「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

    「なでしこ・ジャパン」の女等(おみなら)の快挙

2011-07-19 05:47:37 | Weblog
「なでしこ・ジャパン」のW杯での優勝は、震災後沈みがちな日本の社会を元気づけ、奮い立たせる久しぶりの快挙であった。体格が大人と子供ほど違う米国チームを相手に取られても取られても点を取り返し、PKに持ち込み金メダルをものにした姿はまさに「大和撫子」そのものであった。

「なでしこ」は、日本の野に咲く秋の七草の一つだそうだが、僕はまだ見たことはない。老妻に聞くと、花はうすいピンク色で、その楚々とした姿から日本の女性を褒める代名詞のように使われている。ネットで写真をみると、たしかに”しとやか”で”りりしい”日本的な花である。

「大和撫子」というと、僕らの世代は、戦争中大流行した「愛国の花」の歌を連想する。「なでしこ」という言葉は歌詞には出てこないが、日本の女性を花に例えた「大和撫子」の賛歌である。
   ♯ 「愛国の花」(福田正夫作詞、古関裕而作曲、渡辺はま子、昭和13年)
     一、真白き富士のけだかさを こころの強い盾(たて)として
       御国(みくに)につくす 女等(おみなら)は
       かがやく御代の山桜 地に咲きにおう国の花
     一、老いたる若きもろともに 国難しのぐ冬の梅
       かよわい力よくあわせ 銃後にはげむ
       りりしくも ゆかしい国の花

「なでしこ・ジャパン」の女性には一見昔流の”かよわさ”や”ゆかしさ”からは遠いように見える。しかし、チームが優勝と共に手にした”フェアー・プレー”賞は「大和撫子」の持つ”りりしい”姿の証左である。「なでしこ・ジャパン」の優勝は、まさに御国につくす女等の証左であった。