オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

際立つ前川氏の誠実さ(6/23会見)

2017-06-25 | 政治
6/23に行われた前川氏の会見の全編がYOUTUBEにアップされた。二時間に及ぶ会見でありながら、理路整然と抑制された語り口はぶれることなく、良心と誠実さがあふれるものだった。
会見の中で聞いた産経と読売の記者のくだらない質問には耳を疑った。政権のご機嫌をうかがうジャ-ナリストでも、政権に有利な応答を引き出すすべが見つからなかったのだろう。
それにしても国民は政権を担う連中の空虚な質疑応答、認知症を疑いたくなる「記憶にない」の連発、本筋をわざとずらした答弁に慣れすぎていた。前川氏の当意即妙でさわやかな誠実さあふれる弁舌と安倍政権の原稿の内容をろくに理解もせず、読む答弁を比較すると、どちらが真実を隠ぺいしようとしているかは明白だ。
 
前川氏の会見で心を動かされた部分を抜粋すると・・・・
(1)官邸とメディアの関係
「一つは私に個人攻撃だと思われる記事が5月22日の読売新聞に掲載されました。これはもちろん私としては不愉快なことでしたが、その背後に何があったかは、きっちりとメディアの関係者の中で、検証されるべき問題だと思います。私は個人的には、官邸の関与があったと考えております」
「それから、加計学園に関わる文書の信ぴょう性ですとか、官邸からの働きかけといった問題について、私に最初にインタビューを行ったのはNHKです。ところが、その映像はなぜか放送されないままになっております。いまだに報じられておりません」
「また、この真相を表す内部文書の中でも、非常に決定的な9月26日の日付付きの文書がありますが、官邸の最高レベルという文言が入っている文書ですね。これは、朝日新聞が報じる前の夜に、NHKは報じていました。しかし、核心の部分は、黒塗りにされていました。これはなぜなんだろう」
「それから、報道番組を見ておりますと、コメンテーターの中には、いかなる状況証拠や文書が出てきたとしても、官邸の擁護しかしないという方がいらっしゃいます」
「お名前は差し控えますけれども。森友問題の時にもそういうことが繰り返されていましたが、森友学園問題で官邸擁護のコメントを出し続けた方の中には、ご本人の性犯罪が検察・警察によってもみ消されたのではないかという疑惑を受けている方もいらっしゃるわけです」
「こういったことをふまえて考えますと、私は日本の国の国家権力とメディアの関係については、非常に不安を覚えるわけであります」
「国家権力と第四の権力とまで言われるメディアとの関係を、国民の視点から問い直すという必要性。また、メディアの中で自浄作用が生まれることを期待したいと思っています」
 
記者からも、この点について質問が出た。
「どうして、『官邸の関与』があったと思うのか? その根拠は?」
記者からの質問を受けて、前川氏はこうきり返した。
「まず、杉田副長官から、そういう場所(出会い系バー)には行くなとご注意を受けていました。つまり、このことは官邸は知っていた情報でした」
「そして、読売新聞の記事が出たのは5月22日のことでした。5月20日と21日に読売新聞記者からアプローチがありました。私の私的な活動について、報じるつもりでコメントがほしいということでしたが、私は答えませんでした。正直申し上げて、読売新聞がそんな記事を書くとは思いませんでした」
「一方、同じ21日に、和泉総理補佐官から、文科省の某幹部を通じて、『和泉さんが話をしたいといったら応じるつもりがあるか』と打診を受けました。私は『少し考えさせて』と言ってそのままにしておきました」
「私は報道が出たとしても構わないというつもりだったので、報道を抑えてほしいと官邸に頼もうということは思っていませんでした。私は、読売新聞のアプローチと、官邸からのアプローチは連動していると感じました」
「もしこういうことが、私以外の人にも起きているとするならば、それは大変なことだと思います。監視社会化とか、警察国家化が進行する危険性がある。権力が私物化され、第四の権力であるメディアまで私物化されるということになるとすれば、日本の民主主義は死んでしまう。その入り口に立っているんじゃないかという危機感を持ったんです」
 
(2)ピントのずれた質問にも答える温かさ
加計問題の会見なのに、80代記者が「治安維持法が」と持論を語り始め、会場もざわめき、司会者もストップをかけた。しかし、前川さんはその質問にも真剣な面持ちで応えていた。本当に弱い立場の人の側に立つ人だから、心をくみ取り、戦前の状況にも言及したのだと思う。
「私も同様な感じを持っております。世界的に一国中心主義が広まり、ナショナリズムが強まって、テロ対策と言う名目のもとに国民の権利を制限することが正当化される。内外に敵をつくることによって国民を統合して行こうとする方向性、1930年代に近い状況が生じる危険性があるのではないかと思っています。」
 
(3)苦境に立たされている元部下への思いやり
例の萩生田メモを記した課長補佐官についても、自分は見ていない、発言の主が混ざっていると指摘しながら、偽装するような人物ではない、優秀な職員であると繰り返し説明した。
この女性課長補佐官はネット上で袋叩きに遭っている。前川とのタダレタカンケイだの愛人だのと、人権侵害を受けている。
官邸は「不確かな情報を混在させて作った個人メモ」とシラを切り、信用するに足りないメモとして処理しようと躍起だ。山本幸三地方創生相はメール作成者を「文科省からの出向者で、陰に隠れ本省にご注進した」とスパイ扱いした。官邸および大臣たちが官僚に濡れ衣を着せる極悪非道がまかり通る。ネトウヨたちが官邸の詭弁に乗り、この専門教育課課長補佐である女性官僚の、名前や顔写真をさらし拡散し、個人攻撃を繰り広げている。
「課長補佐は同席もしていないのに勝手に捏造して文書をつくった」「妄想作文。願望小説の類と判明」「内乱罪で死刑にしよう」
課長補佐が大学時代に韓国へ留学していたという情報から「××××(実際は実名)は朝鮮工作員」などと騒ぎ立てている。
 
この文書では「総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた」「官邸は絶対やると言っている」と強い言葉で表現されている。この課長補佐が内閣府のやり方に反発していたとしても、捏造したり妄想文書を職員内で共有したところで、何の得にもならない。
 
文科省の文書以外にも、前川氏は、和泉洋人首相補佐官が直接、「総理は自分の口から言えないから私が代わって言う」などと言われたり、木曽功・内閣官房参与(当時)から「獣医学部の件でよろしくと言われた」と証言している。今治市が開示した資料でも、国家戦略特区による獣医学部新設が加計学園ありきで進んでいたことは、はっきりと示され、文科省の文書と齟齬はない。
森友学園問題では、官邸は安倍昭恵夫人の秘書だった谷査恵子氏が「勝手にやったこと」と疑惑を一手に押し付け、今回も課長補佐や文科省から出向する内閣府職員たちに責任をなすりつけている。これが安倍政権の汚いやり口だ。こんな連中にやりたい放題をされている国民の行く末は憲法改正、そして海外派兵に続く道・・・・読売や産経の購読を止め、安倍政権を崩壊させなければ大変なことになる。
 
前川さんに比べ、安倍総理以下の政治家、御用学者コメンテーターの差は歴然。どちらが信用に値するか、特定の利害関係のない人なら、前川氏に軍配が上がるのは明白だ。
 
とにかく、模範的な質疑応答だった。国会でこのような質疑応答がされるなら、国会議員の存在意義もあろうが、今の状態では税金泥棒に過ぎず、いなくてよい存在だ。
 
 
総理への忖度があろうとなかろうと、成長戦略として加計学園獣医学部が必要だという理由がきっちり示されれば、国民は納得する。内閣府に設置される諮問会議が音頭を取って改革を断行するのだから、政治主導で物事が実行されていくことは当たり前で、忖度云々の問題ではない。問題は国家戦略特区の実態がショボすぎることに尽きる。
岩盤規制に穴をあけると声高に言うが、今の日本に獣医学部が必要だという明快な論理、国家戦略に加計が適格だという議論は聞いたことがない。国家戦略と呼ぶにふさわしい獣医学部が加計学園にできるわけがないと誰もが感じている。政治家が剛腕を振るうための制度である戦略特区制度。しかし政権に判断能力がない場合は何でもかんでも成長戦略と言い繕って、知り合いの便宜を図る制度になってしまう。
「獣医学部を持つ大学を一つ新設すること」が国家戦略なのか?加計学園だろうが京都産業大学であろうが、「国家戦略」と呼ぶこと自体が恥ずかしい。獣医師などは需給状況で自然淘汰されるものであり、経営的に成り立つと思うならどんどん建設するがよい。規制緩和をして獣医師の希少価値を高め、国が保護してやる必要など全くない。ある地域で獣医が足りないか否かは各地域で判断すれば良い。しかし、四国で毎年160人もの獣医師が必要とは考えられないから、町のペット病院の乱立につながる悪き規制緩和になりそうだ。
とりあえず、27年6月に閣議決定した「日本再興戦略改訂2015」に盛り込まれたいわゆる石破4条件をクリアすべきだろう。「提案主体による既存獣医師養成でない構想が具体化し、ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要が明らかになり、かつ、既存の大学・学部では対応困難な場合には、近年の獣医師需要動向も考慮しつつ、全国的見地から検討を行う。」どれ一つとして要件をクリアするものは加計学園にはない。それどころか、親バカ疑惑がささやかれている。
獣医である息子・加計悟に獣医学部を与えたいという加計孝太郎氏の要望に応え、30年来の遊び仲間である安倍晋三氏が戦略特区という枠組みを使って実現したらしい。「加計氏の息子さんは鹿児島大学の獣医学科を出てその後、加計学園系列の倉敷芸術科学大学で獣医学の講師と副学長を兼任しています。今治市に獣医学部新設を申請する前、加計氏は鹿児島大の獣医学部を視察し、『この程度の設備なら私にも作れる』と自信たっぷりに話していたと聞きます」(講談社現代)
今治市は今年3月に37億円相当の土地を加計学園に無償譲渡し、さらに最大で約96億円、つまり獣医学部建設費の半額を税金から拠出することになっている。これは市の歳出の12%に当たる。今治市はどんなメリットがあって96億円も拠出するのか?獣医学部新設が過疎化の歯止めになるとでも???
 
弁護士、公認会計士に関しては需給を考えず増やした結果、貧乏まっしぐら、今や生活保護レベルとか言う話もある。小泉政権時代、派遣労働を製造業にまで拡大するというとんでもない規制緩和を行い、今の格差社会のきっかけになった。
加計学園に出す補助金があるのなら、全国に存在する研究機関にお得意のばらまきをする方がよっぽど日本戦略として耳障りがよい。
 
安倍晋三首相は24日の神戸市の講演で、国家戦略特区制度を活用して獣医学部新設を全国的に広げていく意欲を表明した。日本獣医師会の要望を踏まえて1校に限定した結果、首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」が選ばれ「国民的な疑念を招く一因となった」と説明した。
いやはや、ここまで前言を翻し、政権の悪行を糊塗しようとする態度に情けなくなるだけである。規制緩和を推進する姿勢を示し、加計学園問題に絡む批判をかわすことで総理の頭はいっぱいである。
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