たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

DV・モラハラ <増えるDV、保護は低調 入所率35%止まり>を読んで

2017-04-21 | 日記

170421 DV・モラハラ <増えるDV、保護は低調 入所率35%止まり>を読んで

 

ライトグレーの空模様。それでもいろいろな野鳥は朝から活気があります。小さな庭に植えた花たちもだいぶ賑わいを増してきて華やかです。サンシャインという名の庭石が雑多な花たちとなんとなく似合いの関係に見えるのは私だけかもしれませんが。

 

今朝の近藤流健康川柳では、

「腹が立つ内はまだチョイ愛がある」というもの。

 

チョイでも愛があるのはまだ見込みがあると言うことでしょうか。いやいや形だけの意味合いを込めているのかもしれません。義理チョコみたいと思ってしまうかもしれません。

 

さて、今日のテーマは悩みましたが、見出しのDVが増えているのに、保護の方は低調という見出し記事に着目して見ます。

 

首都圏にいる頃は男女問題は一切取り扱いませんでしたが、地方では、そういっていたら、仕事がなくなりそうです。そんなわけで、自然と男女問題、離婚問題、養育費問題などなど、自然とやるようになってきました。やはりその種のトラブルが多いのを感じます。

 

で、毎日記事で指摘する<増えるDV>というのは、とくに実数が増えたかというと疑問です。元々かなりの数があったと思いますが、多くは女性側が意識せず、我慢してきたため、顕在化しなかったというのがようやくDV防止法を含めそれがいけないこと、救済されるべきことという社会的に受け入れられるようになったことから、訴える女性も増えてきたのではないかと思うのです。

 

しかし、<保護は低調>というのは残念な結果ですが、そのとおりでしょう。施設もスタッフも十分な予算がないため、本来的なDVケアの体制になっていないのだと思います。

 

記事によると、<婦人相談員には「夫のことは空気と思えばいいじゃない」と言われた>

<「骨折させられても一時保護所に入れなかった」との証言が複数ある。>

<福祉事務所に30年以上勤めてきた職員は、暴力を受けた女性を一時保護所に入所させようと何度も働きかけたが、「命に別条はないでしょう」と認められないケースが多かったという。>

いずれもひどい対応ですね。

 

そしてモラルハラスメントの例もひどすぎます。

<夫から生活費を月3万円しか渡されず、毎日のように「死ねばいい」とののしられてきた40代女性は、うつ病を発症し、子供4人とともに民間シェルターで保護された。婦人相談所に保護を求めると、「あなたにも悪いところがあるんじゃないの。生活保護や児童扶養手当のために偽装離婚したいんでしょう」。相談員の心ない言葉に深く傷ついたという。「相談するのがむなしくなりました」

 

入所拒否する理由については

<「退所後の生活の見通しがつかなければ保護できない」「妊娠しているから保護できない」「子供が5人いるなら保護できない」。いずれも実例だ。これらの人を受け入れた西日本の民間シェルターが、保護されない人の例を自治体に尋ねたところ、病気がある人▽規則が守れない人▽身辺の自立ができない人--などと回答された。支援団体によると、一時保護を断られる女性は、子供の数が多い▽一定年齢以上の男児を同伴▽精神疾患や発達障害をもつ--といった特徴がある。男児が敬遠されるのは女性が集団生活する場で男性にいてもらいたくないという気持ちが働くためという。>

 

そして死の危険が現実的で痕跡がある場合はいいが、モラハラのような場合は容易に入所が認められないというのです。

<10年以上、現場でDV相談を受けている相談員の女性によると、首を絞められた痕や殴られた痕がある女性は入所しやすい。しかし、精神的に追い詰められるモラルハラスメントの場合は見た目では分からないため、「相談員の知識や資質によるところが大きい」という。また、相談員がDV加害者に待ち伏せされたり、嫌がらせを受けたりするケースもある。この相談員は「危ない仕事の割に、賃金は月15万円ほどで、心のケアも不十分。相談員がよりよい環境で仕事ができれば、もっと被害者に寄り添えるのでは」と話す。>

 

婦人相談所の一時保護所の存在自体を知らない人も多いでしょう。民間シェルターがそれなりに広報活動をしているのに対し、前者はどうでしょう、ほとんどやっていないように見受けられるというといいすぎでしょうか。

 

ともかくDVやモラハラは今なお相当の数で忍耐を強いられていると思われます。それは毎日記事で指摘しているような施設の不足、入所基準の厳しさ、相談員の裁量の問題、相談員の数の不足に加えて能力アップや収入アップなどの対策がとれていないというのもあるでしょう。

 

ただ、それだけでなく、経済的な支援がないという背景も看過できないと思います。たとえば養育しないといけない子がいる場合、子を連れて出て行っても、養育費の支払を求めにくい状況があり、また、養育費の算定基準自体が低すぎるため、到底、母子だけで生活をやりくりすることは容易でない状況にあると思うのです。

 

当地にやってきてこれまでさほど多くないですが、それでも相当数のDVやモラハラ事件を取り扱ってきました。中には夜中に家からたたき出されたひどいケースもありました。あるいは普段はともかく酒を飲むと暴れて部屋を壊し妻を殴る蹴るといったことを繰り返し、ついには父親が知るところとなり110番して逮捕、起訴となった事案もあります。そして多くは医者にも行かず、我慢しているため、暴力を受けた事実を証明することが容易でない場合もあります。他方で、最近は携帯やスマホで痣になったところを写真撮影して残す人もいますので、それは有効です。

 

問題はこういったDVは単独で行われることが少ないと思います。その前に、というかそれと一体して、モラルハラスメントという言葉の暴力がひどいことが多いのです。これはほとんど証拠が残りませんが、精神が受ける痕跡は場合によって暴力・傷害以上に酷く、深刻なものになっていると思います。うつ症状になるのは少なくないのではないかと思います。うつ病と診断されれば、傷害認定でもいいのではと私などは思うのです(裁判例をチェックしていませんのでここは曖昧です)。

 

他方で、弁護士の場合、男性側の代理人もするので、見方が異なることもあります。妻側が「対抗措置」をとる場合もあります。たとえば、食事の用意をしない、夫の洗濯物は放置する、口をきかない、などなど、かなり強烈な対応をして、家庭内別居を徹底する妻もいます。そのような妻からの冷淡な扱いに、ときにちょっとした一言で激怒して暴力・暴言をする場合もあれば、忍の一事で我慢する人もいます。

 

いずれにしても、夫婦関係は、簡単ではないと思うのです。法的にはいろいろな手法で一応の解決は可能でしょう。離婚条件・養育費・財産分与・慰謝料などなど。しかし、それは子どもにとっても、夫婦であった男女にとっても、はたして望ましいことかは永遠の課題かもしれません。

 

そこまで悪くなる前に望ましい共同体を形成する工夫や配慮ができないものか、あるいはさらにいえばそもそも夫婦関係を成立する前に、問題の起こりにくいように十分な期間の話合いなり付き合いなりが必要ではないかと思うのは、千年の昔から言い伝えられたことかもしれません。

 

夫婦関係がDVやモラハラによって破綻する一つの理由は、支配力を一方が相手に抱くことかもしれません。憲法24条は個人の尊厳を謳っています。

 

「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」

 

この規定を問題にして自民党改正案では、「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない」といった条項を追加しようとする動きがあると以前報道されていました。

 

この規定をもって家制度の復活的な批判は当たらないと思います。しかし、「個人の尊厳と両性の本質的平等」という価値観がいまだ男性にも女性にも十分意識化されていないことこそ問題にすべきではないでしょうか。家族が相互に助け合う前に、お互いを個人として尊重することこそ基本でしょう。また、両性、現代的に言えば同性、ジェンダーもですが、その本質的な平等、これらを幼児教育の段階からしっかり教育することこそ、なによりも必要ではないかと思うのです。

 

一方が他方を支配する意思をもったり、差別的な対応をしたりするといったことは、きちんとした教育を受けていない結果ともいえるのではないかと思うのです。

 

その意味で森友学園での教育のあり方などはもってのほかと言うべきでしょう。いま保育園不足が問題になっていますが、そのため違法な、あるいは脱法的な保育園運営もあると報道されています。このような保育園児の段階から、少なくとも高校生まで、しっかりと個人の尊厳と両性の平等思想を実効的に身につけてもらうような教育のあり方を模索して欲しいと思うのです。

 

一時保護所とか、シェルターとか、増えることが望ましいのではなく、DVやモラハラ自体を減らす男女関係、夫婦関係を形成する土台を作ることこそ、最も肝要ではないかと思うのです。

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