半澤正司オープンバレエスタジオ クリスタルルーム

18年間 世界中で踊り抜いた、プロフェッショナル 半澤正司が見せる!
これが、バレエ・・・
世界に通ずるバレエです!

ブルーカーテンの向こう側(男バレエダンサーの珍道中)第128話

2015-03-01 09:20:07 | ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダン
皆さん、バレエ教師の半澤です!よっしゃ~っ、レッスンしましょう~っ!!
http://hanzanov.web.fc2.com/top.html (ホームページ)

平日の火曜日から金曜日まで朝は11時から初・中級レベルのレッスン、
平日の夕方5時20分から基礎クラス、19時から初中級レベルの
レッスンがあります。
土曜日は朝11時から初・中級レベル、夕方18時から基礎クラス。
日曜日、祭日は朝10時から基礎クラス、12時から初・中級レべルのクラスがあります。
祭日を除く月曜日は休館日です。
Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

日曜日のバリエーションは「ドンキ」からbraidesmade、キトリの友人です。
軽いジャンプと優雅な動きが組み合わさった素敵な踊りです。
では、クリスタル・ルームでお待ちしておりますね!
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側(男バレエダンサーの珍道中)
第128話
さて、ボリショイ劇場と言う建物と、門の外に取り残された男、それを数千人の軍人たちによって
ぐるっと包囲されていた。ショージは軽い脳みそを振りよく考えた。もし、その包囲を「ちょっと
失礼します…」と出てしまったら最後、その包囲の中にはもう戻れないに違いない。

恐らくは軍人の司令官が「誰もその包囲の中には入れてはいかん!アリ一匹さえも入れるな~っ!」と
命令を出しているのであろうから、出る事は出来ても入って来ることは出来ないのだ。と言う事は…?
出ちゃ駄目なのである。

ショージは軍人の造る壮大な円の中側で待つ事にしたのだが、何と言ってもマイナス40度!寒くて寒くて、
門から出た瞬間に冗談では無く睫毛が凍りついた。口から吐く吐息がまるで忍者が撒く煙幕のようになった。
もっとも煙幕などと言っても今の時代で知っている人は少ないとは思うが。

ショージは、微かな暖を摂るためにポケットからマルボロのタバコを取り出したが、生憎ライターの
ガスが切れていた。そこで軍人に近づき、「イズビニーチェ、ダイチェ ミニャ―、スピーチカ…?
パジャールイタ」(済みませんが、マッチを頂けますか?お願いします)すると軍人はショージの声の
方に振り向き、マシンガンを肩からブラリンと垂れ下げて、脇に抱え込み直してから自分のポケットの
中を探した。

流石に軍人だけあって、マシンガンを奪われないように注意しているのは迫力ものだ。彼はポケットの
中を必死で探しているというのに、ショージは追い打ちをかけてもう一度聞き直した。「アー、
ウーティビア スピーチカ?」(えー、マッチは持ってんですかね?)

ソ連の徴兵制度

その軍人は若そうで20歳~23歳くらいであろう。ソ連では可哀そうな事に徴兵制度というのが
あり、病気やゲイじゃない限り男なら必ずこの徴兵に応じなければならない。日本も第二次世界大戦
ではこの徴兵制があったらしい。 

「マッチは?持ってんの?持って無い?」と若い軍人に責め立てる様に聞きながら、軍人は「あったっ!」
と慌てた顔をして、ショージにマッチ箱を手渡した。ところが、そんなただのマッチ箱を軍人は目を
離さずにじっと見ているのは用が終われば返して貰いたいからだ。「ハハハ!返すから心配しなくても
大丈夫!」

しかし、軍人が見ていたのはマッチ箱ではなかった。ショージの出したマルボロの赤いタバコの箱に
見入っていたのだ。ショージがタバコに火を付け、ふ~と口から大きな白い煙を出した時に、ショージが
「スパシーバ!」(ありがとう)とマッチ箱を返しても軍人はショージのタバコを見続けた。

そして軍人が今度はショージに「アー、ダイチェ ミニャー、コリーチ、モーシュナ?」(あー、その
タバコを僕にもくれないかな?)ショージは「カニヤーシュナ!」(勿論!)と言って一本差し出すと、
「アー、イズビミニャー、イシチョ…ドゥバ コリーチ…」(あー、悪いんだけど、もう2本のタバコを…)
ショージは「えっ!?」と聞き返したが、「そうか、マルボロが珍しんだな…おっ!いい考えが浮かんだぞ!」

ショージは軍人の手をジッと見て、「その手袋、ちょっと貸して貰えるなら…」と交渉した。「少年よ、
大志を抱け!のクラーク博士、生きるというのはこう言う事を言うんですか?」クラーク博士ものけぞって
いる事であろうか…。
(つづく)
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