているチュートリアルをやって、

TMS320C2000:Piccolo MCUのソフトウェア開発入門
http://www.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja230a/jaja230a.pdf

使いかたを習得していくという流れになります。