俺もお前も人生の敗北者

とりあえず否定から入るネガティブ思考で常にB級嗜好なATOPのブログ

漫画『応天の門』(灰原薬)

2014-04-20 20:30:42 | レビュー
応天の門 1 (BUNCH COMICS)応天の門 1 (BUNCH COMICS)

最近はできるだけ本を買わないぞ!と思って過ごしていいるのですが、たまたまツイッターでこの本のことを知る機会があり、買うか買わまいか悩んだ挙句、ポチってしまいました。



ウェブの画像で見ていた時から、帯で紹介されている人物設定に「うーん、これはいかにも今風…」という気がして、僕が勝手に思っている在原業平と菅原道真の印象とのギャップのせいであまり期待していなかったんですよね…(何。

で、読んでみたわけです。



あれですね、平安版シャーロックホームズだと思ってください。ホームズとワトソンが怪奇事件解決するがごとく、ナイスミドルだけが取り柄の在原業平(38)と見た目はクソガキ中身はクールな菅原道真(18)が京都でおきる怪異事件に挑む話です。

この漫画で評価できるのは平安の怪異事件とかだと安倍晴明のごとく(義経の天狗もしかり)魑魅魍魎の世界みたいな話に陥りがちですが、そうではないところ。

帯にもこそっと書いてるクライムサスペンス。犯罪はひとがおこすもので、妖怪が起こすものではありません。

かといって当時信じられた妖怪の存在を無視せず、そういった迷信とひとが犯す犯罪の組み合わせが巧みであるところ。

ただ如何せん解せないのが、在原業平がただの無能なおっさんにしか思えない(汗。

菅原道真がほとんど事件の解決をしてしまい、在原業平はただの事後処理担当と物語の途中でのかませ犬的扱いに徹します…。

いうなればですが『名探偵コナン』でコナン君(どっちかというと高校生の工藤新一)が菅原道真で、毛利のおっさんまでひどくないがアガサ博士かメグレ警部的なポジションに在原業平がいるという感じ。

おかげさまで在原業平の良さはほとんどでてこないです(苦笑。

これが「バディ」なのか…という疑問はなくもない。

あーあと、意外に感心したのが在原業平が美形過ぎないところ。

38歳でいて自身の生まれの不遇さやまつりごとの醜さを知っている大人と考えればちょうどいい表情をしているかもしれない。

でもそんないぶし銀ポジションに落ち着きそうなおっさんが時々見せるプレイボーイさに少し引きます(何。

あとなー、藤原高子…あんまり綺麗じゃないような(何。まだわからないですけど。

そういう点でまた次巻も楽しみだなぁ!と思って、予告を見たら「2014年秋!」とあって絶望したのでした。

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