南無煩悩大菩薩

今日是好日也

瑠璃虫。

2007-10-31 | つれづれの風景。

人間は、5~6(10億)の個体数が地球に住んでいるらしい。

昆虫の個体数は、3,416,341,600,000,000,000(10億)らしい。

バクテリアや原生動物を除いて、ある種の完結した器官を備え、認識識別しえる固体としては、地球最大の住人種である。

いや人ではなく、住虫だ。

小さいことや数字の正確さは別にしても、束になると、重量や体積においても、地球上のマジョリティであることは、確かだ。

僕はよく、「あなた昆虫みたいね」といわれる。

怒るべきか喜ぶべきかは別にして、マジョリティの意味ではないことも、確かだ。

サイレントマジョリティ。昆虫。

それは、マイノリティと同じように、むしされているのではないか。


そこに瑠璃色のカナブンらしきものが、這っている。

飛ぶ前に這っている。

地と空を自由に行き交うことのできる昆虫は、生活圏戦略と言う意味でも最適化しているように思える。

何故に瑠璃色なのか、僕は知らない。

しかし、その色になぜか心打たれるのである。

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睨達磨。

2007-10-30 | つれづれの風景。

にら・む(他動詞):(「瞰」白眼)「眼ヲ怒ラシテ見ル。鋭キ眼シテ視ル(疾視)」

にらみ-くら(名詞):(瞰競)「小児ノ戯、瞰合ヒテ先ズ笑ヒ出シタル者ヲ負ケトス。目競(メクラベ)」

-言海より-


ニラミダルマト、ニラミクラ。

トテモジャナイガ、カテヤシナイ。

マダマダルマ。


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水の形。

2007-10-29 | つれづれの風景。

固体液体気体とその形を変えながらもしたたかにしなやかに存在するH2O。

水素が二つに酸素が一つの結びつきは、弱くて強い。

氷は解けることを前提に。水蒸気は凝固する事を前提に、循環のダイナミズムを僕たちに知らせてくれる。

噴水の装置は、可視化できる水の柔軟性のサンプルだ。

人は水を使用する事はしても、それそのモノを作り出すことに関しては、無力だ。

たまに詰まっている噴水口がある。

人の創ったものは、人が手を入れてやらなければ、その循環は妨げられる。

人工林しかり、人工池しかり。

やり始めたら、やり続けるということが、異物とはならずに調和する。ということなのかもしれない。

ちゃんと機能している噴水はアーティファクトとしても面白い。

水の形ではなく、人の形。つまり、人がどのようなものを美しいと思うのかということを教えてくれる。

たかが噴水。されど噴水。

形は影に寄り添う。
なんとなく、水の結晶体に、人工物も似てくるのではなかろうか。

水は、やっぱり、形を自由に換え、人に寄り添っている。

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芸商。

2007-10-27 | つれづれの風景。

かって、北斎や蘆雪画伯も絵の題材にした「大原女」という女性達がいた。

京都は大原の女と書いて「おはらめ」と呼ぶ。

彼女達は、頭に花等を乗せて古都を売り歩いた。

お得意先の家の様は、よく覚えていて、「今日は先代はんのご命日どすなぁ」という具合で、重宝されつつ商いをしたのである。

そんな、大原女の歩いた京の街で、江戸時代のまちかど芸能を見た。商人たちが創出した販売促進方法が、芸の域まで達しているのである。

「南京玉すだれ」しかり。

気持のいい購買を促すために、芸というサービスに磨きをかける。
「あきんど」は、知恵を働かせ、努力の芸をもって、売りものに命を吹き込むのだ。

商売は、簡単に出来るものではないのである。


・・・

で。何してはりますの?

へ。大原女よろしゅう、おつむに茶瓶乗せてます。
これがほんまの、禿茶瓶。

芸がおまへんなぁ。
で。何売ってますの?

へ。油でおます。

・・・。


私は、商売が上手くないのかもしれない。

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我を思う。

2007-10-26 | つれづれの風景。

何故に我ありや。

何処に訳ありや。

私は、我が強い。

どこに根拠ありや。

地を這う蟻はありやなしや。

空を飛び過ぎるは鳶か。

わしが思うに鳶が舞う。

ひらひら舞うは、時末の蝶。

丁々発止と定まらず。

朱鷺鳴き告げるは相克の時。

我思う故に我ありか。


苦悩のブロンズは、こう語る。

「君が思っているほど、君は考えてはいないはずだ」


はい。負けました。

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這い這い。

2007-10-25 | つれづれの風景。

座れば這え。這えば立て。立てば歩めの親心。


初節句 餅のおもさか 歓呼の声か


それそのものももちろんよろしいが、その後ろにある一族郎党ひっくるめての、託された希望に慈しみを感じるのだ。

世代を託す対象への眼差しをなくしてはならない。

ちゃんと育ってくれよと。

這い這い人形をじっと見つめる、徘徊親父であった。

おまえも育てよ。と言われたのは気のせいだったか。

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縁起を担ぐ。

2007-10-24 | つれづれの風景。

縁起のよさそうなものをみると、私は発情するようだ。

祝ぅて三度。ちょちょんがちょんとやってしまうのである。

赤い緋縮緬が、秋風に揺れ日差しが彼方に落ちる。

すっきりと八の字を描いて、流線する末広がりのご縁。

権威を感じさせない程度にも、崩れない誇りを静かにふるまう、幕入りの絞め縁起。


よろしいではありませんか。

こういうものこそ、縁起ものというべきであります。

縁起起縁と永久の循環を担いでみたいのでございます。

たぶん。そのあたりの至らなさに発情するのでございます。

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休み処。

2007-10-23 | つれづれの風景。

動きどころを知っているならば休みどころにも勘は働く。

働くのに休むとはこれいかに。

ウェイトレスがせっせと立ち回っても、給仕(きゅうし)をする、というがごとく。

んな馬鹿なことを浮かべながら、休み処で寛ぐ。

休日がゆっくりと過ぎていったのであった。


ほうじ茶でも、あのひとにごほうじちゃ。

・・・頭も休ませたほうがよさそうだ。

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ふの字。

2007-10-22 | つれづれの風景。

傍目お多福ふの字をなぞる。

ふむふむ。なるほど、お多福さん。

顔が、ふ なのでありやんす。

このふ。なんのふ。きになるふ。

福のふ。

婦のふ。

富(と~み)のふ。

ふふふ円満お多福さん。

ふの字の顔のお多福さん。

僕はあなたに、ぞっこんほの字。

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隣芝。

2007-10-20 | つれづれの風景。

隣の芝生は青く見え、隣の鳥居は大きく見える。

人が比べるし人と比べるのである。

遠近感とは面白い。

物理的な風景は、光学的現実再現装置である、二つの眼で見る。

ヒラメ眼で無い限りは、おおよそ10センチ前後の間隔を置いた二つの眼ん玉が、互いに焦点を結んだその距離間隔を、経験を基にして割り出し、遠い近いを認識する。

それは、比較という言語で表される対象物の順位付けとなって認識される。

隣の芝生は、青く映るのである。

自分に無いもんを羨ましがるということは、物理的な本質に頼るからだろう。

美しい遠近を見るように心がけることで、羨望を消し去ろうとするには、「単なるぶつりてきなことやんけ」という覚めた感情を要する。

しかしだ。美しい風景は美しい。

手に入らないものは欲しくなるが、風景は手に入れることは出来ない。

光や風は所有できないのだ。

物理的にはそういう意味がある。

心の眼に刻み込んでおこう。遠い誓いを。

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経済性。

2007-10-19 | 有屋無屋の遍路。

萎み行く赤い身に、ストックとフローの関係を見た。

地球上の大気圏を駆け巡る風のように、生まれては消えることによって、経済も成り立っているのであろう。

経済的である。という意味合いは、無駄を廃することで、より有意義ななにものかに転換し、循環を促す行為に違いないと思う。

経済の性質を経済性というならば、経済性を産まないような活動をゲーム性経済とよんでも差し支えないだろう。

人生をバブルで終わらせてはいけないのだ。

自然界にある経済性も人間の行う経済性も同質のものであるという前提に身をおく立場である。

経済性の無い行動の結末は、淘汰圧に屈して、絶滅というより大きな経済性に組み込まれるだけであろう。

フローでの貢献を忘れて、ストックだけに走るということでの、経済的効果は、自らを退場に追い込むことで得るしかないような気がしてならない。

自然も人生もゲームではない。その存在は、その経済性の中でどのような役割を果すのかということで、より大きな経済性の庇護の下に存在理由を与えられるものでもあろう。


名も知らぬ小川の、古びた鉄橋の、コンクリートの護岸の、荒れたままの雑木の、絡み合った茎枝の、そのすきまの、陽も届かない、小さな空間にある、赤い実。

金銀や銭金の収奪と配分にばかり眼をやられると、赤い実の存在は眼に入らなくなるだろう。

赤い実は、エゴの実となる。

もはやエコノミーではなく、エゴノミーなのだ。

帰結。生身の個人にとっての経済性はおいてけぼりを食わされる。



誰にでも与えられているがごく限られた生涯は、最も経済的で効果的な方法に投入しなければならない。

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独活。

2007-10-18 | つれづれの風景。

独活(うど)の大木、杖にもならん。

ばぁさんによくいわれたのであります。

見た目は立派やが使い道が無い。

図体ばかり成長して、おつむのほうはからっきし。

灰汁のある味ではある。

ヌタで食べると野趣の味。

そういう独活が嫌いではないのであります。

事実。どういわれようが案外美味しい。

今は、季節ではないので、独活の大木になっている。


独活は、こう述べたいに違いない。

ダメなとこばかり注目しないでくれ。
取り様使い様育て様によっては、誰にもまねのできない味を出す。


字面も独活。よろしいでんなぁ。

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三態。

2007-10-17 | つれづれの風景。

もう開く。

すぐ開く。

開いた。

メキシコ原産のこの花は日本にすっかりなじんでいる。
咲きかけの三態は、よく見れば、開けば開くに従って、花芯が小さくなっている。

どういうことなのだろう。

大きいほどに受粉の可能性は拡がるだろうに。

花粉部分を小さくしてまでも花びらを開かせることによる受益がきっとあるに違いない。

自然界では、失う可能性より得る可能性のほうが高くない限り、自然の選択はしないはずではないか。

もしかしたら、これは珍種か?

いやいや。珍種はわたしのほうだろう。

珍種黙考。



来年も再来年もそのまた来年も、生き延びよ。

三態といわず、もうまんたいで。

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男子十二学坊。その2.

2007-10-16 | つれづれの風景。

観客は、赤松であったり松喰い虫であったり、くぬぎの木であったり、糞ころがしだ。

お天道様の、ライティング。

スタンディングオベーションは、自らでおこなう。

アンコールはワット盛り上げよ。雨が降ったり槍が降ったりしてもめげない。

手を上げて答えるのは、生きとし活けるものだ。

永遠とも思えるものに、束の間のたきぎをたばねる。

命あるものを命という。

みことを奏でよ。男子十二学坊。

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押し。

2007-10-15 | つれづれの風景。

握りと押しでは違いがある。

生ものは足が速いので、酢を効かさなければいけない。

特に青物はそうだ。

ぎっしり詰まったシャリに押しの強さを感じる。

握りは逆で、感覚的にシャリは立っている。

押しと握りか。

押すといえばお酢ということか。

そういえば、押すといえば相撲ではつっぱりという手があるなぁ。

相撲のつっぱりと、高校生のつっぱりとは、おなじつっぱりでもチョイ違う。

そういえば、小生は父親だが、本当の「ちちおや」は、母親だろうなぁ。

・・・。

四の五の言う前に、食ったほうがよさそうだ。

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