バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

内藤選手防衛成功

2007-10-12 | ボクシング
とりあえずホッとした。あんなのが何かの間違いで世界王者の肩書きを手に入れなくて本当に良かった。

昨夜は店を離れられず、お客さんとバイユーのテレビで観戦。試合終了後、喜びと怒りが入り交じったなんともいえない気分でお客様方と試合の話をした。そして閉店後、なぜか急にホッとした。安堵の気持ちが襲ってきた。
まったく、あれほど実力差のある相手に不安にさせられなければならないなんて馬鹿げていると思います。

昨夜テレビの前に居たであろう「普段ボクシングを観ない人々」や「徳山選手や長谷川選手、イーグル選手を知らないであろう人々」に『素晴らしいボクシング』を見せることができなかった。それがなんとも残念。

認めるところは認めたい。カラオケ君、沢山練習しているのだろう、走り込んでいるのだろう…。足腰、圧力。そして思ったよりも打たれ強かった。でもそれだけ。ガードを固めて手を出さずに前に押し込むだけのあれはとうていA級ボクサーのレベルではない。あれではまともなボクシングにはならない。ポイントが相手にいくだけ。内藤選手がこれまで培ってきたものをみせるには、せめておなじボクシングという舞台に上がってくれないことにはどうしようもない。
4 Rあたりから前に押し込んでくるだけのカラオケ選手に対して内藤選手は、小さくサイドに立ち位置を変えたり引き方を変えたりして空間を手に入れはじめ ”なぜだかわからないけれど気がつくとパンチが当たりはじめていた” というボクシングの奥深さというものを感じさせる展開になりかけたが~目の上を切ってしまったため(パンチという裁定だったが頭突きに寄るものだと思う)更に奥を見せることはできなかった。その理由は出血によるTKO勝を狙ってカラオケ選手が押し込んでグローブでチャンピオンの傷口をこするという戦法にでた為。自らのパンチで狙うのではなく組み合って傷口を狙い続けた。内藤選手が減点を取られた場面もその直前に抱きついて一緒にロープ際に倒れ込んだ際に、グローブで頭を抑えてロープに傷口を押さえつけようとしたことに内藤選手が流石に怒ったようであった。
防衛成功後、世界戦で2勝目をあげた内藤選手が喜ぶよりも怒っていたのも当然だ。

カメダ一家さんたちに関しては結局、やっぱり別の惑星の出来事のようなのであんまり言うことは無い。

ご覧になった皆さん!
ボクシングというのはもっと面白いもので、ボクシングの世界戦というものはたとえ伝説の名勝負というほどの試合でなくてももっと威厳があって感動的なものです。なにより内藤選手はもっともっと味わい深い、良い試合をする選手です。宣伝してたけれど…カメダ兄のボクシングまがい等は観ずに是非、深夜の普段の日本タイトルマッチを観て下さい。世界戦でなくとも十分にボクシングは素晴らしいのです。

内藤選手の防衛、本当に良かったです。