どんぽのばぶさん61~

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一時保育室から 子どものあそびと生活の風景 寸描⑤ トイレに座っておしっこ出た

2016-12-29 23:53:39 | 保育ネタ

保育園の1歳児クラスの子どもと2歳児クラスの子どもに該当する子供たちが混在しています。
1~2歳児の縦割り仲間です。 一日当たりの保育室の定員は10名が上限です。曜日によって登園するメンバーが異なります。その分少々ややこしい面もありますが一方極めて面白い保育です。
日によって2歳児(満3歳のお誕生を迎える子迎えた子)と1歳児(満2歳のお誕生を迎える子迎えた子)の人数の比率が変わります。そしてこの2年間の幅の中で、おむつ生活からパンツ生活へと徐々に移行していきます。順調に移行するお子さんもいれば、おむつとパンツの両刀遣いのお子さんもいます。
そうかと思うとかたくなにトイレに行きたがらない(嫌がる)お子さんもたまに一人二人いるものです。今回はこのメンバーに関連してのお話です。
トイレ排泄に誘って嫌がるお子さんにはそれぞれの理由があります。何がどう嫌なのかどこがどう嫌なのかの謎解きをそのお子さんとともにじっくりと考えてみます。
トイレイコール「怖い」とか「やだ」とか感じているお子さんならば何が象徴的に怖いとかやだとか感じさせているのか思い込んでいるのかを探ってみます。広さ、照明の具合、壁などの装飾、便器の大きさ高さ低さ、便座の寒暖、etc。
トイレという空間や環境だけでなく、生理的な条件や体質、人関係の評価(例えば「おもらし」に対しての叱責や大人の表情や態度)

複数の担当職員による関わり、周囲のお友達などの様子、また、職員とほかのお友達とのやり取りの様子などによって『自分の抱えているトイレ事情の気持ちの転換なり意欲の向上を醸し出せたりきっかけを得たりできる』ところが家庭と保育室との違いでしょう。この利点を最大限生かして家庭と連携を深めます。親御さんにしてみれば自宅での様子と園での様子とその両方の姿を『複眼』で我が子理解を深め捉え返せるという利点があります。

4月から週1~2回のペースで通っていたお子さんの中に、トイレを嫌がる、あるいは行きたがらない、あるいは問われればそう「行かない」と宣言する子がいました。そのお子さんとのかかわりを振り返ってみます。
・「嫌なの、そういやなのね」とその気持ちをそのままに受け止め無理強いをしない段階。
・「嫌なの・わかったよ」とあなたの嫌の気持ちの理解者ですよと伝えていく段階。
・「嫌なの、解ったよ、っまいいか、ちょっとだけ座ってみよ」と場所慣れ行為慣れに向けて既成事実の積み上げの段階。お尻で便座に認め印を押してもらう程度の短期滞在型で反応を観察する段階。
   ~季節は巡って冬~
ある日の14:20お昼寝起きに誘ってみました。
「そうだよね、お家のトイレは(便座が)あったかいけど、保育園の(便座)は冷たいんだよね。あのね、冷たい時は『冷たい』って言って座ってごらん」と誘ってみました。
そしたらちっちゃな声で「ちゅめたい」って言いながら便座に座りました。
むむ、どうだろうかな・・・待つこと1~2分。
そしてなんとなんと
かすかな音が『チョロチョロチョロ…』なんとこの子にとって人生最初のトイレ排尿デビューです。他のお子さん方はまだ眠っている最中でしたから私は声と拍手をひそめて「出たねぇ、良かったねぇ。ばんざ~い」私は顔中だけでなく全身笑顔にして絶賛。スマイルに戸惑いつつもお子さんからも笑顔が返ってきました。
おやつも済んで16:09夕方のおトイレに誘ってみました。この時オムツには既に中くらいの量のおしっこが出ていましたが、お昼寝起きの『快挙』を世間話にしながら再び便座に座らせました。50秒ぐらいして排尿成功。しかも今回は、「意識して絞り出しての排尿」だったのです。2回もとなると排尿の意味世界が違ってきます。私は感動して涙がちょちょぎれました。63歳は涙腺が緩くなっているのです。お迎えに来たお母さんにビッグ・ニュースの詳細を報告しました。
いつもよりだいぶ遅くの退勤でした。なんと駅の階段で勤め帰りのお父さんにばったりと出くわしました。既にママさんから携帯で報告を聴いていたとのことでしたが敢えて、ちょっとお時間をいただいて今日の快挙の詳細を再度報告しました。お父さんの目にもうっすら光るものがあったような…。
今日の一件が「小さな自信」となってさらにどんどん自信が増幅していってもらえたらとお正月明けに再会するのがとても楽しみです。

トイレの件はトイレ排泄だけに限定して捉えていたのでは問題の克服には結び付きません。そのお子さんのあそびの様子、食事の食べっぷり、午睡の様子、対人関係での緊張やはしゃぎ加減などなど総合的に把握理解をしていって、そのうえでの排泄の自律の関門なのです。

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