べそかきアルルカンの詩的日常“Poem&Marchen”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

夏の終わりの朝の始まり

2017年09月09日 16時13分19秒 | 哀愁

いつもより
ずいぶん早く目がさめたので
気まぐれに散歩に出てみました
まだ夢からさめきらない街の空気は
ひんやりとほの暗く透明で
まるで見知らぬ場所にいるみたいです
静かな裏通りをしばらくゆくと
どこからか
焼きたてのパンの香りが漂ってきました
やわらかな幸せの匂いだと
少しばかりもの憂い心持がしました
街灯の向こうの闇の中から
踏切の音が響いてきます
近くに踏み切りなんてあったでしょうか
家からさほど離れていないというのに
思いのほか
知らないこともあるものです
夜明け前の踏切の音色は
なんだか湿っぽく
うら悲しく耳の奥に染み込んできます
ふと視線を落とすと
足もとに蝉の亡骸がひとつ
夜が無慈悲に
明けてゆこうとしています



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