孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

北朝鮮  軍総参謀長を党全役職から解任 “ミニスカートのガールズユニット”に“ミッキーマウス”

2012-07-17 22:29:06 | 東アジア

(今月6日、北朝鮮の首都・平壌で行われた朝鮮牡丹峰(モランボン)楽団の公演に登場したミニスカートの“ガールズユニット” 若干年齢層は高い感はありますが・・・ 【7月13日 Record China】http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=62922&type=10

世界で最も不透明な政府や社会
北朝鮮は15日に朝鮮労働党政治局会議を開き、金第1書記の最側近の一人とされていた李英鎬(リ・ヨンホ)朝鮮人民軍総参謀長を政治局常務委員など党の全役職から解任。17日には、中朝国境の守備を担当する第8軍団長、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)大将を次帥に昇進させています。

この突然の人事については、権力中枢での権力闘争、軍事強硬派への牽制、党が軍を抑えられるよう党組織の立て直し、改革・開放政策の抵抗勢力の牽制・・・等々、いろんな解説がなされています。

アメリカ大統領報道官がこうした憶測を「時間の無駄」と評しているように、所詮よくわからない話ではあります。
****正恩氏側近解任、論評避ける=「時間の無駄」と米大統領報道官****
カーニー米大統領報道官は16日、北朝鮮の金正恩第1書記の最側近、李英鎬軍総参謀長が労働党の役職から解任されたことについて「何も言うことはない。世界で最も不透明な政府や社会の人事を読み解くことに多くの時間を費やすことはしない」と述べ、論評を避けた。【7月17日 時事】 
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ごもっともな発言ですが、まあ、そうは言っても・・・というところで、ひとつだけ“解説”をとりあげておきます。
****正恩氏側近の軍総参謀長、失脚か 党の全役職から解任*****
北朝鮮の朝鮮労働党は15日、政治局会議を開き、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の側近とみられていた李英鎬(リ・ヨンホ)軍総参謀長(69)について、政治局常務委員など党の全役職を解任すると決めた。病気を理由にしているが、権力闘争の末の失脚ではないかとの見方も出ている。

朝鮮中央通信が16日に伝えた。
李氏は2009年に軍総参謀長に就き、正恩氏が金正日(キム・ジョンイル)総書記の後継者としてデビューした10年9月の党代表者会などを通じ、党政治局常務委員や政治局員、党中央軍事委員会副委員長に選ばれた。
昨年12月に死去した金総書記の告別式の際は序列4位とされ、正恩氏と並んで霊柩(れいきゅう)車の横に立つなど、正恩体制の核心メンバーと見られてきた。故金日成(キム・イルソン)主席の命日の今月8日には、正恩氏とともに錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を訪れたと報じられたばかりだった。

専門家の間では「急病の可能性も捨てきれない」との意見があるものの、何らかの権力闘争や路線対立があったのではないかとの見方も多い。その背景の一つとして指摘されるのが、党と軍との関係だ。
金総書記の時代は、軍事最優先の「先軍政治」のもとで軍が大きな力を持った。だが、経験の浅い正恩氏に権力を継承するにあたり金総書記は、党が軍を抑えられるよう党組織の立て直しをはかったとされる。

金総書記が死去した後、「党人」だった崔竜海(チェ・リョンヘ)氏を、軍の総政治局長に送り込んだのは、金総書記の妹婿で正恩氏の後見人とされる張成沢(チャン・ソンテク)党行政部長だと見られている。

崔氏は党でキャリアを積んだものの、抗日パルチザンだった故崔賢(チェ・ヒョン)・元人民武力相の息子。「血筋を重んじる北朝鮮では誰もが一目置く存在」(北朝鮮関係筋)とされる。4月以降は力が急速に高まり、公式メディアは崔氏の名を李氏より先に伝えるようになった。
李氏は、軍の総参謀長も解かれるとの見方が圧倒的だ。崔氏に軍を取り仕切らせるため、軍人出身の李氏を外していく動きだという見方だ。

また、疲弊した北朝鮮経済の問題を指摘する専門家もいる。韓国統一省の元幹部は「金正恩体制が生き残るには改革・開放で経済を立て直すしかない。そこに抵抗する軍部への見せしめの可能性もある」とした。
とはいえ不透明な部分は多く、韓国政府関係者は「病気の可能性も含め、慎重に今後の推移をみたい」と話している。(ソウル=貝瀬秋彦)
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【“噂の女性”】
“世界で最も不透明な政府や社会”の好例が、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の「夫人か、妹か」と最近話題になった“謎の女性”あるいは“噂の女性”でしょう。

****噂の女性」正恩氏妻か****
金日成主席の死去から18年にあたる行事や、楽団の公演鑑賞で金正恩第1書記と並んでいる姿が北朝鮮メディアで伝えられ、妹説と夫人説が出ていた「ショートヘアの若い女性」について、韓国では金第1書記の妻との見方が有力となっている。

朝鮮中央通信は15日、金第1書記とともに平壌市内の幼稚園を視察する女性の映像を配信した。女性は黄色に水玉模様のワンピースと白いカーディガン姿でハイヒール履き。視察では他の幹部より前方、正恩氏のやや後方に立っていた。金第1書記と女性との関係は伝えられていない。
韓国の聯合ニュースは女性を20代と推測。正恩氏は2009年か10年に結婚、娘がいるとの情報がある。

女性について韓国対北機関の幹部は「金主席は現地指導などに夫人を同行することが多かった。金第1書記は演説などさまざまな場面で金主席の指導者像をまねていることから、韓国では同伴している女性は夫人との見方が有力となっている」と指摘している。【7月16日 産経】
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【「徐々に国際社会への歩み寄りを見せている点については、国際社会は温かく見守るべき」】
「時間の無駄」とは分かってはいますが、情報が極端に少ないだけに、いろいろと憶測に走ってしまいます。
金正恩第1書記らが観覧した公演に“ミニスカートのガールズユニット”や“ディズニーのキャラクター”が登場した件も、ちょっとした“国際的話題”となっています。

****北朝鮮の楽団にミニスカ姿のガールズユニット登場!韓国各紙は「衝撃」と伝える―中国メディア****
2012年7月6日、北朝鮮の首都・平壌で行われた朝鮮牡丹峰(モランボン)楽団の公演が、これまでに見られなかった演出で、隣国の韓国のみならず国際社会の注目を集めている。中国国営・新華社が12日付で伝えた。

観覧に訪れた金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記の傍らに出現した謎の女性(妻と推定されている)、欧米文化の象徴であるディズニーのキャラクターが登場するステージ(もちろん米ウォルト・ディズニー社には無許可で使用)など、いくつかの新しい見どころがあった今回の公演。“新生”朝鮮牡丹峰楽団は、金正恩氏の企画によるものだと伝えられる。

中でも人々を驚かせたのは、まるで西側諸国のアイドルのように歌やダンスを披露する“ガールズユニット”の存在だった。レーザービームを浴びながら、20歳代と思しき若い女性たちが身体のラインを強調するミニドレスを身に着け、10センチ以上ものハイヒールを履いて登場。北朝鮮の隣国で美脚を売りにする某アイドルユニットよろしく、美しい脚線美をおしげもなくさらしている。

韓国日報、中央日報、世界日報など韓国各紙が「衝撃」と伝えたこの演出。一部韓国メディアはこれを、北朝鮮の文化改革を予告するものと推測する。これまで敵視されてきた資本主義的な要素がステージに盛り込まれた背景には、金正恩氏の“親しみやすい国家指導者像”を演出する狙いもあると見られる。【7月12日 Record China】
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韓国各紙だけでなく、中国・環球時報も「北朝鮮開放」を思わせるものとして取り上げていますが、仏紙ル・モンドは「国民へのプレゼント的なものに過ぎない」と一蹴しているとか。

****北朝鮮の娯楽シーンにミッキーマウスやミニスカートの女性、「単なる変化であり変革ではない」―中国学者****
2012年7月13日、「ミッキーマウスにミニスカートの女性、欧米映画の主題歌」―これらが北朝鮮の娯楽シーンに登場したことが世界に衝撃を与えている。中国・環球時報の報道。

今月6日、北朝鮮の首都・平壌で行われた朝鮮牡丹峰(モランボン)楽団の公演では前出のような異例の演出がお目見えし、「ついに北朝鮮が開放へ向かうのか」と、海外メディアの好奇の目線を集めている。続いて12日、カンボジアの首都プノンペンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム閣僚会議では、北朝鮮は1日で7カ国の首脳と会談を行うなど積極的な外交姿勢を見せており、「北朝鮮開放」をさらに国際社会に印象づけた。

しかし、仏紙ル・モンドは「これは、金正恩朝鮮労働党第一書記による国民へのプレゼント的なものに過ぎない」と一蹴。父(金正日)や祖父(金日成)と同じ手法で、“慈悲深く国民を気づかう国家指導者”を演出しているにすぎないという。

北朝鮮問題に詳しい中国の学者・呂超(リュー・チャオ)氏も、環球時報に対して「現在認められるのは北朝鮮の変化であり、変革ではない。いずれにしろ、徐々に国際社会への歩み寄りを見せている点については、国際社会は温かく見守るべき」としている。【7月13日 Record China】
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こうした「ミッキーマウスにミニスカートの女性、欧米映画の主題歌」と軍総参謀長解任には、共通の背景があるのか・・・と考えたくもなりますが、「時間の無駄」でしょう。

ただ、「一方、李氏解任の報道に先立ち、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は15日、金正恩体制の始動後、北朝鮮で西側文化を容認しているとも受け取れるさまざまな兆候が出ているとソウル発で報じた。同紙は、北朝鮮でミニスカートやハイヒール姿の女性の写真が公表されたり、公演でミッキーマウスそっくりの着ぐるみが登場したことを挙げ「西側への態度の変化」の可能性を指摘している。こうした最近の“兆候”と李氏解任との関連性も否定はできない。」【7月17日 産経】といった報道もあります。どうでしょうか・・・・。


一旦ブログをアップした後で、こんな記事も目につきました。
****北朝鮮:金正恩第1書記、大胆な経済改革も****
北朝鮮住民の間で金正恩(キムジョンウン)第1書記が、幹部の世代交代人事に手をつけ、大胆な経済改革も進めるとの見方が広がっている。最側近だった李英鎬(リヨンホ)総参謀長が「すべての役職」から突然解任され、玄永哲(ヒョンヨンチョル)大将が16日付で次帥に昇格した。この人事が、金第1書記が出す独自色の第一歩である可能性も小さくない。ただ、北朝鮮の経済改革は失敗の繰り返しで、住民の間には期待と同時に不安も膨れ上がっている。

北京の外交関係者や中朝関係筋によると、北朝鮮は副首相級がトップの経済改革チームを設け、農業分野で市場主導の要素を盛り込んだ改革などの検討を進めているという。7月27日の朝鮮戦争「戦勝記念日」に合わせ改革が実行されるとの見方もあったが、細部の検討が残り、8月下旬か9月上旬にずれ込んだとの見方が現時点では有力。石炭輸出の制限や中国製品を輸入する際の関税引き上げなど一部は実施された。

中朝間を往来する複数の北朝鮮経済関係者らによると、こうした改革は金第1書記の強い意志の反映だ。平壌市民が「変化の兆し」と話題にするエピソードがある。金第1書記は今年はじめと6月の2回、平壌市内の四十数階建てアパートを訪問。同行幹部に「ついて来られるものだけ一緒に来い」と言い渡し、最上階まで階段を上った。高齢の幹部は次々に脱落したという。北朝鮮の経済関係者は「幹部の世代交代を断行する(金第1書記の)意志と、力あるものが優先という一種の競争原理の導入を示唆している」と解説した。平壌市民の間では金第1書記が「社会主義という言葉をほとんど使わない」という話も変化への期待を込めて流布しているという。

一方、経済改革が近く実施されるとの話が広がるにつれ、北朝鮮の現地通貨ウォンの闇レートが急落。6月中旬の1ドル=4500ウォン程度が、7月初旬には6400ウォンになった。09年11月の改革で旧貨幣の使用が禁じられ「紙くず」となったため、同様の事態に備えて住民がウォンを外貨などに交換しているためだという。中朝貿易関係者は「物価も急速に上がっており、短期的な混乱は避けられそうもない」と指摘している。【7月17日 毎日】
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