写真に吹く風 すぎる風

Whimsically:Blow~is ing it-like

Saruhashi

2007-08-29 23:26:03 | Photograph

 猿橋 です。

  広重の「甲陽猿橋之図」や十返舎一九の「諸国道中金之草鞋」でも
  見ることができる猿橋
  岩国の錦帯橋・木曽の棧 と並ぶ 日本三奇橋の内1つ

  長さ31m・幅3.3m(だったかな?)の木橋で
  谷が31mと深く橋脚がたてられないため橋脚を使わずに
  両岸から張り出した四層のはね木によって橋を支えています


 富士の帰り道
 つるべ落としに沈む夕日もまもなく消えて という時間
 ふらりと立ち寄りまして

 誰もいず
 ひとりっきりでぽつんと眺めるその光景は
 時代を遡ってしまっていてもわからない 辺りの空気と 雰囲気と

 この自然景観が好きだなぁ
 勿論橋の感じも
 本当に往時を肌で感じられる空気が漂う谷の景観に
 思わずじっと見入ってしまいます
 足元の闇が濃くなるとともに
 自分の体もこの地のこの気に滲みだして・・・

 日常ではなかなか感じることのなくなってしまった
 自然の中 闇の中 小さく無防備で非力な自分
 孤独と 人意外の気配と 迫る闇と 圧倒的な自然とに
 いきなり ゾクリ とする あの感覚
 必要ですよね この感覚って
 怖いのに身をおきたくなるんですよねぇ


 猿橋はだぁれもいないときに、そっと静かに佇んだり歩いたり
 じんわり 情緒豊かに愉しみたい場所です


 ※直ぐ隣は民家なので
  ちょっと意識して視界から外さないとならないのですが(笑)

  この写真 あまりに冴えなかったので、補正して雰囲気かえました
  が、肝心の 橋を支える四層のはね木 が見えない(苦笑)

 
 

An autumn sound

2007-08-29 00:18:43 | Any kind of day

 ふと 気づけば
 真夜中の暗く沈んだ外気に
 美しく 儚い音 が響きます

 いつからかしら・・・
 外は虫の涼やかな声が落ち着いた空気を揺らしています
 
 日中はまだまだ暑い日々が続いていますが
 すっかり秋ですね

 秋の虫の音は本当に美しくて
 心が共鳴し 意識が揺らぎます

 遠く過ぎた時間と 遥か昔の時と
 今の意識が交じり合うような心地よさ

 いろいろな音色が凛としていてまた柔らかで
 交じり合って離れて溶け合って

 この贅沢な時間をずっと愉しんでいたくて
 なかなか眠れません 


The sunset sky

2007-08-28 23:55:25 | Any kind of day

 ここ数日の夕暮れは
 夏の終わりを色濃く映して
 ほんのり秋の匂いがする風が少し強く吹き抜けます
 
 雲が多くてまだらな空は
 夕日に染められて真っ赤になっています
 東の空は薄く藍を流し、雲は青墨を混ぜた様
 西の空はまだなら雲に美しく赤が映え空が燃えます
 一箇所も同じ色のないような、美しい空
 天に近い雲の上は燃える色
 地に近い雲の下は白く淡い色彩
 不透明な白の絵の具をほんの少したらしたようなくすみを帯びて
 天は美しく光を放ち刻一刻とその色模様をかえてゆきます

 美しい夕映えに 夏の名残に
 ほんのわずかな間 体と心が遠のきます


 

At the end of summer

2007-08-24 23:16:52 | Any kind of day

 一昨日 朝方から雨が降りました。
 久々の雨。
 厚い雲と振り落ちる雨で、空気はすっかり冷やされて。
 窓を開けて部屋いっぱいに満ちる 雨いっぱいの空気は
 ヒンヤリ ヒンヤリ すーっと流れます。

 午後からは晴れましたが
 そこで季節は一変。秋になりました。

 今日もお日様は夏を残して
 まだまだ~ と きんきん照らしているけれど。
 でも確かに空気は秋の気配いっぱい。

 こうして季節は アッ って気づけば
 ほんのわずかな間に
 はっきりかわってるんですよね

 ちりん となる風鈴が鳴ります
 夏の終わり

 切ないなぁ、夏の終わりって。

 秋も大好きなんですよ。でも、切ない。
 昔から、夏の終わりが一番切ない。
 ・・・本当は
 夏の初めが 終わりを感じて一番切ないのだけれど・・・
 なぜかしら本当に郷愁と切なさと
 小さな頃からいつも 泣きたくなる 夏のはじめ

 まだまだ暑い日は続きそうですが
 夕方の風は秋の風
 夕方の雲は秋の雲
 過ぎ行く夏を もう少し楽しみましょう