相鉄=相模鉄道は関東大手私鉄の一社です。
といいつつも1990年までは「準大手」扱いで、それ以降大手の仲間入りをした会社でもあります。
路線長は38キロ程度で、むろん大手私鉄では最短。
ちなみに、ローカル私鉄の近江鉄道でさえ60キロ近くあります。
成り立ちなどを語るにはスペースが足りないんですが、相鉄をひとことで言えば、
車両が異端的(だった)、ということでしょうか。
ieの生活には相鉄はまったく被らないので、たまに乗るとすごく興奮するんですが、
それはこの車両の魅力にあります。
大手私鉄は各社それぞれに特徴があり、車両はそれぞれにオーダーメードだったわけで、
どこの会社のどの車両も異端と言えば異端なのですが、
相鉄の異端さは「こだわり」とも言えるものでした。
代表的な例が、
・骨格むき出しという独特のアルミ車体を採用していた時期があった。
・なぜか直角カルダン駆動、パイオニアタイプの外側ディスクブレーキ台車をずっと採用。
・ブレーキ制御は通称「日立式」という独自のもの。
・パワーウィンドウを採用。
・4扉車のクロスシートを採用。
・関東では珍しく、ドア付近に鏡がある。
・最新アルミ車体で釣りかけ駆動
(そもそも走り装置の重い釣りかけ車で冷房化を実現するために軽いアルミ車体を開発した)。
などなどあります。
ieの鉄道趣味歴からすれば、
2100系も5100系も6000系も新6000系も十分追いかけることが出来たはずなのですが、
個人的には前述の通り相鉄に縁が無かったこともあって、
気がつけばそれらの電車はすべて消えてしまっていました(涙
なかなか訪問かなわず、数年に1度の訪問しか出来ていないのが現状の中、
ようやく先日相鉄に久しぶりに行ってきました。
JR東日本のE231系のまんまの10000系のつまらなさに辟易しつつも、それなりに堪能してきました...。
ぺったんこの機能だけといったデザインに、妙に目つきの離れた独特の顔。7000系。
それまでの平面顔から突如立体的になり、同じアルミ製ながらも滑らか&塗装車体になった
8000系と並ぶ7000系。
7000系は、上下に入った立体的な帯など、他の会社にはない強烈な外観を持ちます。
なお相鉄は青系への新塗装化が進んでいて、左端の8000系が塗装変更後です。
基本的な設計は7000系と同一ながら、前面が多少デザインされた新7000系(手前)と8000系。
新7000系の側面。アルミ板が武骨に大胆に貼りつけてある独特の工法に萌え萌え。
種別だけで行き先表示のない小さな方向幕も、他の会社では見たことない。かっこいい。
車内。ドア付近の鏡と、油圧式パワーウインドウのボタン。
正直、このパワーウインドウ、他の会社の電車にも欲しい。
最近はすぐに春先でも鉄道会社はクーラーオンしちゃうんですが、
その一因に「窓が開けにくい」ということもあると思うんですよね。
戸袋付近の人には窓が遠い、窓の前にいる人も、窓を開けるには窓の上端が高すぎて
網棚の奥にそれがあったりして開ける気が失せる...。
でもパワーウインドウがあれば、いちばん換気の欲しいドア付近の人たちが窓を開けられるのです。
ちょっと前は冷房装備の電車でも、6月まではスイッチを入れてくれなくて、
「窓をお開けください」っていうアナウンスがあってもなくても客が窓を開けていて、
クーラーオンの音とともにみな示し合わせたように窓を閉めたもんなんですけどねえ。
もっと窓を開けるべき。気持ちいいし、エコだし、また窓の開く電車が増えてきたわけだし、いいと思うんですよ、自然の風。
閑話休題。
最後の相鉄らしい車両、9000系の離合。
夕日に輝くのはアルミ地肌ではなく、8000系同様塗装です。
関東では珍しい?連続クーラーキセがまたかっこいい。
で、これが10000系。顔以外、見事にE231系。
まったくもって乗っていて楽しくない...。
たしかに10000系は、将来のJRへの乗り入れも見越した究極のコストダウン案としては最適解なのでしょうし、
多くのユーザは直角カルダンがなくなった!とかまったく関係ないと思いますので(^^;)仕方ないのでしょうが、
相鉄フリークでは無いけれども車内見付けひとつとってもどこか他の会社と違うのが魅力かなと思うieでさえ、
一抹の寂しさを感じずにはいられなかったです。。。
>>トップ画像は7000系の台車、KH-59B1。
日立製の台車ってことでも十分萌えポイント高しなんですが、
直角カルダン、外付けディスクブレーキなど、相鉄らしさが横溢していてかっこいい!
>>別の日にかしわ台の車庫でいろいろ撮ったのもあるんですが、それはまた別の機会に...。
7000系の、ぶつかったら凄く痛そうなデザインなんか最高です。
かくいう私も相鉄にはなかなか縁がなく、スタンプラリーの時しか乗ったことがありません(笑)
パワーウィンドウを見てビックリしたモノですwww
あの油圧式のぎこちなさがたまらないです!!
そういや神奈川県内には外付けディスクB採用車が多いんですね~w
そんな前衛的な先輩達に対して、10000系はちょっと物足りないのかも知れませんね。
まぁでもE23*系の中では、あの顔は個性的だと思いますwww
その片方の準大手(と呼ばれていた)新京成の沿線で生まれ、多感な(笑)幼年期を過ごしたわたくし。
急行電車が走りオリジナルのステンレス20m通勤車が行き交う相鉄線はかなり格上のイメージだったなあ。
だいたい当時(30年以上前)は、京成のお古のつり掛け車全盛で、あとは京成3000形に似た800形が新性能車というくらいで、ようやくたぬき顔の8000型がデビューしたあたりでしたから。
そして今回気付いたこと。
新京成もまた、車内に鏡がついている!
しかもこれ、親会社の京成には付いてないんですよねー。謎だ。
車両の事は詳しく分かりませんが、幼少の頃からお世話になっております。
35年ほど前、地元に駅が誕生し、家族で見に行ったのを今でも覚えています。
その17年後に、線路延長工事の為、家が潰されるなんて、夢にも思っていなかったなぁ・・
今の家は、2階の窓から、電車の行き来が眺められます。
お花の模様をまとった 6000系「ほほえみ号」
なんてのもありました。
最近は車通勤なので、以前より乗る機会は少なくなってしまいましたが、無くてはならない鉄道です。
>10000系以外は(爆)
11000系も最近追加されちゃいましたね(涙
>7000系の、ぶつかったら凄く痛そう
角がとんがってる感じします(^^;
まつをかさま>
>神奈川県内には外付けディスクB採用車が多いんですね~
東急もそうでしたものね。いまやJRの亜流ボルスタレスだらけになってしまいました...
>あの顔は個性的だと思います
顔はいいと思うんですが...(以下略
とく@Twingoな日々さま>
>京成のお古のつり掛け車全盛で、あとは京成3000形に似た800形が新性能車というくらい
その時の新京成乗りたかった!京成のつりかけ三昧ですものねえ...。
>新京成もまた、車内に鏡がついている!
たしかに...(^^;
シンさま>
>今の家は、2階の窓から、電車の行き来が眺められます。
おうちにそんな歴史があったのですね...!
>お花の模様をまとった 6000系「ほほえみ号」
ありましたね...見に行かなかったのが今でも悔やまれるんです(涙
乗った事はたぶん1度しかないというほど、
ご縁がないですが、昔からなんとなく「異端」な
印象はありましたが、メカニズム的にこんなに
異端だったとは(笑 なんでしょうかね~この
こだわりは^^ おもしろいですね。
異端というものには惹かれるんですよねー。
クルマも電車も同じで、画一化されないと面白いです。
新京成の車内の鏡の話は先に取られてしまいました・・・。
そういえば鉄道博物館には初代5000系の模型がまだありました。
2両のうち1両はカットボディになっているやつです。須田町から引越ししたものでしょう。
>初代5000系
ですね、あれはもとの場所にもありました。