
『ツーリスト』をヒューマントラストシネマ渋谷で見てきました。
(1)今を時めく『ソルト』のアンジェリーナ・ジョリーが、これまた人気では引けをとらない『パブリック・エネミーズ』のジョニー・デップと共演する映画で、あまつさえ舞台がヴェニスとくれば、もうそれだけであとはストーリーなどどうでもかまわないという感じになるところ、監督があの『善き人のためのソナタ』(2006年)を制作したドナースマルクだと聞いたものですから、プラスαが何かあるに違いないと期待したのがやや勇み足でした。
だって、『善き人のためのソナタ』は、東ドイツの過酷な体制下、真実の姿を西側に伝えようとする知識人たちが遭遇する悲劇を描いたもので、最後になって少しだけ光明が見られるものの、全編に渡って暗鬱なトーンが横溢している映画ですから、そういう映画を制作した監督ならば、いくらアンジーが出演するアクション映画だとしても、何か従来の映画とは違った味付けがなされているのでは、と思うのが人情でしょう。
ですがこの映画では、……と、ここで本作品の問題点を挙げてみても始まりません。すでに、あちこちのブログなどで様々に指摘されていることでもありますから。
それに、元々、ドナースマルク監督だったらこうであるはずだ、などという先入観を持つ方が間違いのもとです。というのも、『善き人のためのソナタ』は彼の長編第1作であり、第2作目がこの『ツーリスト』であって、彼の才能とか考え方などについて我々は何も知らないも同然なのですから。
もっと寛容な目で、この第2作目に当たってみる必要があると思います。
そこで劇場用パンフレットを開いてみますと、そのIntroductionからすれば、この映画の狙いは、「美しい男優・女優が、夢のような設定の中で、はらはらドキドキのストーリーを展開し観客をうっとりさせる」ことにあるようです。
そうか、歌舞伎の「顔見世大興行」なんだ、そうであるなら、「はらはらドキドキのストーリーを展開し」の部分を見なかったことにすれば(逆に、そんなものがある方がおかしいかも)、今回の作品は十分にその狙いを達成していると言えるでしょう!
アンジェリーナ・ジョリーが、素晴らしいファッションでパリの街中を歩く姿、ジョニー・デップが、いつもとは違った素の感じを出しているところ、そして何よりもかによりもヴェニスの景観です(言ってみれば、大阪・道頓堀川の歌舞伎役者による「船乗り込み」でしょうか!)。


クマネズミは、イタリアを旅行した時に時間がなくてヴェニスに回れなかったせいで期待感がかえって大きくなっているのかもしれないことながら、この映画は、ぜひ行ってみたくなるような光景をいくつも映し出しています。
ヴェニスといえば、昨年見た映画『ドン・ジョバンニ』でも、その冒頭に、ヴェニスの運河を舟に乗って進むダ・ポンテらの前に、突如として大きな石像を積んだ船が現れるシーンがあり(注1)、夜の場面でかなり不気味な感じがしましたが、本作品は、逆に、まさに明るい南欧の太陽の下のヴェニスといった趣です(たとえば、列車が入り込むサンタ・ルチア駅は海の上に浮かんでいるようですし、フランクが通りかかるサン・マルコ広場も言うことなしですね)。

こんな感じに浸ってしまうと、カナル・グランデで繰り広げられる追っかけゴッコの緩さも(注2)、これがラテン気質なんだと許してしまいます(ギャングの手下が橋の上から、すぐ下を通過するアンジーらに何発撃とうが、命中する気遣いなどあろうはずもありません。逆に、ギャングの親玉が、不甲斐ない部下を怒りに任せて殺してしまうのは、チョイトやりすぎなのではないでしょうか)。
とにもかくにも、イタリアを舞台にする映画なのですから、つまらないことなど詮索せずに、おおらかな気分で楽しんで見るに如くはありません!
(注1)1995年にコッポラが制作した映画『ドン・ファン』では、あろうことかジョニー・デップが主役のドンファンを演じているのです(といっても、その映画にヴェニスは出てこなかったと思いますが)!
(注2)下記の前田有一氏も、「ヴェネチアの狭苦しい水路をのろのろと追いかけあうボートチェイスなどは、スピード感はゼロながら、緊張感あふれる見事な演出で、目まぐるしい最近の多カットアクションについていけない人たちにも親切である」と指摘しているところです!
(2)本作品は、イタリアが舞台になっているところから、つい最近見た『トスカーナの贋作』のことが頭に浮かんでしまいます。
なにしろ、本作は、パリで暮らすエリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)が、指示された列車でヴェニスに入るところから物語が始まるところ、『トスカーナの贋作』でも、その場面はありませんが、英国人作家・ジェームズが英国から列車でトスカーナの小都市へやってきて講演をするところが発端となっています。
また、本作品は、米国人の数学教師のフランク(ジョニー・デップ)と英国人エリーズが、同じ列車に乗り合わせて同席するところでストーリーが本格的に展開し始めますが、『トスカーナの贋作』でも、ジェームズの講演会に出席したフランス人(ジュリエッタ・ビノシェ)が、ジェームズを車で連れ出すところから話が込み入ってきます。
それになにより、本作品も『トスカーナの贋作』も、言ってしまえば“ニセモノ”を巡る話なのではないでしょうか?
とはいえ、本作品は銃撃シーンが何度も映し出されるアクション物なのに対して、『トスカーナの贋作』は、いわゆる文芸物といえるでしょうから、観客に与える印象はまるで違いますが!
(3)渡まち子氏は、「アンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップというハリウッドを代表する美男美女の豪華共演というのが、本作最大にして唯一のウリ。黄金期のハリウッド映画のようにスターだけを強調した、とても21世紀とは思えない“トラッド”な作りだ。アンジーとジョニデの2人が出ているというのに、この平凡な出来ばえは、イエローカードを出したくなる」、「舞台は、数々の名画の舞台になった、世界一ロマンティックな水の都で、そこに美男美女が収まっている図はまるで絵葉書のように美しい。抜群のロケーションの旅情サスペンスと割り切れば楽しめる」として50点をつけています。
他方で、前田有一氏は、「湯けむりサスペンスを見る時のような無防備体制でみているといい具合に騙される、終盤の展開にも満足できよう。思えば役者の演技やせりふなど、伏線は十分仕掛けられていた。なかなかフェアなミステリである」、「上映時間も短いし腹八分目の内容。美しい景色に美しいスターたち。こうした映画の良さがわかるのは、やはりオトナの観客といえるだろう」として75点もの高得点を与えています。
とはいえ、「ヒッチコック風の古き良きサスペンスドラマ」であり、「往年のハリウッドムービーの楽しさを味わえる」とまで言えるかどうかは、はなはだ疑問ですが!
★★★☆☆
象のロケット:ツーリスト
(1)今を時めく『ソルト』のアンジェリーナ・ジョリーが、これまた人気では引けをとらない『パブリック・エネミーズ』のジョニー・デップと共演する映画で、あまつさえ舞台がヴェニスとくれば、もうそれだけであとはストーリーなどどうでもかまわないという感じになるところ、監督があの『善き人のためのソナタ』(2006年)を制作したドナースマルクだと聞いたものですから、プラスαが何かあるに違いないと期待したのがやや勇み足でした。
だって、『善き人のためのソナタ』は、東ドイツの過酷な体制下、真実の姿を西側に伝えようとする知識人たちが遭遇する悲劇を描いたもので、最後になって少しだけ光明が見られるものの、全編に渡って暗鬱なトーンが横溢している映画ですから、そういう映画を制作した監督ならば、いくらアンジーが出演するアクション映画だとしても、何か従来の映画とは違った味付けがなされているのでは、と思うのが人情でしょう。
ですがこの映画では、……と、ここで本作品の問題点を挙げてみても始まりません。すでに、あちこちのブログなどで様々に指摘されていることでもありますから。
それに、元々、ドナースマルク監督だったらこうであるはずだ、などという先入観を持つ方が間違いのもとです。というのも、『善き人のためのソナタ』は彼の長編第1作であり、第2作目がこの『ツーリスト』であって、彼の才能とか考え方などについて我々は何も知らないも同然なのですから。
もっと寛容な目で、この第2作目に当たってみる必要があると思います。
そこで劇場用パンフレットを開いてみますと、そのIntroductionからすれば、この映画の狙いは、「美しい男優・女優が、夢のような設定の中で、はらはらドキドキのストーリーを展開し観客をうっとりさせる」ことにあるようです。
そうか、歌舞伎の「顔見世大興行」なんだ、そうであるなら、「はらはらドキドキのストーリーを展開し」の部分を見なかったことにすれば(逆に、そんなものがある方がおかしいかも)、今回の作品は十分にその狙いを達成していると言えるでしょう!
アンジェリーナ・ジョリーが、素晴らしいファッションでパリの街中を歩く姿、ジョニー・デップが、いつもとは違った素の感じを出しているところ、そして何よりもかによりもヴェニスの景観です(言ってみれば、大阪・道頓堀川の歌舞伎役者による「船乗り込み」でしょうか!)。


クマネズミは、イタリアを旅行した時に時間がなくてヴェニスに回れなかったせいで期待感がかえって大きくなっているのかもしれないことながら、この映画は、ぜひ行ってみたくなるような光景をいくつも映し出しています。
ヴェニスといえば、昨年見た映画『ドン・ジョバンニ』でも、その冒頭に、ヴェニスの運河を舟に乗って進むダ・ポンテらの前に、突如として大きな石像を積んだ船が現れるシーンがあり(注1)、夜の場面でかなり不気味な感じがしましたが、本作品は、逆に、まさに明るい南欧の太陽の下のヴェニスといった趣です(たとえば、列車が入り込むサンタ・ルチア駅は海の上に浮かんでいるようですし、フランクが通りかかるサン・マルコ広場も言うことなしですね)。

こんな感じに浸ってしまうと、カナル・グランデで繰り広げられる追っかけゴッコの緩さも(注2)、これがラテン気質なんだと許してしまいます(ギャングの手下が橋の上から、すぐ下を通過するアンジーらに何発撃とうが、命中する気遣いなどあろうはずもありません。逆に、ギャングの親玉が、不甲斐ない部下を怒りに任せて殺してしまうのは、チョイトやりすぎなのではないでしょうか)。
とにもかくにも、イタリアを舞台にする映画なのですから、つまらないことなど詮索せずに、おおらかな気分で楽しんで見るに如くはありません!
(注1)1995年にコッポラが制作した映画『ドン・ファン』では、あろうことかジョニー・デップが主役のドンファンを演じているのです(といっても、その映画にヴェニスは出てこなかったと思いますが)!
(注2)下記の前田有一氏も、「ヴェネチアの狭苦しい水路をのろのろと追いかけあうボートチェイスなどは、スピード感はゼロながら、緊張感あふれる見事な演出で、目まぐるしい最近の多カットアクションについていけない人たちにも親切である」と指摘しているところです!
(2)本作品は、イタリアが舞台になっているところから、つい最近見た『トスカーナの贋作』のことが頭に浮かんでしまいます。
なにしろ、本作は、パリで暮らすエリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)が、指示された列車でヴェニスに入るところから物語が始まるところ、『トスカーナの贋作』でも、その場面はありませんが、英国人作家・ジェームズが英国から列車でトスカーナの小都市へやってきて講演をするところが発端となっています。
また、本作品は、米国人の数学教師のフランク(ジョニー・デップ)と英国人エリーズが、同じ列車に乗り合わせて同席するところでストーリーが本格的に展開し始めますが、『トスカーナの贋作』でも、ジェームズの講演会に出席したフランス人(ジュリエッタ・ビノシェ)が、ジェームズを車で連れ出すところから話が込み入ってきます。
それになにより、本作品も『トスカーナの贋作』も、言ってしまえば“ニセモノ”を巡る話なのではないでしょうか?
とはいえ、本作品は銃撃シーンが何度も映し出されるアクション物なのに対して、『トスカーナの贋作』は、いわゆる文芸物といえるでしょうから、観客に与える印象はまるで違いますが!
(3)渡まち子氏は、「アンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップというハリウッドを代表する美男美女の豪華共演というのが、本作最大にして唯一のウリ。黄金期のハリウッド映画のようにスターだけを強調した、とても21世紀とは思えない“トラッド”な作りだ。アンジーとジョニデの2人が出ているというのに、この平凡な出来ばえは、イエローカードを出したくなる」、「舞台は、数々の名画の舞台になった、世界一ロマンティックな水の都で、そこに美男美女が収まっている図はまるで絵葉書のように美しい。抜群のロケーションの旅情サスペンスと割り切れば楽しめる」として50点をつけています。
他方で、前田有一氏は、「湯けむりサスペンスを見る時のような無防備体制でみているといい具合に騙される、終盤の展開にも満足できよう。思えば役者の演技やせりふなど、伏線は十分仕掛けられていた。なかなかフェアなミステリである」、「上映時間も短いし腹八分目の内容。美しい景色に美しいスターたち。こうした映画の良さがわかるのは、やはりオトナの観客といえるだろう」として75点もの高得点を与えています。
とはいえ、「ヒッチコック風の古き良きサスペンスドラマ」であり、「往年のハリウッドムービーの楽しさを味わえる」とまで言えるかどうかは、はなはだ疑問ですが!
★★★☆☆
象のロケット:ツーリスト

















毎々評論家の方々は苦労されているな、と思います。
屋根のおっかけっこ、水路のボートチェイス、パーティ会場での動きなど、まるでTVの昼メロを見るがごときじれったさと言うか緩さで、
2人が出ていることが「本作最大にして唯一のウリ」は全くその通りです。
でも台詞の妙と言うか掛け合いはそれなりに面白く、楽しめました。
ただ、もう一ひねり欲しいと思う人には、配役が豪華なだけに、いろいろ物足らないとも感じるようです。悪人たちから巨額の金を持ち逃げして、それに対する課税ゆえに課税当局から追われるというのも、ちょっと理解ができません。変顔手術でまったく別の人間に生まれ変わるというのも、金だけで解決が出来るのでしょうか。貴重品を容れた金庫がなぜベニスにあるのだろうか?等々、謎もいろいろあります。
でも、物語がどのようにご都合主義的に動いていっても良いのです。なんせ、当事者ではなく、ゆきずりのツーリストなのですから。ということで、あー楽しかったという感じが残れば、それはそれで良いと思われるのです。イタリアへ向かう列車をおさめた自然風景も、綺麗なものでした。
ところで、ベニスは何時までも水没しないのでしょうか。
水没危機が叫ばれているベニスどころか、東北太平洋岸が大津波で水に使って大被害を被ってしまい、同時に福島原発で事故が起き、さらには計画停電と、様々な出来事が立て続けに起こり、何か映画どころの話ではない気がして、返事をするのが遅くなってしまいました。
でも、いつまでも縮こまっていたら、ただでさえ元気のない日本が一層落ち込んでしまうかも知れません。ここは、世の自粛ムードを振り払うためにも、元気を出して映画に取り組むことと致しましょう。
そこで、「ツーリスト」ですが、2大スターの共演にしては内容が乏しすぎるという意見が横行しているところ、まさに「かいつむり」さんがおっしゃるように、「多少リッチなツーリスト気分にさせる映画という点からは、かなり高い評価がつけられてもよい」と思いますし、「物語がどのようにご都合主義的に動いていっても良い」ものと考えます。
なににせよ「顔見世大興行」の「船乗り込み」なのですから!
も滅多に見ないし、このようにコメントをTB
することもないのですが『阪急電車…』で関わ
った成り行きで、クマネズミさんのほかの映画
評も斜め読みしました。もちろん僕が見た映画
も沢山あるし同意する部分もしない部分もある
が、結局特に好きでも嫌いでもないこの映画に
書きます。
ただ、もし自分がブログをやるとしたら、見た
すべての映画を取り上げるか、気に入ったもの
だけ取り上げるべきか、その逆か迷います。
嫌な映画の欠点ばかりを書いても嫌味だし。
例によって前置きが長くなりましたが
(本当はまだまだある)、本論に入って、
まずこの映画は普通に楽しく見たと同時に
『ナイト&デイ』と較べ俳優の特徴の違いが
面白かった(どちらがいいかではない)。
もう1つ感じたのは『アンノウン』もそうだが
もしヒッチコックでもラングでも誰でもいいが
30〜60年代に作られていれば、もっと
面白いだろうなということです。
“顔見世の船乗り込み”で御都合主義には目を
つぶるとしても、どうしても文句ばかりを言い
たくなります。
ちなみに歌舞伎は大好きで(役者を見せるとい
うのはもちろん)物語と演出の馬鹿馬鹿しさ
こそが醍醐味です。
話を戻して、この物語で一番気になったのは
エリーズは(恐らくは優秀な)元諜報員、
つまり敵(味方?)の手口も能力も周知のはず。
だからパリのカフェで監視されているのは
当然のこと指令書を燃やしても解読される
ことも予測できるはず、ということは
深読みすればリヨン駅から何時の列車で
ヴェニスに行くことを味方に知らせた。
その目的は極論すればフランクではなく
マフィアを捕まえさせるため。
次に引っかかったのが結局フランクの意図が
まったく不明。何のために自分に似た
体型の男を選ばせたのか。
(もちろん、そういう映画なのだが)
最後までエリーズにすら正体を隠す必要も
まったくないし、以後の行動も不可解。
最後にエリーズはヴェニスのアジト(?)に
行くのは初めてだったのか。
(普通なら恋人だし知ってると思うが)
初めてだからこそ、先の例同様わざと
行く先を味方に聞かせ追わせる。
初めてとして隠し金庫の場所を当てたのは
諜報員としての経験と勘で偶然当てたこと
になる。
まあ、楽しく見たんだから、どうでも
いいんですけどね…
そうそうルーファス・シーウェルは好き
なので最初は台詞もなく消え“あれっ?”
と思ったたが、あんな重要な役だったか
と満足。
ちなみに大昔ですがヴェニスは3回行って
非常に好きな街だが、見た映画で“僕なりの”
観光映画の一番はイオセリアーニの
『月曜日に乾杯』です。多分あんな汚い
ヴェニスを見せるのは初めて。
タバコを吸いに行くというのもいい。
mlouさんは、「自分でやらないのはもちろん、人のブログも滅多に見ないし、このようにコメントをTBすることもない」などとおっしゃっていますが、前回の『阪急電車』についてのコメントといい、この『ツーリスト』といい、どうしてどうして、そんじょそこらのブロガーには及びもつかない知識や情報等をお持ちのようで、付け焼き刃でいい加減なことを書いているクマネズミとしては、今後ともイロイロご教示いただければ大変ありがたいと思っているところです。
特に、今回のコメントによれば、ヴェニスへ3度も行かれているとのこと!
行ったことのないクマネズミには、至極羨ましい限りで、この映画にはそのヴェニスが出てくるというだけで○と思ってしまったのですが、ヴェニスにお詳しいmilouさんも「普通に楽しく見た」とのことで慶賀の至りです。
なお、ルーファス・シーウェルがお好きとのことですが、『アメイジング・グレイス』をご覧になりましたか(クマネズミはこの映画は評価しませんが)?
また早速、イオセリアーニの『月曜日に乾杯』を探してみることといたしましょう。
特に何の印象もない。ただ名曲成立の裏話とかいう惹句があったはずなのに…、ぐらい。
ルーファスですら良かったような気はするが特に覚えていない。僕は量だけは大量に見るけど(自分のための)感想とかもかかず見たことすら忘れて同じ映画を2回見たことも何度か。
話は変わるが3月に大阪アジアン映画祭があり9本を見ました。すべてそれなりに面白く
満足できましたが、気に入った3本が偶然すべて“ツーリスト”の映画です。
圧倒的に面白かったのはタイ映画『アンニョン!君の名は』(バンコク→ソウル)で
次が『雨夜』(ラトヴィア→香港)、『マジック&ロス』(日本・韓国→香港)。
『アンニョン』は万人向けの見事な娯楽作ですが後の2本はアート系(?)なので
評価はさまざまでしょうが、たまたま桃井かおり主演の『雨夜』は東京で来月上映されるので
興味と時間があれば見てください。
6月05日 (日) 17:00、6月08日 (水) 19:00、国立近代美術館フィルムセンター
南座の顔見世は年末、舟乗込みは大阪の夏の風物詩で7月興行です。
当然、顔見世も本来の意義とはまったく違い
“顔見世”ですらありませんが。
こんなに沢山文章をお書きになるのであれば、知識・情報量も豊富で、なおかつ映画に対する見方も実に鋭く面白いのですから、いっそのことご自分のブログを開設されればと思うこと頻りです。
でも、イロイロのお考えがあることでしょうからそれはさておき、さきのコメントで『アメイジング・グレイス』を持ち出しましたのは、この映画についても、見た人が皆感動してしまっているようなので(さすが議会制民主主義の国のことだけはある、などと)、milouさんなら、あるいは違った見解をお持ちなのかなと思ったからですが、「特に何の印象もない」のでは仕方ありません(なお、同作品では、ルーファスは、フランスに出向いてフランス革命の様子をつぶさに見て、人権擁護の必要性を一層確信する人物を演じているのですが、それは随分と単純化されたストーリーだなと思ったところです―4月17日の記事をご覧頂ければ幸いです)。
それにしても、milouさんは、随分と幅広く映画を見ておられるのですね。「3月に大阪アジアン映画祭があり9本」もご覧になったとのこと。
その内の『雨夜』が東京でも上映されるとの情報をありがとうございます(ただ、時間的余裕が酷く乏しいので、行くのは難しいとは思っているところです)。
また、「南座の顔見世は年末、舟乗込みは大阪の夏の風物詩で7月興行」というのは、関西方面で生活したことがなく、たまにTVのニュースで知るくらいの者にとっては、頗る貴重な情報です。ありがとうございました。