側弯症とスポーツ No.6

(H19年7月4日追記 : この項は、august03が和訳したものです。
私は医師ではありませんので、医学的に誤解や誤りが含まれている可能性は
ありますので、どうかそのことを考慮されてお読みいただきたいと思います)

.................................................................

Scoliosis Research Society 略してSRSという国際組織があります。
世界でもっとも有名な側弯症研究のための学会で、側弯症を専門とする整形外科の
先生がたが所属し、毎年開催される研究会には日本からも多くの先生がたが勉強に
でかけられています。

このサイトのなかでも、スポーツへの参加が推奨されています。

    経過観察期間 - ブレース装着 - 手術
     25度以下   25度~40度   50度以上

(特発性)側弯症治療方針は上記のとおりであり、ブレース装着は23時間/日が
推奨されているわけですが、お風呂のとき以外でも、そのブレースをはずして
スポーツへ参加することを ストロングリィインカレッジ(strongly encouraged )
「強く推奨する」と述べています。

ブレース装着でカーブが増悪することを防ぐことは「必須」です。
しかし、ブレース装着によって、肺機能の低下や筋力が低下することも報告されて
おり、それは決して患者さんにとって良いことではありません。
スポーツへの参加がどれくらいの時間が適当であるかまでは書かれていませんが、
でも、それは患者さんご自身が自分の体力や疲れの状態などを考えて判断すること
で良いのではないかと思います。

もし気持ちが安らぐのなら、(そしてお金があるのなら)ヨガや整体で汗を流す
のもひとつの方法かもしれません。しかし、たとえそのことで見かけ上、カーブが
減少してきていると思えたとしても、ブレースをはずすことは絶対にすべきでは
ないと思います。そしてまた、定期的に専門医師の診察を受け、コブ角度の変化
には十分に注意を払うべきです。

でも、わざわざでかけて高いお金を払って、....意味のないナンタラ体操をする
だけで何万円ものお金を費やすよりは、水泳をしたり、ウォーキングしたり、
登山にでかけたり、好きなスポーツで汗を流すことのほうがより効果があると
思います。自宅で、ヨガや体操や、筋肉トレーニングすることよりも、ナンタラ
体操のほうが効果があるとはとても思えません。
彼らは、患者さんの「気持ち」につけ込んだ悪徳商法と同じです。

側弯症に立ち向かうのは、患者さんご自身と、そして家族..特にお母さんの支えと
励ましと、そして時には、強い気持ちでお子さんに装具をつけ続けさせることに
勇気をもって欲しいと思います。

......................................
H19.6月18日追記します。

 スポーツの推奨と、では何時間が適切かの関係は医学的検証はまだ確立されては
 おりません。仮に、医師にこの点を質問した場合、「23時間が基本ですから」
 という回答をせざるえないはずです。先生がたは、「医師」という法的責任を
 問われる立場上、医学的に検証され、広く認められた治療指針にもとづいて
 患者さんを指導する責任があります。
 ですから、このブログに記載した内容と、先生の指導が矛盾することはありえま
 す。インターネットの情報は、拡大することで、本旨/趣旨が変化していくこと
 がありますので、次の点は、十分にご配慮下さい。
 つまり、

    装具療法の基本は「一日23時間」であること
    
    装具療法の効果は、「装着時間に比例」すること

 この基本を踏まえた上で、スポーツ時間を自己責任のもとで加減していただき
 たいと思います。
 先生に質問されても、先生は戸惑われることになります。
 こどもさんがスポーツにはげまれていることはこころの成長にとっても
 肉体の鍛錬にとっても、非常に重要です。
 そのことと、装具治療との兼ね合いは、リスクとベネフィットをお子さんとも
 よく話しあわれて、そして、定期検査を怠らずに、矯正具合を点検していただき
 ながら、進めていただきますよう、お願いいたします。
 
コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
教えてください (Ha)
2007-06-02 13:55:37
いつも情報をありがとうございます。
以前 アメリカではブレース装着でエクササイズをするとの書き込みをされていましたが、何か効果はあるのでしょうか?
例えば 背筋運動などは ゆがんだ体のまま行うと、片方ばかりに筋肉がついてしまうのではないか?と心配しているのですが 何か情報がございましたら宜しくお願い致します
 
 
 
ブレース装着 (アトム)
2007-06-02 15:07:42
運動は主治医もどんなものでもどんどんやって下さい、と言われていました。
サッカーやテニスなど片方だけ使うスポーツは・・・と聞いた所、そんな事を気にしなくていい。やりたいスポーツをどんどんやらせてあげて下さいと。
あまり気にしすぎて色んな事を制限する方が精神的によくない。お母さんが気にしすぎると子供の心に影響して、治療自体を拒否する事もあるからと。
思い切り好きなスポーツをして、後はしっかり装具を着ける。心身ともにそれがいいと思います。
一時期装具をしたままでテニスをしていましたが、パッドがすぐ駄目になったり、汗で想像以上に臭くなったりしましたし、これからの季節は熱中症も怖いのですし、筋肉をつける為にも外した方が良いと思います。
 
 
 
エクササイズについて (Ha)
2007-06-02 20:23:54
全般的なスポーツに関しては 装具をはずして思い切り、ということですね。ありがとうございました。
アメリカでは 毎日30分ほど装具をつけたままエクササイズを行うとのことでしたので スポーツというより、背筋運動などの(筋肉強化のための)エクササイズに 装着したままというのが 何か効果というか、意味があるのか知りたいと思いました。
 
 
 
そくわんヨガについて (rina)
2007-06-10 15:27:06
私の娘も大阪のそくわんヨガの先生の所に通いましたが、足元を見られて高額のレッスン料をとられて終わりました。悪徳商法です。
 
 
 
装具をはずして ()
2007-06-17 16:24:29
娘は装具をはずして新体操をしていますので、この記事にはちょっとほっとしました。
もちろん、ちょっと練習時間が長いので、本当はもう少し、長く装具をつけられたらいいとは思いますが。
この記事、さっそく私のブログで紹介させていただきました。
あと、リンクいただいて嬉しいのですが、私のブログ名は『特発性側わん症・娘の記録』で、「民間療法」は記事の一つなのでいつでもいので、名前、URLの訂正よろしくお願いします。
URLはhttp://sokuwan15.blog103.fc2.com/です。
 
 
 
気になっていることが・・ (Unknown)
2008-06-04 21:46:26
はじめまして。思春期の頃から側弯症で、もう20年近くになろうかという者です。日頃の運動不足の解消を目的に、テニスを始めようと思っているのですが、子供の頃、整形外科診察の際、片方だけ使うスポーツなら、筋肉のバランスなどを考えて左でやったほうがいいよと言われたのを思い出しました。もし、そのようにされたご経験のある方がおられましたら是非ご意見をいただきたく思います。また、別のスポーツなどに関することでも、何かご存知の方、お考えのある方がおられましたら、いろいろ教えていただけると有り難いです。よろしくお願いいたします。
 
 
 
Re:気になっていることが....さんへ (august03)
2008-06-05 00:13:12
管理人のaugust03です。コメント投稿ありがとうございました。私はスポーツインストラクターではありませんが、若い頃からスポーツにはたしなんできています。最近は仕事が忙しく運動不足気味ですが、できるだけ体調、健康維持のために身体を動かすことには気をつけています。ご質問のお話はかなり古い時代のことですよね。その頃はいま以上に側彎症のことについて何もわかっていない状態のために、さまざまなデータにもとづかない説明が、いつのまにか「定説」になってしまっているものがいまだに残っています。日本人には右利きが多いので、バランスをとるために左手を使うほうがいいだろう、という発想なのはよくわかる話ですが、そのことを気にしすぎてスポーツが楽しくなくては意味がないと思います。どうしても気になるようでしたら両手打ちという方法もありますが、たとえ右手打ちであったとしても、そのときは左でバランスをとったりとかもしているわけですから、まったく左側が鍛えられないということでもないと思います。女性の方は骨粗鬆症の心配がありますので、その対策のためにも運動をして体力(骨に刺激、負荷を与える)をつけることがとても大切です。すでに20年を経過して側彎自体の進行はみられてないのでしたら、右とか左とか心配されずに、ご自分のやりたいスポーツを思う存分楽しまれるのが、もっとも身体に良いことだと思います。......そもそも左腕を使えば側彎カーブに影響がないとか、良い影響を与える、ということ自体が、脊柱が曲がるという力学作用とは関係ないですから、やはり、その当時のなんとなくのイメージから出てきた説明ですね。気にされずにエンジョイするのが一番です。
 
 
 
なるほど。 (717)
2008-06-06 00:36:57
august03さん、お答えありがとうございます。気になっていることが・・でコメント投稿した者です。いろいろ考えすぎずに快適に楽しむことが何よりですね。スポーツだけではなく、何事においても、のような気が・・心にとめておきます。

私が最初に側弯の診察を受けたのは小学生の頃だったと思います。装具も一時期つけていました。中学生の時点で既にS字の角度が上45~50度、下35度前後。今現在、よくなりこそしませんが、進行もしていないと思います。ちなみに身長は子供の頃からずっと高いです。整形の診察は高校に入る頃から受けておらず、普段、つい右側に傾きかける自分をまっすぐに保つ、という作業だけは、気をつけてやっています。

また記事を読みに伺います。日曜日、初テニスです(^_^)
 
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