紙屋治兵衛の横浜ベイスターズ批評

横浜ベイスターズのオリジナル批評

2006年新春特集 ベイスターズを考える(4)

2006-01-12 00:00:01 | 野球
3-1-3 新人の育成

(1)即戦力新人プロ移行システムの研究
 毎年、ベイスターズは大学No.1左腕云々…前評判の高い選手を獲得する。他球団のスカウトも触手を伸ばした好選手であり、プロの目から見て素晴らしい選手に間違いない。私も素晴らしい選手を獲得していると思う。しかし、彼らは前評判ほど1年目では活躍しない。多くは全然活躍せず、ファンをガッカリさせ、他球団のファンからも宝の持ち腐れと思われる始末である。
 私は、ベイスターズには新人選手がスムーズに1軍で活躍できるような、システム作りが必要であると考えている。しかも、かなり以前から。プロで10勝出来る、新人王の有力候補…らが、なぜ躓くのか。私は、ベイスターズにはプロにスムーズ移行する配慮が足りないと思う。
 ドラフト後契約した直後に、
 1)プロとしての心構え
 2)最先端の身体検査
 3)健康管理法
   一般論と具体論
  (例えば、持病がある三浦投手がどのように健康管理しているか講演してもらう等)
 4)故障箇所・不安箇所の治療
 5)キャンプまでのトレーニング
  (専門家の紹介。具体的に予定を組むなど)
 6)投手の場合(特に即戦力が期待される投手)
  a)正捕手と、プロの配球関係の打合せ
  b)クイック、モーション関係のチェック、指導者との相談、修正
  c)相手打者データの提供と解説
  d)横浜スタジアム他1軍マウンドの状態把握(極秘に)
 7)野球理論
  a)概論 総合、守備、打撃、投球、配球等
  b)特論 各ポジションに応じて
 8)ファンサービス(ファンとの接し方)

少なくとも、最低限これくらいは年内に済ませて、スムーズにオープン戦や開幕に移行できる体制が必要であろう。
 どうも、ベイスターズの場合、契約を済ませて入団発表をして終わり。あとはキャンプまでみたいな、のんびりしているような気がしてならない。自己管理が出来る選手であればよいが、そのような選手はそうはいないだろう。このあたりの、契約直後からキャンプ(つまり現場指導者に引き渡す)までの選手の動機付けは、球団サイドからかなり厳しく扱われるべきだと私は考える。その方が、後々選手にとってもありがたかったと思われるであろう。

(2)育成システムの確立
 先に即戦力選手のスムーズなプロ1軍の移行について提言した。それでは、素材型選手の育成についてはどのように取り組んでいくべきであろうか。
 今のベイスターズについて、育成システムにも大いに問題があると考えている。
 私は、特に大学・高校生の素材型選手については、システマティックに育成していくべきであると考えている。その育成システムについては、考える人材が不足しているのであれば、外部のコンサルタントを入れて作り上げていっても良いと思う。だいたい、佐々木投手や鈴木選手との莫大な契約金を支払う余裕があるならば、こちらに資金を割り当てした方が余程球団的に恩恵をもたらすはずだ。
 指導者は、毎年少しずつ替わっていくのは当然であるが、各選手の育成の方針と工程は指導者が替わってころころ変わるようでは問題がある。柔軟な方針と工程の変更は必要であるのだが。高卒選手は下位指名で3年、上位指名で5年がおおよそ解雇の目処とすると、この間、選手は何を身に付けていくか、ファームの試合や指導者から何を学んでいくかを、球団サイドは選手と指導者を交えて、協議すべきではなかろうか。
 球団は、各選手についてカルテを作って、育成状況をよく把握するべきであろう。例えば、高卒下位指名選手には2軍コーチの協力で選手の実力を把握し、選手の性格を掴んだ上で、3年計画の育成計画表を作る。半期毎のどのレベルまで到達するか目標を設定し、チェックするといった風だ。選手は月ごとにどのような取り組みをするか、球団や関係者に提出する。
 全体的に、選手の達成度が低ければ、担当コーチの実力不足であり、コーチの評価も可能だ。
 このような育成計画表に基づき、目標との乖離が大であって、目標に到達できる見込みが到底なさそうであれば解雇となる。以上のような形であれば、球団、選手がお互い可能な限り納得できると思う。

つづく。

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