時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

闇に映える倉敷美観地区

2017年06月15日 | 

新岡山港からバスに乗り、岡山駅に着けば、そこはもう都会。

少なくても駅の周りは、東京とあまり変わらなく見えた。

 

岡山はそれまで私がまだ泊ったことのない県だった。

通り過ぎたことはあっても。

それゆえ、今回は岡山県にも泊ってみようと思った。

 

岡山駅の前には、桃太郎の銅像だ。

桃太郎の伝説はあちこちにあるが、やはり私のイメージでは、桃太郎はやはり岡山。

 

 ↑ 岡山駅。以前、来たことが一度あるのだが、その時は通りすぎただけだった。単に乗り換えるためだったから。

 

 

 ↑ 桃太郎は、いくつかの地域が「桃太郎伝説」発祥の地であることを主張しているが、個人的にはやはり岡山のイメージが強い。そういや、昔ファミコンなどのゲームで「桃太郎伝説」というRPGがあったっけ。今では「桃太郎電鉄」の方が有名かもしれないけど。

 

 

この日私は岡山駅から倉敷に向かう。倉敷に宿を予約してあったからだ。

岡山駅から倉敷駅までは在来線1本で、すぐだ。

正直、岡山駅から倉敷駅までは、もっと離れてるのかと思ったが、電車に乗ってしまえば、すぐだった。

 

↑ 倉敷駅。案外、岡山駅からはすぐだ。 

 

やがて倉敷の駅に到着。

倉敷といえば、その美観地区で有名。写真などで見ると、まるで時代劇のような町が残されている。

江戸時代の風情を残す町は、なんだかんだであちこちにある。

その中でも倉敷の美観地区は、特に昔の風情を残しているような雰囲気がある。

だから、岡山に泊るなら、ここにしようと思った。

 

駅から美観地区に向かってテクテク歩きだした私。

美観地区のあるエリアまでの街風景は、普通の街。

だが、美観地区に入ると、雰囲気は一変した。

 

 

↑ 倉敷の有名な美観地区に入った。1歩この地区に足を踏み入れると、雰囲気が変わる。 

 

 ↑ 倉敷美観地区のメインの場所には倉敷川が流れ、その周りには柳並木と、古いたたずまいの建物が並ぶ。

 

特に、美観地区のメインのあたりを流れる倉敷川と、その周辺の景観は、時代劇そのもの。

ただ、さすがに人は多い。倉敷を訪れる人は、大半の人がこのエリア目当てなのではないだろうか。

外国人も多い。外国人にとっては、こういうエリアは特に立ち寄ってみたいエリアなのだろう。

人力車もあれば、川船乗り場もある。

 ↑ 現代の服を着た人たちがいなければ、時代劇の世界。

 

 

 

↑ 川船乗り場。川船で移動できる距離は・・あまりなさそうな気もしたが。 

 

↑ 川船。景観にマッチしていた。私は乗らなかったが、値段はどれぐらいなのかな。 

 

↑ 歩いてて、何気に「枝分かれした道」に入ったら、レトロな車が。写真右側に写っている。電話ボックスも見えるが、そういえば電話ボックスは最近減ったなあ。 

 

↑ 川船乗り場の近くに、人力車が。歴史景観地区には、定番になってきている気がする。 

 

↑ ちなみに、この美観地区を抜けると、普通の町になる。美観地区は、異質な空間だ。良い意味で。 

 

 

この日の私の宿は、この美観地区の中にある宿。

なので、宿までの移動を兼ねて、この美観地区の風景を楽しめた。

 

↑ この日の宿。この写真じゃ分かりづらいが、この宿の外観を褒める人、多し。 

 

 ↑ 植物で覆われた、宿の壁。

 

↑ 宿の敷地内。レトロな洋風建築って感じ。この旅で初めて雨が降ってきた。 

 

宿は、まずはその外観が人気と聞いてたが、確かに外観がいい。

宿泊部屋は小さめの部屋で、窓からの眺めも決して良好という感じではなかったが、なにしろこの日の宿泊代が予想以上に安かった。

それこそ、昔「つげ義春さん」が泊ってた、昭和のひなびた安宿の代金にも負けない安さ。

その値段を考えれば、ぜいたくなど言ったら罰があたりそうにも思えた。

 

↑ こちら、内観。明治や大正の雰囲気。廃墟になったら怖そうだが(笑)、人気の宿なのでその心配はなさそう。

 

 

ただ、宿には夕飯はついていなかった。なので、外に食事を取りに出かけた。

そろそろ黄昏時。黄昏時の美観地区の景観もまた良し。昼間の明るい時間帯よりも、風情がアップしている。

そして、やがてこれはもうすぐやってくる夜景への序章なのだ。

 

 ↑ 黄昏の美観地区。なんか、いい感じ。昼間よりも風情がある気がした。

 

↑ 同じ風景なのに、昼間とはけっこう雰囲気が違う。歩いてて楽しい。 

 

↑ 照明が、黄昏の美観地区をいろどる。 

 

↑ たそがれの大原美術館。有名な美術館で、昼間はかなり混んでいた。それにしても、この外観と、黄昏の色合いは、絵になっている。

 

 

当初、美観地区の中にある居酒屋に入ったのだが、ともかく混んでて、注文したつまみが全然出てこない。

しかも禁煙。そう、この美観地区はどこも禁煙らしい。

つまみが出てくるのが遅くても、タバコでも吸えれば間が持つのだが、禁煙なのでどうにも手持無沙汰。

なにより、いくら禁煙の世の中でも、居酒屋で禁煙・・というのはスモーカーには辛い。

そこで、ビール1杯飲んだ段階で、そそくさと店を出て、美観地区の外の「普通の居酒屋」に移動。

なんだか、普通の居酒屋に入った瞬間、安堵した。

 

で、そこそこ飲み食いし、宿に戻るために再び美観地区に入ったのだが、その夜景の風情はどうだ。

はっきり言って、昼間よりも、夜の風景の方が風情があると思った。

もちろん、昼間の風景も風情はあるが、夜景は昼間以上の風情。

 

↑ そして、夜の美観地区。いやあ、この風情!絵になる。昼間よりも好き。黄昏時をも凌駕する風情。 

 

 ↑、 川、橋、柳、建物、そして照明。そのコントラストが素晴らしい。

 

↑ 橋は「中橋」というそうな。分かりやすいネーミング。 

 

↑ 川の水面への写り込みがまた良い。まるで鏡のようだ。

 

 ↑ 建物のスタッフらしき人が、挨拶をしていた。

 

 ↑ いやあ、いいねえ。柳と川船と、川と、水面の写り込みと、照明の相乗効果。武士の装いで歩いたら楽しいだろう。

 

 ↑ メインの道を少し外れた場所でも、この風情。やりまんな~。一応、色んなお店も並んでおり、昼しかやってない店や、夕がた以後に営業を始める店も。

 

 

もし、今度倉敷の美観地区を訪れる予定がある方は、ぜひ夜の美観地区も観てもらいたいと思う。

 

さて、最終日。

改めて、この美観地区を散策。

 

↑ GWや夏休みなどのシーズンは、混み合うのだろうなあ。 こういう道がどこまでも続くなら、歩きの旅も悪くない。

 

↑ ちょっと高台になった場所に来て、美観地区を見下ろしてみた。だが、美観地区の良さは、やはり等身大で見たほうが楽しいかも。 

 

 

昨日は入れなかった、資料館などに入ってみることに。

美観地区には色んな資料館みたいな店がある。けっこう細かく入場料がかかってくるので、観光マップでも参考にしながら、自分好みの資料館を選んで入ればいいだろうと思う。

 

私が入ったのは、水木しげる関係の資料館「ゲゲゲの妖怪館」と、トリックアートの館と、あとなぜかフクロウの森・・という資料館(?)。

水木しげる関係の店は、手作り感満載のミニ「おばけやしき」があった。でも、なぜ倉敷に水木関係のイベント館があったのだろう。

↑ ゲゲゲの妖怪館に入ってみた。 手作り感、満載。でも、なぜ倉敷にゲゲゲの妖怪館があるんだろう。水木先生になにがしかの縁があるのかな。

 

 

↑ ゲゲゲの妖怪館の中にあった「おばけやしき」。これまた手作り感、満載。奥に見えるは、ろくろ首。あまり怖くないので、怖いのが苦手な人もどうぞ。

 

 

↑ おばけやしきの片隅に、こんな鬼太郎の部屋が。子泣き爺としては、恋人(?)の砂かけ婆にもいてほしかったのでは。ここはちょっとした撮影ポイント? 

 

 

トリックアートの館は、トリックの絵と共に写真を撮れば、中々面白いかもしれない。

 

↑ この絵の中に十二支の動物が隠れている。写真じゃ分かりづらいと思うので、興味がある方は、ぜひ現地へ。 

 

↑ この絵と一緒に写真を撮ると、貴方が忍法「畳返し」をして忍者を驚かしたりしてるフリができるぞ。 

 

↑ 不思議な絵。どう不思議なのかは、現地で実際に見れば分かるはず。写真では、その不思議さを再現するのは難しい。 

 

↑ これもまた、この絵と一緒に写真を撮ると、その楽しさがわかると思う。忍者好きな私としては、トリックアート館に忍者の絵が多数あったのが楽しかった。

 

 

あと、フクロウの森は、「森」ということにはなっていても、中は割と狭めの室内が森のように演出されている部屋。その部屋の中に、本物のフクロウが何羽もいて、フクロウとは触れ合うこともできた(触れ合うことが出来ないフクロウもいた)。

私はフクロウを触るのは初めてだったのだが、フワフワした感触だった。

可愛い。

 

↑ この館の中では、来訪者が実際にフクロウを指でなでることも可能だが、この写真の左側に写っている「ビギナー」マークがあるフクロウは、まだ直接触れることはできない。このフクロウは元気で、よく動いていた。だが、写真で「静止画像」として見ると、中々知的な目つきだ。

 

 

 

↑ フクロウって、首が角度的に一体何度までまわるのだろう。 首が真後ろに向いているような・・。

 

↑ まるでウインクでもしてるかのような、お茶目な表情をした瞬間をパチリ。可愛いっす。 

 

 

倉敷美観地区にある施設で一番有名なのは、大原美術館であろう。

だが、混んでいたので、私は入らなかった。

 

でひとしきり、倉敷美観地区を散策した後、倉敷駅から岡山駅に戻り、そこから岡山空港行きのバスに乗り、岡山空港へ。

 

↑ 岡山空港。ここまでくるともう、東京に帰るしかなくなった。 なんか寂しい・・。いっそ、ここから岡山駅に戻り、更にそこから新岡山港まで戻り、船で小豆島に「帰って」しまおうか(笑)。飛行機に乗る前なら、まだ間に合うぞ(笑)。

 

 

↑ 岡山空港の入り口の前に庭園みたいな場所があり、そこにあった桃太郎のイラスト。桃太郎は岡山だよ!と主張しているかのようでもあり。岡山では、桃太郎は、「高知の坂本龍馬」的な存在なのかもしれない。 

 

 

倉敷や岡山の駅である程度「人混み」には慣らしたつもりだったが、やはり東京に戻ると、その混雑ぶりに一瞬ついていけないような感覚を持った。ともかくギスギスしているような空気を、東京には感じてしまった。

 

 

それは・・やはり小豆島で味わった、あの穏やかで優しい空気が恋しかったからだろう。

 

小豆島で過ごした時間は短かったけど、それだけに「一瞬の夢」にも思えた。

普段のギスギスした空間から解放された、一瞬の優しい夢空間だった。

 

 

今回の旅行の大きな目的は、なんといっても小豆島の海の沖合に浮かぶ、「福部島」だった。

で、福部島は私を小豆島に呼んでくれた・・ということだ。

それは小学校の頃、福部島を私に教えてくれた「学研の学習雑誌」のおかげでもある。

 

 

ありがとう、学研の学習雑誌。福部島に渡った、当時の子供たち。小豆島。

私に初めて岡山県に泊らせてくれた、倉敷にも。

 

そして・・・福部島に思いを込めて・・感謝。

いつか渡らせてね、福部島。

 

 

 

 

 小豆島から倉敷に渡った、今回の私の旅行。お付き合い、ありがとうございました。

 

 


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2 コメント

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倉敷ではやっぱり大原美術館へぜひ (kurashiki-keiko)
2017-09-23 23:19:41
倉敷に住んで30余年です。
混んでいたので止められたとの事でしたが、大原美術館こそ見ていただきたかったです。なぜなら、ヨーロッパの本物の名画がずらり、特にモネの水連は、数ある水連の絵の中でここのが一番素晴らしいと言われています。
その他ピカソ、マチス、セザンヌ、ルオー、ゴーギャンなどなど、まさかと思われるような美術史を飾った画家たちの本物の名画がご覧いただけます。倉敷紡績の社長、大原孫三郎の今でいう企業メセナのおかげです。
ぜひ再訪なさったらご覧いただけると幸いです。
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Unknown (だんぞう)
2017-09-24 14:50:47
倉敷、風流な町に暮らしてらっしゃるんですね。
なんか、うらやましいです。

大原美術館は、有名な美術館ですし、元々知ってました。
せっかくの機会だったので、入りたい気持ちはありました。

ただ、、、あまりにも混んでたので、つい避けてしまいました。

今考えると、やはり入っておけばよかったかなあ、、、などと思ってはいます。

また行く機会があれば、その時は入りたいです。

混んでたのは、それだけ魅力があるということですものね。
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