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凌ぎの里をシノギング

相模湖駅から湖越しに見えるなだらかな尾根は石老山である。
実はこの山、「凌」の発想が生まれた場所で、麓には立派なお寺があり、鬱蒼とした山に分け入ると苔生した露岩が点々としている、ちょっと神秘的な山である。

その石老山の中でもお気に入りのルートをシノギング。
私はそこを勝手に「凌」推奨コースと決めている。

道志集落の神社から雪化粧をした里山を歩く。


日差しはまぶしいが空気は冷たく引き締まっている。
とてもきれいな空気を吸って自然と顔がほころぶ。


林道から、まだ踏み跡のない雪のついたルートに入る。
これは最高の贅沢だ。


わずかに上って尾根に取り付くと間もなく送電鉄塔。
ここで地形図にチェックを入れる。
現在位置を把握することが道に迷わない最善の方法だ。


このあたりの地名は「寸沢嵐」と書いて「すわらし」。
漢字の並びと言葉の響きが素晴らしく、シノラーとしてぬぬっと感情を揺さぶられる地名である。

鉄塔の先は早速の急登が控えている。
しかも倒木にツルが絡みついて歩きにくいこと!


それでもこういうところを凌ぐのが結構楽しかったりする。


最初の急登を終えるころには息も弾み汗が噴き出している。


木立の間から見えるのは津久井湖城山、南高尾の尾根、その向こうに都心のビル群。
うっすらと雪のついた山がきれいだ。


間もなく露岩帯に入る。
この大きな岩は登れないのでまわりを巻く。


巻いた後はまた尾根に乗るために両手を使って急斜面を凌ぐ。


雪と落ち葉の斜面はなかなか歩きにくくて疲労する。
そもそも雪などないはずだったのだが、たまたま前々日、前日に降ったので、思いがけずの雪山である。


つぶれてしまった祠に軽く手を合わせて先を行く。
以前から人が歩いていた尾根なのだ。
それは生活のための道だったかもしれない。


南に見える尾根とその向こうの尾根のいずれもが高塚山へと通じる。
それらの尾根もそのうち凌いでみたいルートだ。


やがて尾根は痩せはじめ場所によっては下の斜面がえぐられて、高所恐怖症の私にはちょっと怖いところもある。


急登や露岩帯を巻くとき、足元の悪い痩せ尾根を歩くときにはやっぱり足元すっきりのクナイが安心だ。
写真のschoeller keprotecバージョンは今秋に発売予定。


さてさて、痩せ尾根が終わると今度はこのルート一番の急斜面。
立木があるところは手掛かりにできるので大変助かります~。


岩まじりのここは三転確保で安全に確実にこなしましょう。


登った後は降りることもある。
うっすら雪のついたこういう斜面では滑らないように足を置くときに注意する。


すぐ下の林道を辿ればお寺さんに出る。
我々は高塚山に通じる尾根を辿る。


・・・またまた急登。
こちらは北斜面なので雪はとけていないが、あちらの南斜面はとけた雪が雨のように降っているだろう。


このまま高塚山まで続く急登に苦笑い。
結構疲れる、けれど楽しい。


頑張ってたどり着いた高塚山は樹林に囲まれた残念な山頂。
いやいや、山を眺望の良さだけで評価してはいけない。
そもそもシノギングでは山頂は単なる通過点なのでそういうことはあまり気にしないのだ。


高塚山から雪の着いた尾根の下りはとても気持ちがいい。
しかし、尾根の向こうから吹き付ける冷たい西風のおかげで結構寒い。


しばらくはツヅラヲリで凌いでいたが、通気性のある生地なので冷たい風が入り込んで体がどんどん冷えてくる。
たまらず防水防風透湿シェルのフリシキル(今春発売!)を着込みむ。
丈の長いフリシキルは腰回りに風が入り込みにくく、テープを止めて簡易パンツになったツユハラヒは保温性が断然アップする。


石老山の山頂も風が吹き付けて結構寒かったが多くの人がお昼の休憩をとっていた。
我々は山頂をスルーして再び北斜面に入り、ほど良い自然林の緩斜面で遅めのお昼休憩。


雪のある場所での休憩にもハンモックはとても役に立つ。
EXPED Travel Hammock, Travel Hammock Duo, Travel Hammock Lite(今春発売!)を三角張りにして温かい食事を楽しむ。


ひんやりとする下山の道。
先ほどすれ違ったハイカーはアキノヒを着ていたようだ。
こういう山で「凌」ウェアを着た人に会うととてもうれしい。


短い区間に急登、露岩帯、痩せ尾根がぎゅっと詰まった石老山のこのルート、思いがけない雪もありシノギングをたっぷり楽しむことができた。
最後にお寺さんの鐘をついて帰った。


鐘つけば 疲れは何処 下山みち
あー、凌いだ、凌いだ。

今回の凌ぎアイテム。

- AXESQUIN -
ミチノベ
フリシキル
ツヅラヲリ
カザハナ(試作品・ウールベースのアクティブレイヤー)

シノビ
クナイ kevlar(試作品)
ツユハラヒ
アグラスカート(試作品・究極のリラックススカート)

フユボウシ(試作品・メルトンハット)
ハダレユキ
ライトシェルフィンガースルーミトン(試作品)
ナビ(試作品・耐水シノギングパック)

- EXPED -
Travel Hammock
Down Mat UL7
Lightning 45

- MOUNTAIN EQUIPMENT -
Integral Tight

終わり
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真冬の南高尾をシノギング

バスを降りて歩き出すとすぐに津久井湖にかかる三井大橋。
対岸には南高尾の主尾根が横たわっている。
天気はとてもよくわずかに漂う土のにおいが春を感じさせる。

三井の集落で道路が大きく東にカーブするところから支尾根に取り付く。
泰光寺山の南東尾根、ということになるのかな?
真冬なので藪は枯れているが真夏には歩きたくないところだ。


急斜面に倒れた木の間をすり抜けるがそのまま直登は無理そうなので斜めに尾根を目指す。


足場は悪く、滑ったら最初からやり直しだ。


落ち葉の下に木の根が隠れていて、油断するとツルッと行ってしまうので慎重に足を置く。


本日一番の難所を凌いで尾根に出る。
枝に赤テープが巻いてあるが、上から降りてきたら気が付きにくいしここから降りたくはない、な。


尾根にはところどころ昨夜の雪が残り、木の枝からは雪がとけてぽたぽた雨のように降ってくる。


しばらくは岩まじりの急な斜面が続くが、それが落ち着くと間もなく主尾根に出る。
この辺りの要所にはベンチとリュック掛けが整備されている。
朽ちそうだったベンチも新しくなり、その傍らにリュック掛けが新設されている。
ちょっと重いがシノギング道具でいっぱいのバックパックを掛けてみる。
10kgほどあると思うがびくともしない。
合格です(?)というかさすがです。


峠を一つ越えてハンモック広場に出る。
都心方面と湘南方面、そして丹沢方面の眺めがいい。
空気が澄んでいるので江の島もくっきり見える。


ハンモックを張って暖かいものを摂っていると空はどんどん曇りはじめあっという間に冬空に変わった。


恥ずかしながらレイヤードを失敗したので結構体が冷えてしまった。

身体が冷えていたということもあったのだろうが、EXPED SYNCELLMAT5を敷いてハンモックに寝転がるとちょっと寒い。
MOUNTAIN EQUIPMENTのHELIUM QUILTを掛けて体とマットの隙間を埋めるとようやく温まってきた。
温かくなると眠くなる。
暫し休息。


冬空に変わってからは今にも暮れそうな薄暗さが続いている。
見晴台の上の主尾根に乗り、そこから支尾根を北北東に下りはじめるとパラパラと粉雪が舞い始めた。
薄暗い尾根に、なかなか風情があってよろしいではないか。


尾根の末端の石の祠に手を合わせて林道に出る。
粉雪はいつしかぼた雪に変わり勢いが増してきた。
暮れそうで暮れない暗い道を駅まで歩いて本日のシノギングは終了。
あー、凌いだ、凌いだ。


今回の凌ぎアイテム。

- AXESQUIN -
シルベ(試作品・究極のベスト)
クナドアーム(試作品)
ミチノベ

シノビ
クナイ kevlar(試作品)
ツユハラヒ
ノヤマ(試作品・メルトンスカート)

フユボウシ(試作品・メルトンハット)
ハダレユキ
ライトシェルグローブ

- EXPED -
Travel Hammock
Syncell Mat 5
Lightning 45

- MOUNTAIN EQUIPMENT -
Integral Tight
Spider Neck Gaiter
Helium Quilt

終わり

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2月のシノギングは「地図読みシノギング」

「四季の山を歩き、思い、創造する」アクシーズクインでは、山歩きの独自コンセプト「凌」をテーマにしたイベントを開催しております。

アクシーズクインでは「凌」をテーマにした山歩きを「シノギング」と呼んでおり、このイベントではシノギングに最適な商品を実際にお試しいただくことができます。

ゲストとして低山小道具研究家の森勝氏が同行いたします。

お気軽にご参加ください!!

今回のテーマ:「地図読みシノギング」
地形図とコンパスを使い山の中の目標物を探しながら歩くことで基本的な読図力を身につけます。



・開催日:2月25日(土)
・集合時間:9:00
・集合場所:JR高尾駅北口(改札を出た先、AXESQUINのパネルが目印)
・予定コース:高尾駅北口~一般道(またはバス)~北高尾周辺尾根~一般道(またはバス)~高尾駅北口
・終了予定時間:16:00
・定員:8名

・参加費用:無料(本イベントに必要な交通費は各自ご負担下さい。)
・申込方法:下記連絡先に参加人数・参加者のお名前・代表者の連絡先をお知らせ下さい。
・連絡先:株式会社アクシーズクイン 担当:柳谷(やなぎや)TEL 03-3258-6211、e-mail : info_pro@axesquin.co.jp
・締切:開催直前の木曜日17:00
・コンパスとボールペン(赤か青)を各自でご用意ください。
・行動食、昼食をご用意ください。
・一時間ほど昼休憩をとります。
・地図はこちらでご用意いたします。
・基本的なハイキングの装備でご参加ください。
・同行者:アクシーズクイン 柳谷、低山小道具研究家 森勝

【注意事項】
・開催の中止:天候や弊社の都合で中止する場合には開催直前の金曜日12:00までにアクシーズクインのブログでお知らせしますので参加される方は必ずご確認下さい。
・事故等の責任:参加者は各自の責任で当イベントにご参加ください。
 参加中の怪我や病気、事故等については、弊社は一切の責を負わないものとします。
・天候や行程の都合で商品のお試しを割愛させていただく場合があります。
・当日の天候や進行の都合でコースや終了時間が変更になる場合があります。
・本イベントで撮影した画像を弊社ブログで使用することがありますのでご了承ください。
・弊社メール環境セキュリティの都合でごく稀にお客様からのメールを確認できない場合がございます。
 受信したメールには2~3営業日以内に必ず返信を差し上げておりますので、弊社からの返信が無い場合にはお手数ですがお電話をいただけますようお願いします

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1月28日のシノギング「難所の凌ぎ方」の様子

良く晴れた土曜日の朝。
高尾駅北口はハイカーでにぎわっている。
我々は甲州街道沿いの裏道を抜けて旧甲州街道へ。
駒木野の関所前を右に折れ高速の下で装備を整えて北高尾の尾根に取り付く。


この取り付きは左手が中央高速、右が崖になったヤセ尾根で、短いながらもこのルートの一番の難所。
地図に載っている一般ルートだが人は少ない。






地蔵平まではジグザグの道がついているが、シノギング名物の直登で尾根を登る。
せっかくなので地図を見ながら歩き目指す尾根への分岐を探してもらう。
ただ何となく通り過ぎてしまうような山の中も、まわりの地形を気にしながら歩けばいろいろな発見がある。


わかりにくい分岐を一旦は行き過ぎたものの見事に探し当て、改めて地図と照らし合わせて現在地を確認する。
分岐の道標があるのだが意外と気付かないものだ。

ここは八王子城の東側の尾根で今でもその当時に作った堀切が残っている。
堀切は人工的に尾根を分断したもので、ちょっとした崖になっている。
今回のイベントはそれを難所に見立て、最低限の装備でその難所を凌ぐ方法を覚えてもらう。
森勝氏の説明の後に実際に試してもらう。


短いテープスリング2本と6m程度のロープをつなげればちょっとした崖を安全に下りることができる。




その後、もう少し高さのある堀切に移動。


ここではセルフビレイを取りながら高さのある崖の登り降りを体験していただく。
使う道具はテープスリング、環付きカラビナ、補助ロープだけ。
シノギングでもテープスリングとカラビナはひとり1セット、補助ロープはグループで一本が基本である。
テープスリングのチェストハーネスにカラビナを掛けてムンターヒッチで確保しながら登ったり降りたり。






一通り体験していただいた後はお昼の時間。
冷えないようにツユハラヒや新作のアグラスカートを試していただく。

お昼の後もロープワークを覚えてもらうなど有意義な時間を過ごしました。


一度に全部は覚えきれないと思いますが、いざというときに実践できるように時々復習して下さいね!

それでは皆様、お疲れ様でした。
またの参加を心からお待ちしております。
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冬の須磨アルプスでシノギング

須磨から宝塚まで約56キロに及ぶ六甲連山。
聞くところによると六甲縦走は西から東に歩く人がほとんどだという。
今回はその六甲連山の西の端、須磨アルプスを東から西にのんびりシノギングしてみた。

市営地下鉄妙法寺駅に降りるとそこは住宅地の真ん中で、通勤通学の人々が行ったり来たり忙しそう。
駅からほぼ南に歩き市営住宅の先から山に入る。
山には背の低いウバメガシが生い茂り雲のない藍色の空が広がっている。


急な階段を上って振り返ると妙法寺周辺の住宅地が見渡せる。


ゆっくり歩いて東山に立つと馬の背と横尾山への急な階段が見える。


馬の背付近で毎朝ハイキングのベテランさんたちと多くすれ違う。
やはり西から東に向かう人が多い。
足元の岩の斜面を手足を使って軽々と登ってくるのはベテランの女性。
すごいな、スクランブリングもこなすんだ・・・。
まあ、とにかく元気なベテランさんが多いこと。


急な階段をいくつか超えて横尾山に立つと栂尾山までは気持ちのいい尾根が続く。
温まった身体に西からの冷たい風が気持ちいい。
展望台からの眺めは眼下に高倉台の団地とこれから超えてゆく旗振山方面。
奥のほうには明石大橋と淡路島が見える。


高倉台へと400段あるといわれるコンクリートの階段を降りる。
これを登ってくるベテランさんはさすがにキツそうで、皆ヒーハー言っている。
団地の中を抜けて再び山に入る。
こういうところが六甲らしいところだ。


旗振り山付近ではウバメガシが登山道を覆うように高く伸びている。
常緑樹の多いこの辺りは意外と日影が多くてひんやりしている。




旗振茶屋の眺めは良く、東に須磨の弓形の海岸、西に淡路島が近い。




尾根通しに南西に歩いて適当な場所にハンモックを張って休憩する。
この場所も日差しがあまりなく空気が冷たいのでアグラスカートが役に立つ。
先を急がないでハンモックに揺られるととてもぜいたくな気分になる。


尾根の末端。
六甲連山の西の端は山陽電車、JR、国道を挟んですぐに海に落ちている。


今回の終点塩屋は外国人の古い屋敷が点在し細い路地があちこちに通る静かな町。
シノギングの最後にこんな町をぶらぶら歩くのもいいものだ。
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