バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

秋の夜のロイキのブルース。

2016-10-03 | ライヴ報告
土曜日は久しぶりのROIKI先輩。


決してサラッとはしていない、クセのあるデルタスタイルブルース弾き語り。
ノベルティタッチの日本語ブルースで笑わせてくれるわけでもないし、グッとくるオリジナル曲を聴かせるというわけでもない。

数曲演奏される日本語の曲を含め、極めてまっとうに弾き語りによるブルース表現に向かい向き合っている彼の音楽はそのまっとうであるがゆえストレインジで個性的。
いわゆる日本人によるデルタブルース弾き語りという、わかり易い分類からはみ出してしまっているように感じる。

でも、そうしたあらかじめ用意されたわかり易さをもとめなければ、これほどストレートに「ブルース的なもの」を聴くものに届けてくれる人というのはそうそう居ないと思うのです。

はっきり言ってレベルが高い。

以前からそれはわかっていたけれど。大阪に居を移してからは更に高みに登った感が有る。
親しさのあまり口では悪く言うこともある俺ですがここ数回のLIVEには毎回唸らされています。

ブルース表現、抽象的に聞こえるかもしれませんが
俺にはロイキさんの歌唱演奏からはっきりとその実態が感じ取れます。
英語か日本語かという問題とは違う、ブルースを演るしかない演者の息吹が伝わってきます。

最近特に思うのですが。
彼の演奏には、ブルースについての楽曲や諸々の知識はなくてもバーの片隅で飲みつつ聴いている聴き手に沁み入る普遍性のようなものがあるように思うのです。
それはたとえBGM的に聴かれたとしてもです。

客席と感激を共有したり一緒に歌ったりするたぐいの場所には今後も連れて行ってはくれないかもしれませんが
個々をそれぞれ別の気分、場所に連れて行ってくれるように思えます。

「なんだかわからない英語の曲、歌ってる」と聴くともなく聴いていても成り立つバーライブであるように思います。

まだ未体験の方、また来年も来て頂きますので
ブルースを感じにロイキのライブを是非聴きに来てみて下さい。

終演後、
今日はちょっと(自分の)テンション低めだった(ように思われた)かな?
と言うロイキ先輩でしたが…
その感じが、上手い具合に「油が抜けてて」味わい深かったような気がします。

僕はとても満足し堪能しました。

この日は他にもいろいろと魅力的なイベントやライブがあった中、ご来店頂いた皆様ありがとうございました!

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