利休椿

2009-10-31 | news
火坂雅志著を読んでいる(実業之日本社)。
これは「利休椿」を含む短編歴史小説の連作集。
私はこのような短編集のファン。
表題となっている利休椿が印象的。
ただ、過去を述懐する部分についてはやや不満。
高貴な「利休椿」ではじまったのだから、「あんこ」の部分もそのクオリテイを維持してもらいたい。
「包丁奥儀」も気にいった。
不満度は高くないが「利休椿」と同じことを言いたい。
料理合戦ももう少し高レベルでよいのではないか。
ただ、著者の選択のほうがわかりやすさなどの点で商業的にはよいのかもしれない。
藤沢周平ならば別様に書いただろうという私の不満はお門違いかもしれない。
「山三の恋」も気に入った。
「名古屋山三郎」を調べてみた。
戦国三美男の一人とか。
私の得意分野ではないので見逃してきたが、これまで読んできた中に登場していただろう。
「笑って候」も面白い。
こう書いていくと気に入ったものばかりという感じで上の不満もどうでもいいことなのかもしれない。



本丸への切り込み

2009-10-27 | news
参院補選で民主2勝。朝日に自民県議の「自民党なんてもうない」(党組織の応援はあてにできない)というセリフが紹介されていた。私は2大政党支持の口だが、自民利権政治否定派なので、森、小泉、安部、麻生といった面々が代表する自民党復活を望んでいない。「選挙重視」の小沢さんの戦略は正しい。当然のこと。新政権がいろいろやっているが、特別会計を含む「予算の組み換え」、利権にしばられた予算編成の除去、官僚制度改革がメインであるべき。他は急がなくてもよい。現実主義でよい。マニフェストについてもゆるやかに考えるべき。ちょっとマニフェストにはずれたからといって激高する大阪の知事のような反応は無視してよい。政権の安定を確保した上で、着実に本丸に切り込むべし。

謀将 直江兼続(上)(下)

2009-10-25 | literature
南原 幹雄著。
最後まで読んで、うーん。
途中から急にフィクション性が高まる。
家康の死後、何と上杉、伊達連合軍が江戸に進撃!
途中まで歴史小説として読んでいたのだが・・まあ、いろいろあってよい。
”If"を考えるのは楽しいが、日本史では、<藤原秀衡健在で、義経とともに「奥州16万騎」を率いて白河まで進出、頼朝鎌倉軍と対決>というのと、この<上杉、徳川決戦>の二つが最も見たかった”If”だ。
後者では、佐竹2万の「応援」が期待できたから、関が原より西軍に勝ち目があった。(関が原後、佐竹氏は大幅な減封の上、秋田に国替えを食った。上杉との連携作戦は事実だったのだろう。)
家康はそれを知っていたから、西に向かった。
戦争指揮経験のほとんどない石田三成指揮では勝敗は目にみえている。





アンジェラ・ゲオルギュー(Angela Gheorghiu)

2009-10-24 | news

http://www.youtube.com/watch?v=P46OQWhreHE

1965年ルーマニア生まれ。
生活にとりまぎれていて気づかなかったがすばらしいソプラノ。
知らぬは私ばかりなり。
光陰矢の如し。
9年ほど前若々しい新録音CDジャケットを見た記憶がある。
まだ遅くない?あわてていくつかの定番歌曲をダウンロード。
Angela GHEORGHIU - O mio babbino caro - G Schicchi - Puccini
2005年アムステルダムでのコンサートのようだが,やさしげな表情といい歌唱といいすばらしい。


 


連続地震を結ぶ線

2009-10-24 | news

陰謀か偶然か――連続地震を結ぶ線(ニューズウィーク日本版) 10月04日 

近頃地震が多い。
上の記事によると,
「9月30日に英科学誌ネイチャーに発表された研究によると、04年にスマトラ沖で巨大な津波を引き起こした地震(M.9.1)は、世界中の断層線にひずみを生じさせるほど破壊的だったという。8000キロも離れたカリフォルニアのサンアンドレアス断層にもひずみが生じていた。この研究によれば、それ以来世界中で「異常なほど多く」の地震が起きている。つまり、特に大規模な地震は他の地震を誘発するかもしれないということだ。 カリフォルニア工科大学でアジアの地震活動を研究するある専門家は、この地域で07年に始まった地震サイクルは、今後数年間のうちにさらに大規模な災害をもたらすだろうと指摘する」
とのこと。
うーむ。M.9.1の巨大地震が「眠れる獅子」を起こしてしまったようだ。
小中学校等の耐震補強工事は急いだほうがよい。


ユーロファイター・タイフーン

2009-10-19 | news

英 日本に「タイフーン選定を」

何のことか分からず読んだが,次期主力戦闘機購入の話。
アメリカが最新鋭のF22の輸出に難色を示しているので(F22輸出は困難 米空軍トップが見解) ,英国が英独などの共同開発の「ユーロファイター・タイフーン」を売り込もうとしている。
私は軍国主義者ではないが,「ユーロファイター・タイフーン」という名前にびっくり。
アメリカ政府が難色を示しそうだが,名前は日本向き。
素人興味でF22の絵も見たが,さすがに強そうだ。

 


FA-8年ひと昔

2009-10-19 | mlb

菊池獲りの“使者”はド軍改革の立役者
ホワイト氏 菊池は「長い間思い続けた心の恋人」

うーん。スポニチはドジャースを推している感じだけど,クローザーのブロクストンに感心した私としては素直に「なるほど,ドジャースがよさそうだ」という感想。
レッドソックスもいいが,日本人投手の数はそろっている。今回は,他を選びたいところだ。
レンジャーズ・ライアン社長“菊池が欲しい!”(野球) ? スポニチ ...
野茂2度目のドジャースのときの投手コーチ,ジム・コルボーンさんが熱心にスカウトしているので,レンジャースもいいかも)<WBR>

「いずれメジャー」という気があるなら,わざわざ遠回りすることもないだろう。
NPBでは,高校生がFAの資格をとるまで8年。
8年ひと昔である。
ドラフトだから球団を選べない。
リスクが大きい。
おのずととるべき手がきまってくる。

 


夕映えの中で

2009-10-19 | music

昨日徒然なるままに,YouTubeで,久しぶりにドボルザークの名曲「母の教えたまいし歌」を聴く。

気分をよくして,他の歌曲を物色していたら,エリザベート・ シュワルツコップがアップされていることに気づく。

Elisabeth Schwarzkopf: "Im Abendrot" 
http://www.youtube.com/watch?v=hw2eYc3RThM

これは,リヒャルト・シュトラウスの「4つの最後の歌」の一つ。
シュトラウスが死の前年,84歳で完成した「4つの最後の歌」は,ヘッセの「春」
(Fruhling)、「9月」(September)、「眠りにつこうとして」(Beim Schlafengehen)と
アイヒェンドルフ(Joseph von Eichendorff)の「夕映えの中で」(Im Abendrot)
とから成り,これは最後の「夕映えの中で」。

うーむ,名曲の名唱。
さすがシュワルツコップ,素晴らしい。
高名すぎて敬遠していたのを大いに後悔。

これだけの名曲の名唱,名演奏になると,ノートPCのスピーカーでも楽しめることに感心。
名曲,名演奏はスピーカーを選ばず?
(なお,この映像をアップした人によると,名歌手ルネ・フレミングがこの録音を,彼女の 8つの"Desert Island Discs"の一つにあげているとのこと)

 


弱きを助け強きをくじく?

2009-10-18 | news

茨城の社保事務所、組織的?年金滞納額改ざん読売新聞) 

何だこれは?
というのが記事を読んでの感想。
記事の内容と最後に登場する茨城社会保険事務局の総務課長氏の発言は完全に矛盾する。
ソフトまであるのだから完全に組織的だろう。
「茨城ルール」というのは、その昔の「ねずみ小僧次郎吉」風だが、耐震偽装にも似ている。
よくこんなおそろしいことに手を染めたものだ。


おわびの会

2009-10-18 | news

JR西、公述人応募で謝礼 「買収工作と変わらぬ」遺族ら改めて怒り(産経新聞)
「心の傷えぐられた」 JRおわびの会 遺族ら表情厳しく(産経新聞

JR西が「おわびの会」を開催したというニュースをテレビで見た。
なぜ経営陣すべてが引責辞職しないのか不思議。
あのような「おわび」が通るわけがない。
恥の上塗りである。
日勤教育やいろいろな工作にかかわらない人材はいるだろう。
経営陣をクリーンにするのが最低の第一歩。


 


柔らかい室内楽録音

2009-10-13 | music

行きつけの市立図書館のCDコーナーに,水戸室内管弦楽団のCDを見つけ,借りてみた。
借りたのは次の2枚。
シューベルト : 「死と乙女」 & マーラー : アダージェット
ショスタコーヴィチ : アイネ・クライネ・シンフォニー,室内交響曲

シューベルトはまずカーステレオで聴いて,その後iPodに入れて聴いた。
93年録音だそうだが,間接音重視の録音らしく.,音が柔らかく好み。
カーステレオでもわかる。
アルバンベルクのような濃密さ,深刻さはない。
どこか軽い感じだが,楽しめる。
美しい演奏,といってよいだろう。
室内楽のこういう録音は大歓迎だ。

ショスタコーヴィチは高名なバルシャイ指揮ということで期待して聴いた。
同様に,柔らかい録音。
ショスタコーヴィチなのに(?),寝ぼろけながら,iPodで通して聴いてしまった。
この録音なら・・と水戸室内管弦楽団のCDをさらに物色する気になった。


レッドソックスの終戦

2009-10-12 | mlb
レッドソックス終戦 地元で大逆転負け

8回,9回とワグナー,パペルボンで5点失って大逆転負け。
岡島が最後の一人に登板。
松坂の登板機会はなかった。
シーズン全体をみると松坂の離脱は痛かった。
いろいろなところに負担をかけた,と推測する。
GMの補強,スモルツ,ワグナーが機能しなかった。
チームの安定,士気という点で松坂の離脱,日本のマスコミへの不用意な発言が大きなマイナスだった気がする。
プレーオフでの監督の単細胞戦術ーパワーピッチャーで押していくーにも影響した可能性がある。
いずれにせよ敗戦。

ドジャースは手強いカージナルスに3連勝。
3戦目に登板したパデイーヤ(?)はよかった。
3番手にこういう投手がいるのは大きい。
クローザーのブロクストンは100マイルでていた。
ガニアに似た風貌。
次々にこういう投手でてくる。
メジャーの底は深い。

裸の王様

2009-10-11 | news
石原知事、五輪招致150億円「痛くもかゆくもない」(朝日新聞) - goo ニュース
東京五輪招致団に“30万円スーツ”支給 これでは世論の支持も上がるまい(ダイヤモンド・オンライン

北京の8年後に東京というのは土台無理な話。
新銀行東京の1000億円を超える損失から都民の目をそらす政治的意図があるのでは?という疑いがある中での誘致運動は失敗に終わってなんら不思議はない。
150億円という「納税者のお金」の損失を「痛くもかゆくもない」と表現する資質に疑問を感じる。



「フィリア」思想

2009-10-10 | news

対北、温暖化問題を協議=日中韓首脳会談、共同声明発表

【北京時事】鳩山由紀夫首相は10日午前(日本時間同)、北京の人民大会堂で、中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領との日中韓3カ国首脳会談を行った。3首脳は、北朝鮮問題や地球温暖化問題をめぐって協議。会談後、「持続可能な開発に関する共同声明」と「日中韓協力10周年を記念する共同声明」の二つの文書を発表した。 >>続きを読む

日中韓3カ国首脳会談というのは記憶にない。
アリストテレスーリヒャルト「栄次郎」カレルギー伯譲りの「フィリア」(友愛)思想ひっさげての「東アジア共同体」構想。
長い目で見るとひょっとするとひょとするかも。
基本的に正しい哲学だからそういう期待ももてる。
新政権があきらかに創造的な外交をはじめていて,その成果が3国友好関係醸成というかたちであらわれている。
麻生さんには達成したい政治目標は何もなかったが,鳩山さんは違うようだ。


森本初代表戦

2009-10-10 | soccer

スコットランド戦をTV観戦。
森本初代表戦。
試合前の
オーラ出しまくり森本弾は本田が“プロデュース”
という記事通りのオーラだ。
かつての野茂の凱旋試合に近い注目度。
森本ー本田コンビに魅力を感じた人は多かろう。
本田のビックマウスぶりに批判的だったが,態度変更。
こぼれ球をきちんと決めてみせるあたり大したものだ。 

森本について,これだけの素材なのだから,代表戦でこき使うのはやめたい。
イタリアで大きく育てたい。