配給権移籍に伴い、CDに続いて品質の良いアナログ・レコードがリイシューされているピンク・フロイド。
徐々に発売されて行くのだろうけど、自分が興味を持っているところまでは今回揃えてしまおうと、まずは初期の4枚が手元に届いた。
67年にリリースされた最初のアルバム
THE PIPER AT THE GATES OF DAWN。
英語のタイトルより邦題、夜明けの口笛吹き、の、ほうがしっくりくる年齢の自分。
ピンク・フロイドというバンドにとって最重要な人物、シド・バレットが在籍した時期の唯一のスタジオ・アルバム。
このアルバムと、これ以降のアルバムを明確に区別して、このアルバムしか認めないなんて人もいる、逆にこの後のフロイドが好きでもこれが苦手なんて人もいる。
自分としてはそれはどちらも間違っていると思うし、ピンク・フロイドというバンドの歴史、流れをかえりみた時に絶対に無視をしてはいけないアルバムだと思う。
シド・バレットがバンドを抜けた後、残ったメンバーにのしかかっていたのはシド・バレットに対するコンプレックスだったのだろう。
いくらあがいてみても誰もシド・バレットにはなれはしなかった。
デビッド・ボウイがイギー・ポップにはなれないと悟りジギー・スターダストというキャラクターを作り出したのと同じように。
このアルバム以降のフロイドはシド・バレットの影響を受けながらもそこからの脱却を目指していたのです。
そんなシド・バレットの世界観をコンパクトにまとめた濃いアルバムがこれ。
後のフロイドのライブの重要レパートリーになるAstronomy DomineとInterstellar Overdriveのスリルある演奏のもの凄さ。
まずはこれから始まったんですね。
でも自分がこのアルバムを聴いたのははじめてフロイドを知ったずっとあと。
代々木にあったイースタン・ワークスで買ったのでした。