現実逃避

この現実が破壊されてしまったのも全部ディケイドって奴のせいなんだ

『かぐや様は告らせたい』 第34話 花火の音は聞こえない(前編) 感想

2016-12-01 19:10:28 | 週刊ヤングジャンプ感想
さてと。かぐかつ(「かぐや様は告らせたい」の感想を書く活動)です。


しばらく前にジャンプ+で無料公開されていたのをきっかけに読み始めたのですが,こいつはガチで面白い漫画です(当社比)。両片想いの二人の距離が縮まらない,そんな甘酸っぱいピュアラブコメディ...というわけではない。いや,確かに両片想いの二人の距離感を楽しむ漫画なんですが,この物語のミソはその二人の「駆け引き」の果てにあるニヤリングにある。



むしろご褒美(敗北者)(第11話より)




恋愛における「勝ち負け」!



恋において告白とは対等にあらず。告白したほうは,最初から最後まで告白された側に屈従するという思わず「あー!」と頷いてしまうような設定を導入することにより,高度な(笑)心理戦を堪能するという物語になっています。


これはすごい。まさに設定の勝利としか言いようが無い。


ラブコメというと両片想いの相手の気持ちを「どれだけすれ違わせるのか」といった手法で引き伸ばしを図る凡俗な漫画が多い中,「かぐや様は告らせたい」はいかにして相手に告白させるかという高度な(笑)心理戦に持ち込むことで,いくらでもニヤリングな物語が描けるという...作者は天才かよ!



高度な情報戦の一例(第2話より)




うん。

偏差値77の名門校のトップ2ともなると心理戦も高度になるな(棒)。どうみてもただの意地の張り合いである。少し折れれば得られるものは絶大なのに...と思うのはクソ真面目な考察ブロガーぐらいである。これはそういう漫画じゃない。そんな意地の張り合いを生暖かく見守りながら頬の緩みを堪能する漫画なのである。




お可愛いかぐや様(第2話より)




はい,かわいい。


まったく...四宮かぐやは最高だぜ!(例のTシャツ着用のこと)

恋愛偏差値30のかぐや様のやることなすことポンコツだからこそ感じる可愛らしさである。「お可愛いこと...」とはまさに四宮かぐやのために存在する言葉に他なるまい(言いすぎ)。




恋愛心理戦(第22話より)


そんな永遠の日常を堪能するがごとく,日々生徒会室で繰り広げられる高度な恋愛心理戦(笑)。いやー...白銀御行もかぐや様も毎日充実して楽しそうですよね。





楽しい楽しい夏休み


夏休みに入ってちょっとすれ違ってしまいましたけれど,いよいよ今日は待ちに待った花火大会。楽しい楽しい夏休み。初めて好きな人と一緒に見る大きな花火。いやー頬が緩む緩む......とかおもっていたら「これ」ですよ。





これ





外出不許可を申し渡す権限を使用人が持っているのは変ですけれど,それは置いておいて。この人もその前に出てきた爺やも,映画の時には普通に協力していたのにねえ。映画館だって不特定多数の雑踏だと思いますけれど,かぐやさんのお痛がすぎたという判断でしょうか。

なんか釈然としないけれど。でもかぐや様は抗わないのであった...






重!


ここ何週間か夏休みの話になって,とことん白銀とかぐや様がすれ違うお話が続くなあと思っていたのですけれど,そういう伏線とはね。前回は早坂さんの半裸を楽しみながら四宮さんのTwitterあるあるをニヤニヤしながら堪能していたわけですが,それすらも伏線と化すとはね。まったく...作者は天才かよ!


これまで「設定」として書かれていた国の心臓とまでいわれし四宮家。こういう漫画に出てくるハイソ系設定はだいたい能天気でどことなく絵空事のような「設定」として描かれて終わりなものですけれど,かぐや様のご自宅はまさしくガチなのであった。



かぐや様は愛されない



家族に無関心な父。全てを勝ち負けで判断し,言葉も,愛情も,そういったものに意味はなく「無いこと自体が当たり前」だった。だからこそ,高校1年の途中までのかぐやさんは「氷のかぐや様」と言われるくらい無感情で壁を作る人間だったのであったわけですが,そんなかぐや様の「そこに存在する本当の日常」は相も変わらず続いているのであった


学校が始まればまた生徒会室にいける。学校が始まれば,自分は許しを得る必要もなくそこにいてもいい。かぐや様の凍てついた心を融かし,笑顔を見せられるようになった人たちのいる場所に戻ることができる。だから夏休みなんて早く終わればいい...なんて言えない。







む,胸の痛かーーーー!




突き刺さる四宮さんの声なき声。痛切な悲鳴。





四宮かぐやの本当の気持ち




誰もが自分に無関心で,ただそこにいるだけの役割と立ち居振る舞いを果たすことだけを期待されているような暮らしの中で知ってしまった友達とのひと時。楽しかった時間。好きな人との恋の駆け引き。

知らなければこんなに苦しい思いをしなくてすんだのに。そんな悲鳴が読者の心をもグリグリと押しつぶします。



...というところからの白銀御行








「了解」





うおおおおおぉぉぉぉ!!


立ち読みしてて鳥肌がたったね。ヨッシャー!と心の中でひざを打ったくらいの一コマですよ。おもわずYJを手にとってレジに持っていったからね。(十数年ぶり)


いやね。素晴らしいね。


たぶん白銀御行は四宮家の事情をカンペキには承知していないでしょうけれど,天才だから察している部分はあるのかもしれない。四宮かぐやという人物を知り尽くした白銀だからこそ,彼女がどんなに意地っ張りで折れることなく,弱みを見せることも無いことを知っている人物だからこそ,「行けなくなった」という連絡の後にでてきたかぐやの「呟き」に彼女の本当の気持ちに迷うことなく気付き行動した。

四宮かぐやが素直な心情を吐露したからこそ。駆け引き無く自ら四宮かぐやのために即応するのであった。



うむ。めっちゃ格好いいね。



でもって次週が解決編になるのか中篇になるのか分かりませんが,この二人が結ばれるにせよしないにせよ,最後はどのように白銀の恋が決着つくのか見えた気がしますねー。やっぱだろ,最後は。

きっとこの二人はこの花火大会のヤマを乗り越えた後は,涼しい顔でいつものように恋愛心理戦を繰り広げる「日常」に戻るのでしょうけれど,白銀の最後だけは確実に言える。白銀が最後に告白するしかねーだろ,おい。だってしかたないじゃん。


好きになっちまったから,もうどうしようもねえんだ。まる。

(次週の感想にツヅク)





かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)




画像はヤングジャンプ2017年第01号「かぐや様は告らせたい」第34話,及び同第2話,第11話,第22話より引用しました。
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6 コメント

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Unknown (chel)
2016-12-01 22:33:06
こんばんは。

僕も「かぐや様」、大好きです。
毎週、手を変え、品を変え、笑わせてくれますね。
お話の引き出しが多いというか、週刊連載でほとんど休載もないのに、話のネタが切れないのがすごいですね。

ちなみに一番好きな話は、テストの話でしょうか。腹を抱えて笑いました。
好きなキャラは石上です。

今回の話は、かくやがかわいそうで仕方が無い状態、からの
最後の会長の「了解」は、ぐっときましたよ。
来週はきっと泥臭い、斜め上からの解決をかっこよく決めてくれるんだろうなぁ(ハードルあげすぎでしょうか。)
ホントに少年漫画の主人公ぽくて良かったですね(少年漫画じゃないけど)。
最近は会長サイドからの駆け引きあんまりない分、男らしくていいですね。こういう路線変更はいいと思います。

ちなみに、ayumieさんの今回の記事の締め方、ちょっと笑ってしまいました。
こういうシチュエーションで使えばカッコいいセリフなんですけどねぇ
お久しぶりでございます (0757)
2016-12-02 02:08:36
お久しぶりです。
とうとう、「かぐや様は告らせたい」を取り上げましたか…。この作品は、本当に面白いですよね〜。某連載最長ラブコメ(笑)なんかより、ずっと人物の心理描写、考察が上手ですし、なにより主人公である白銀会長が正真正銘に、良い漢だ。
某クズなんかよりも、はるかに漢らしい。あのクズなら、訳わからん超理論で、藤原書記か誰かに走りそうだから(おい)やはり、ラブコメ主人公は、白銀会長みたいに読者から好かれる、または応援される様な漢でなきゃ。一条?そんな奴知らん(断言)
それにしても、かぐや様はなかなか不便な生活をしてるよね、某パツキン女と似たようなモンだが、かぐや様の方が問題は深刻そうだ。かつてのマリーを彷彿させるなぁ、四宮家の闇は…。
どうも側近の早坂さんも、この四宮家に対して、あまり良く思ってないようですし、だからかぐや様が風邪引いた時、白銀会長とかぐや様を平然と2人っきりにしてた訳だしwww

まぁ、そんな訳でまた、「かぐや様は告らせたい」を取り上げてください。僕も時間あれば、また返信していきます…。
天才たちの頭の悪い(褒め言葉)頭脳戦 (カズジョウ)
2016-12-02 07:36:26
『かぐや様は告らせたい』面白いですよねー。
木曜日が楽しみですし、単行本も何回も読んじゃう漫画です。

かぐや様にニヤニヤできるのもそうですが、白銀会長も藤原書記も石上会計も早坂さんも良いキャラしてますし、謎の熱量を持つコメディ部分が面白くて、毎週笑ってしまいます。

なので、ギャグ要素が一切ない(多分初めてですよね)今週の展開には驚きました。
ただ、やっぱり面白いですね。来週が気になり過ぎます。
白銀の妹の圭ちゃんが登場した回の買い物の約束と、早坂さんのお風呂シーンがメインだと思ってた、かぐや様ツィッター開始が物語の伏線になっているとは思いませんでした。

最後の大コマの白銀はイケメン過ぎて鳥肌ものでした。これはかぐや様が惚れるのも必然ですね。

何をしてくれるのか、楽しみです。
Unknown (ayumie)
2016-12-06 00:11:27
>chelさん

コメントありがとうございます。
お返事遅くなりました。

毎週毎週よくこんなの思いつくなというニヤニヤのオンパレードですね。
一応対等のはずの二人ですが,気のせいかかぐや様の方から会長を動かしたい等アプローチが多い分,かぐや様のほうが必死な感がありますけれど。まあ,それはどちら視点で描写されているかというだけのお話であって,会長も必死なんでしょうけれどね(笑)

テストのお話は面白かったですねえ。会長のアイデンティティが詰まっているというかね。そんな全てをかけている会長に対し,一度でいいから勝ちたいという純粋な欲求が満たされずに地団駄踏むかぐや様がお可愛いこと×10で素晴らしかったです。

そういや期末試験の結果に四条という女子が第3位に入っていますけれど,やっぱり全国模試の1位の四条帝の血縁なんでしょうかね。見える...見えるぞ...かぐや様に容赦なく四条帝との縁談を持ち込む親父の姿が僕には見える(え)。

ちなみに僕も石上くんは好きなキャラですが,どこがすきかというと自業自得なところですかねえ(ちょ)

さて今回のお話,「了解」という件でめっちゃ燃えましたね。まあかぐや様を連れ出すのか,そもそも乗り込めるのかとか色々気にはなりますけれど,きっと会長のことですから助けに来ておきながら「べ,べつにかぐやのことなんか全然なんとも思っていないんだからね!」みたいなポーズはどこかで取ってくれそうな気がします。一緒に花火見たあとかもしれませんけれど(笑)

なお今回の締め方は実在の人物・団体は一切関係ないのです...(えー)。
Unknown (ayumie)
2016-12-06 00:11:46
>0757さん

コメントありがとうございます。
お返事遅くなりました。

なんだかどっちの感想だかわからない感じですけれど(笑),まあ白銀御行は格好いいですね。あらまほしき男子という感じでしょうか。

さてかぐや様の処遇といえば,むしろマリーに近いんじゃないですかね。親からの扱いも含めてね。親御さんは使えるものは娘でも使えって感じの家訓ぽいですから,多分政略結婚とか測る展開がいずれ来るんでしょうなあ。会長と「卒業」パターンというのもなかなかラブがコメって面白いですけれどね。多分そういう漫画じゃない,これは(ん)

とりあえず後編は感想を書きますが,ずっと書けるかどうかは僕の忙しさに依るといったところでしょうか。
あまり期待せずに長い目で見てください。
Unknown (ayumie)
2016-12-06 00:12:00

>カズジョウさん

コメントありがとうございます。
お返事遅くなりました。

お話そのものが基本コメディなんですよね。天才たちの恋の駆け引きにしては間抜けすぎるというか,微笑ましくてニヤニヤするというか。まあ「お可愛いこと」が似合う漫画です。

物語構造的に基本重くならないだけに,気軽に読めるわけですけれど,今回重いやつぶっ込んできたのでちょっと意外であると同時にこういうのもありなんだなと。結構長く伏線張ってきた感があり,こういう話も書けるのかと作者の引き出しの多さに驚いております。

最後の大コマは思わず叫びそうになるくらいん格好良さだったのですが,このあと白銀はどうするんですかね。何も考えず突撃ってことはないのでしょうが,かぐや様の願いが「みんなと」花火がみたいですから生徒会の面々巻き込んで...なんでしょうなあ。あとはあの小さい窓から一緒に眺めることになるのか,大きな花火をみんなで見ることになるのか。そのあたり,会長の度量というか,天才ぶりがいかほどのものか問われそうです。

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