「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       不景気を竈(かまど)起こしで!

2009-11-29 05:28:39 | Weblog
昨日、老夫婦連れ立って旧東海道品川宿のはずれにある臨済宗海雲寺の”荒神さま”
のお祭にでかけた。江戸時代から続く康申信仰で、毎年3月と11月(27日、28日)の二
回、各家に祀られている木製の小さな”おやしろ”を寺に持参し、護摩をたいて貰い「火
の用心」のお札を頂いてくる。

康申さまは火と水の”神さま”だということから荒神さまはいつか”竈(かまど)”(台所)の
守り神となり、さらに”竈おこし”の江戸商家の信仰になった。昨日の東京は”小春日和”
の陽気で、寺の境内から旧東海道にかけて数十軒の露天の店が並び、参詣客で混雑し
ていた。今年は長続きする不景気のせいか、いつもより人出は多かった。

僕ら夫婦も縁起物の”お釜おこし”(300円)=写真=を一つ求め、昔からの東京名物"久寿
餅”一箱(700円)を買って帰宅した。”久寿餅”は小麦粉を発酵した葛餅で、これも江戸時
代から続くお菓子で、黄粉と黒蜜をかけて食べる。

江戸っ子気分に浸ったついでに、二人は江戸そば御三家の一つ「砂場」で、僕は「大せい
ろ」老妻は欲張って「せいろセット」を注文した。さすが伝統の味を守っていたが、"セット”は
「せいろそば」に「たま丼」がついていて、とても老人の食べられる量ではない。"セット”は
若者向けの量の多いサービスなのに、食糧難に育った世代は、性懲りもなく注文する。あ
さましい。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いいですね (chobimame)
2009-11-30 08:36:11
江戸文化満喫の1日でしたね。まるで池波正太郎の小説の一編に出てきそうです。荒神さまは話しには聞きますが行ったことはないので、ぜひ言ってみたい気持ちになりました。
最近蕎麦屋でもセットメニューがありますね。蕎麦で一杯ならセイロで終わりですが、昼なら私もセットで頼みそうです。蕎麦だけだとお腹一杯にならないのですよー(笑)
おこし (kakek)
2009-11-30 13:27:25
chobimame さん
品川宿から旧東海道を歩いて15分ほどです。昔がまだ若干感じられます。品川寺の境内は地味ですが露座の大佛をはじめ歴史があります。最近の子供はおこしと瓦せんべいを食べないそうですね。昔はどこでもお土産の代表のお菓子でしたが。
年寄りはセットメニュとバイキングが苦手です。

コメントを投稿