たべかけの詩/くつずり ゆう

詩・即興詩・散文詩・俳句

《 光 》

2016-09-19 23:02:59 | 





曖昧な奥付に翻弄され
バニラアイスを
たったひとさじ
舐めたのは
何年前の夏だったでしょうね

透きとおった湖の底までとどく
ひとすじの光
うれしいという感情に
わたしたちの世界は美しく泣いた
こどものようなあなたに

できていたことが
できなくなって
できないことが
できるようになって
そして
また できなくなった

小さな唸り声をこぼしながら
横たわる痩せたあなた
悲しいという
小さな感情など
服み下してしまいましょう

まだこうして繋がっている
あなたとわたしの臍の緒に
透明な液体が
するりと入っていく

降り続く雨は
らしからぬ熱をもって
かわらないことが
日々を縫いあわせるように
充ちたりていく

わたしを見ている瞳に
少しだけ指をいれて
涙を搔き出してしまいましょう

はからずも
あなたが笑えば
索引は自らを愛する

過去、たくさんの日々によって
つくりあげられた光の糸
わたしたちを呼ぶ声が
みえないけれど聞こえる


















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