完全な末期症状

　麻生さんの内閣支持率が、ＮＨＫも含めて大幅に下落している。まあ、当たり前の話といえる。鳩山総務大臣の辞任の事もあるし、15兆円の中身の考えられていない2009年度補正予算の成立もある。

　もちろん、小泉さんの郵政選挙の大勝以降、極保守の安倍さん、何にもやらなかった福田さん、そして他にやれそうな人がいなかったから消去法で身内だけに選ばれた麻生首相。今の与党は国民の信任を受けたことがないのだから、支持率が低迷するのは当たり前。

　しかし、こんなことより、私にとっての最大のマイナス要因は、彼の話法にある。人を説得する、自分の考えている事をちゃんと伝えるという能力が、著しく欠如しているように見える。常に斜（しゃ）に構えて、薄ら笑いを浮かべながら、国会の議論にも、メディアのインタビューでにも応えている。人を小ばかにしているように見える。
　なんとも、みすぼらしく、狡猾で、信頼感の低い印象を受ける。どんなにお祖父さんや、ヒイヒイお祖父さんが政治史に現れる立派な家系でも、どうにも、本人の人品骨柄が悪い。

　こんな人が、首相として出てくるわけだから、自民党には全く人材がいないのだろうと思われる。彼をクビにして、では誰が、首相として日本の代表する顔として現れることができるというのだろうか？　誰もいない。

　与謝野さん、この人は変節の人。三つも相矛盾する役割の大臣を、何の躊躇もなくやっている。そんなことは、本気だったらできるわけはない。だから適当にやっている印象を受ける。ほかには？？？

　これは世襲問題でもあり、やはり自民党は人材を育ててこなかったのだ。世襲でなければ、どこかから官僚を調達してきて、議員にして、末は大臣にすえている。そんなことをしていては、決して、政治が霞ヶ関の官僚たちを支配できるわけがない。

　かといって、民主党に人材がそろっているかとみれば、ここも心もたない。鳩山さん、菅さん、小沢さんは願い下げだ。ではというと、岡田さんぐらいが出てくるわけで、どうにも、喜んで日本を托せる感じではなくなってくる。

　そういう目で、地方を眺めると、新人が現れて、やっとほっとする。名古屋は別として、さいたまも、千葉も、ちゃんと若い人が出てきている。知事レベルでも新しい胎動が聞こえる。こうなったら、国政レベルでも新人に期待するしか、政治を変えることはできないようだ。
　
　そうだ、みんなで選挙に出かけて、リスクはあるけどやってくれそうな新しい人を見つけて、投票してみよう。