見ないフリ

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男たちの挽歌

2017-06-30 | 本と漫画と映画とテレビ
「引用ではなくパクリです」

―映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』 監督・出演者コメンタリーより


先日TSUTAYAで借りたイギリスのアクション・パロディ(?)映画
『ホット・ファズ ‐俺たちスーパーポリスメン!‐』の
監督コメンタリーを観ていたら、監督のエドガー・ライトがやたらと
「ジョン・ウー、ジョン・ウー、トニー・スコット、スコセッシ」
と言うので、興味本位で初ジョン・ウー。


作品鑑賞の前に、
ジョン・ウーのことを
さっそくネットで調べてみました。
(ナイツの漫才か)

ジョン・ウーとは、
1946年中国生まれ香港育ちの映画監督。
作品の特徴は、その優れたアクション表現にあり、
彼の影響を受けたクリエイターは数知れず。

今じゃ当たり前(?)の二丁拳銃アクションの開祖で、
「平和」への想いを込め、戦闘シーン中に白い鳩を飛ばすことでも有名。
(「鳩飛ばし」は1989年の『狼/男たちの挽歌・最終章』から)

確か、トニー・スコットが
『スパイ・ゲーム』の監督コメンタリーの中で
「実は、ジョン・ウーより先に鳩を飛ばしてたんだよ~(超訳)」
的なことをうれしそうに語っていた記憶。(どうでもいいか)

んで、

かれこれ30年ほど前まで、香港映画といえば、
ブルース・リーやジャッキー・チェンに代表されるような
「カンフー」「早口のコメディアクション」が主軸だったなか、
1986年、ジョン・ウーがこれまでの香港映画とは一線を画す
シリアスなマフィア映画『男たちの挽歌』を発表したことで、
新しい流れが生まれます。

その流れのことを、特に日本では「香港ノワール」と呼ぶらしい。
(悲観的・退廃的指向の犯罪映画を「フィルム・ノワール」と呼ぶことがあり、その香港版という意味。
「ヌーベル・バーグ」やら「アメリカン・ニューシネマ」やら映画用語はややこしや。。。)

1993年にはハリウッドからもお声がかかり、
以来、アメリカを拠点に大活躍。

とまぁ、とにかくすごい人みたい。ジョン・ウー。
(え? 知ってた?)


監督作品も知らずに観ていた。
『フェイス/オフ』と『ブロークン・アロー』は
日曜洋画劇場的なヤツで何回も観ていました。

「シュワちゃんもブルース・ウィリスも
スピルバーグも絡んでないのに意外とおもろいやんけ」
なんて失礼な感想を抱いていて観てたよ。当時は。

どれも、ジョン・ウー作品だったんだね。


ムダに前置きが長くなりましたが、、、
遅ればせながら
「香港ノワール」の始まりを堪能します。

『男たちの挽歌』



監督:ジョン・ウー
製作総指揮:ツイ・ハーク
出演:チョウ・ユンファ、ティ・ロン、レスリー・チャン

1986年制作、香港マフィアの世界を舞台に
男同士の熱い友情や壮絶な戦いを描いた映画。


すごい映画だった。

なにがすごいって、すんごいわかりやすい。
シンプルイズベスト。
友情! 家族! 葛藤! ドカーン!

主人公たちは不死身で
ご都合主義な展開だけれど、それがいい。

映画『ラスト・アクション・ヒーロー』
なんかを観て育ってきた私としては
「これぞ映画!」と思うわけです。

そりゃ、イタリアマフィアのカモッラを
モデルに描いた映画『ゴモラ』だって
すごかったけれど……。
あれは心が曇る。


映画の内容というか、
冒頭の雰囲気は、『あぶない刑事』。
1986年制作の名に恥じない(?)空気感。
関係ないね。

で、タカとユージの衝撃に慣れたころに、
「あ、劇団ひとりがTVでモノマネしてた香港スターって
チョウ・ユンファだったのか…」
ということに気づく。めちゃくちゃ似ている。

顔だけでなく、
ちょっとオーバー気味のリアクションや、
すぐ涙目になったり唇をプルプル震わせたりする
表情豊かな演技が「劇団ひとり感」に拍車をかけます。



チョウ・ユンファが日本料理屋に単身乗り込み、
廊下で女とイチャイチャしながら拳銃を隠していくシーンは
もう、さながら『キス我慢選手権』。

しかしです。

部屋に飛び込んで、二丁拳銃でドンパチ始まると
劇団ひとりのイメージは吹き飛び、目は画面にくぎづけ。
で、マッチを口にくわえる頃には「なにこの人しびれるぅ~!」
つって目がハート。(古いか)

とにかく超絶クール! これはマネしたくなるヤツ!!

ただね、その後瞬時に
「いや、ツメが甘すぎー!」
つって画面に向かって叫ぶことにもなる。


にしても、名シーン。

試験に「映画史に残る名シーンを述べよ」という問題が出たらば、
私は率先してこの場面を挙げることでしょう。
(まず、そんな機会はないけど)


それと、チョウ・ユンファは
背が高いのか、顔が小さいのか知らんが、
ロングコートが大層サマになっていてかっこいい。
(これもマネしたくなるヤツ)

片足をひきずっている設定なのに、
終盤、普通に走っちゃうところもステキ。

あと、
ティ・ロンが弟思いの優しいお兄ちゃんなのもいい。
(最後のセリフに思わず感涙)

レスリー・チャンだって、
拾ってきた生ゴミを家の中にぶちまけるくらい仕事熱心でエライ。
(奥さんに片付けさせるな、と言いたい)

ラストの爆破シーンも常軌を逸している。
(画面がほぼ白くなる)

ホントすごい映画だった……


しかも、どうやらパート2があるらしい。
(映画『トゥルーロマンス』のなかで、
主人公たちが家で観ていたあれがパート2)
主要3人は出演者に名を連ねているけれど、
パート1で死人が出たっていうのに、どうしたんだろう・・・

『インファナル・アフェア』みたく時代設定が過去なのか?
それとも、無難に回想シーンで登場?
まさかのゾンビ? いや、キョンシー??

そんなまさか。
気になる。
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