バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

ライ・クーダー20年振りのニューアルバム!

2007-03-15 | 音楽
ライ・クーダーの新作『MyNameIsBuddy』が昨夜、バイユーに到着いたしました。
サントラではなく全編にわたって歌い、ギターを弾く(オリジナル曲がほとんど!)待ちに待った本当の意味でのソロ名儀のアルバム。前作『Get Rhythm』のリリースが1987年だったので(自分の記憶では86年だったのですが)、なんと20年振り!のニューアルバムなのです。思いかえせば…当時は世田谷の経堂という町に住んでいて、駅前のパン屋で日夜バイトに勤しんでいたりしたものです。『Get Rhythm』をとても気に入っていたので「早く次のアルバムが出ないかなぁ~」と思っていたのですが、その後ライは映画音楽や企画モノの世界へと本格的に転身。更なる商業的な成功を収め、辛抱強く待っていてもニューアルバムが届けられることはありませんでした。しかしまさか20年も出さないとは!
その間の彼のサントラ等の作品は、聴きはしても1枚も購入はしていないという有り様だったのですが(ソン好きだったので『ブエナビスタ…』は除く)。。。一昨年のアルバムで3、4曲ヴォーカルが聴けるという情報に「んん!?」と思ったりはしていたものの…油断しているところにいきなり登場です!
今回はバディ・レッド・キャットという主人公の猫に、レフティ・マウス(鼠)、トム・トード牧師(蛙)の旅をテーマとしたストーリーモノの作品で、その旅の先々で出会う(体験する)労働、権力者、農場の不作、ストライキなどを通して過ぎし時代のアメリカを音楽で描き出していくコンセプトアルバムとなっています。意表をつくアレンジやスタイルで驚かせるということもなく硬軟、緩急織り交ぜオールドアメリカンミュージックの香りが全編に溢れます。その中にライが身を置いて来た世界各国の音楽の影響がかすかなスパイスとして時折り、カオを覗かせます。豪華なブックレットには物語が収録曲1曲につき1ページの絵本として描かれており、かなり力の入った作品であることがうかがえます。フラーコ・ヒメネス、ジム・ケルトナー、ピート・シーガー、ローランド・ホワイト、ヴァン・ダイク・パークス、テリー・エヴアンズにボビー・キング等が参加。
全17曲、ちょっと長いかな~とも思うけど非常に気に入っています。しばらく楽しませてくれそうです。
Mynameisbuddy



「ナイデジカン!」…レバ炒めライスと餃子が好物のヒーロー、の通訳。

2007-03-15 | 音楽
元・モップスの鈴木ヒロミツさんが亡くなった。体調が悪そうな印象もなかったのでとても驚いた。
…高校生の頃、もう20年以上前にモップスを良く聴いていた。僕はリアルタイムでモップスを聴いたという世代ではないのだが、きっかけはラジオから流れて来た『月光仮面』。このコミックソングかキワモノかというブルースナンバーがきっかけでモップスを聴くようになった。当時ブルース小僧だったから…ではなくきっかけは「声」。曲中での月光仮面にインタビューして、そのキテレツな言葉を通訳?するところで聴かれる語り?はまぎれもなくテレビに頻繁に出ている鈴木ヒロミツの声(マリリンモンローは良かった、今の女はなっとらん!とも仰ってました)。そしてモップスのレコードから聴こえてくるちょっとクセのある野太い叫び声も同じ人のものであるという。確かに同じ声のようにも聞こえるが俄には信じがたかった。自分にとってはそれくらいタレントとしての彼とイメージのギャップがあった。そんなところが興味深くて聴くようになったのだと思う。アルバムに清志郎さんが曲を提供していたり、RCとモップスが一緒にツアーした話の印象も強い(キヨシローいわく「いいヤツ」だったらしい)。
…個人的に好きな曲は『朝まで待てない』や『たどりついたらいつも雨ふり』。『おかーさん真っ青』も好きだったな。
10年程前に立川を歩いていたら、ホテルの地下にあるディスコ(アダルトな)かライヴハウスかどっちだ!?というような店の入口に「鈴木ヒロミツ(元モップス)久々のライヴ!当店にて●/●』という張り紙があり「おお!また歌い始めたのか!?」と思ったのだけど、あいにく外せない用事のある日であったため断念したという記憶がある。一度は生で聴いてみたかったなと今更ながらに思います。
残念です。
前述の月光仮面のインタヴューでは「ナイデジカン!」という言葉を残して謎のヒーローは去っていく。。。79