ゆっくりと流れる時間
それは
南国の波音が刻む場所
空は青く青々しく
鮮やかな緑と美しい砂浜
暖かい潮風に抱かれて君を想う
それは
荘厳な積雪の場所
灰色の空からは音もなく降る白い粉
ただただ遠く
偉大な山が神々のように存在している
切り裂く風雪の中で君を想う
それは
少し離れた未来の場所
壊れた機械の墓場
太陽を隠す砂塵
錆びた鉄の味の雨が降る
壁の向こうは激鉄と銃弾の嵐
終わりの見えない . . . 本文を読む
虹の曲がり角
銀色の滝
丘の上
トリコロールの雲たちよ
天上へ這い上がれ
やがて月の火は降る
虹の終わりの地
黄金色の砂丘を越えて
鱗の岸辺に古の者達は佇む
紡がれし時たちよ
醜く降り積もれ
いつか旅人が辿り着くまで
安寧を枕に惰性のいびき
約束された歴史
追った虹の始まり
月の火はやがて燃える朝を連れ
残り火で暖まった夕暮れを
そっと息を吹いて命を摘み取る
黄昏は七色
その命を取り出して
. . . 本文を読む
灰色の雲が頭上を駆け抜けた。
間もなく嵐が来るだろう。
音を立てて凪ぐ風は、少し肌寒い。
軽快な単気筒のエンジン音は、舗装されていない道を軽快に走る。
ひび割れた塗装の建物をいくつか通り過ぎる。
僕はグリップを緩め、流れてくる暗雲を眺めていた。
紫黒の塊は、うねりながら膨張している。
クラッチをニュートラルに切り替えて、ジャンパーのポケットからくしゃくしゃになった煙草を取り出す。
暖まったタン . . . 本文を読む
声なき声を聞け
現し世の
夢追い人は
殺される
時は隼
石が理
声なき声を聞け
いつの間にか間に合わなかった。
今更思うなんて、だが間違えていたのはいつからだろう。
あたしは自分を殺しながら逃げてきた。
死んだ者が生き返らない道理、同じくして、過ぎた時間は戻らない。
会社を辞めて無駄にした二年間。
興味の無い法律。
やり遂げなかった3年間。
好きなことだけしていた3年間。
卑下して . . . 本文を読む
落ちた。
空に墜ちた。
世界に堕ちた。
隔たりは境界線。
緻密に積まれた積み木達。
落ちて。
蒼穹に。
時々。
雨になって。
落ちる。
あの日から続いていた。
忌々しくも、穏やかな場所。
裏切るのか、また裏切るんだ。
冷たい霧雨が止まない。
いつまでも、落ちてくる。
望んだこと、呪われたこと。
報われないこと、望んでいたこと。
螺旋になって、墜ちてくる。
救われないこと、理解していたこと。
愛 . . . 本文を読む









