「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     休日ではなくなった天皇在位20年祝典

2009-11-01 05:38:06 | Weblog
天皇陛下御在位20年を祝って11月12日、民間の奉祝委員会と国会議員連盟の
共催による「奉祝まつり」が皇居前特設広場で催される。2万7千脚ものイスも用
意されているそうだから、大変な賑わいになるだろう。しかし、自民党が提案して
いた、この日を臨時祝日とする案は、民主党の足並みがそろわず流れてしまった。

東京都の広報誌に在位20年記念行事がいろいろ紹介されている。即位祝典の日
には都営バスや都電の"祝賀装飾運行”もあるそうだが、昔の言葉でいえば”花
電車”のことだろう。戦前東京のどこにでも路面電車が走っていた頃は、国家のお
祝い事があると、きれいに飾った”花電車”が走り、大人も子供も楽しんだものだ。
転じて卑猥な意味もあったほど一般化していた。

昭和天皇の在位20年は祝っていない。奉祝どころの時代ではなかった。昭和天皇
は昭和3年11月10日に即位されており、23年が在位20年だったが、敗戦後の占領下
で、11月12日には市ヶ谷の極東連合軍裁判で東條英機・元首相ら7人が死刑を宣
告されている。

これに比べて今上天皇の在位20年は、平和な幸せな時代であった。残念ながら国
民の祝日にはならなかったが、国をあげてお祝いしても良かったのではなかったの
ではなかろうか。秋元康さん作詞の奉祝歌が披露されEXILE(エグザイル)がこれを
歌うそうだ。今上天皇がお誕生したとき(昭和9年)には国中にお祝いのサイレンが
鳴り、これを歌った歌を75年経った今でも森光子さんは覚えていて先日の秋の園遊
会で披露されていた。EXILEの歌がどんな歌なのか楽しみだ。