「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

平成29年 昭和29年 平穏な1年を願う

2017-01-01 06:13:46 | 2012・1・1


平成29年(2017年)の元旦が静かに明けた。日本列島のほとんどの地で、初日の出が拝めたようである。皆さま明けましておめでとうございます。今年も駄文を書き続けます。どうぞご愛顧のほどお願い申し上げます。

まず、新年を迎えた心境から。昔、日本人が新年で自分の歳を数えていた流で言えば、僕は87歳である。調べると、あの”門松や冥途の旅の一里塚めでたしもあり、めでたしもなし”の一休禅師(1394-1481)も87歳で冥途に旅立たれている。その一休禅師は臨終に際して”死にたおない”という言葉を残したという。一回限りの人生である。僕もすなおに禅師の言葉を受け入れるが、ただし、健康寿命が全うできての話だが。

平成も29年、あという間だが、昭和29年の新年は僕の長い人生でも忘れられない。生まれて初めて東京の家を離れて、赴任先の新聞社の支局兼下宿先で、信濃善光寺さんの除夜の鐘を聞き、初詣をしている。そんな関係で昭和29年は、忘れられない1年だが、顧みると、大きな自然災害や事故が多かった年であった。平時の海難史上最大の台風15号による洞爺丸事故で1051名が死亡している。新年早々には皇居二重橋の上で、参賀客が将棋倒しになり16人の方が亡くなられている。この年10月、僕は長野支局から東京本社の社会部に異動になったが、配属された直後に相模湖で麻布中学の生徒が遊覧船の沈没で、22人が犠牲になった事故を取材している。

平成29年はどんな年になるか。世界情勢は米国のトランプ次期大統領である。身近では、韓国朴槿恵大統領の退陣で、また小うるさくなるかもしれない。一つに安倍晋三内閣の外交手腕に期待するが、問題は自然災害や事故である。願わくは平穏の1年であることを切に願いたい。