ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

瓶ビール

2017-05-27 12:09:09 | 食材
 瓶ビールとは、瓶に入れて販売されているビールのことだ。瓶ビールは日本の居酒屋などの宴会で、「さ、さ、部長、どうぞどうぞ」、「いや、すまんな」や、「〇〇君も一杯どうかね」などといった、“つぎつ、つがれつ”のコミュニケーション・ツールとして広く利用されている。また、「生ビールよりも瓶ビールの方が豊かな苦みが・・・」や「缶ビールは金属臭い・・・」などという違いの判る大人も少なからず存在するため、今日も瓶ビールは存在感を発揮している。こちら米国でも瓶でのみ販売されている銘柄が数多くあり、“永遠のビール党”のベイエリア30代独身日本式サラリーマン諸氏は、すでに夜毎試飲されているだろうが、今回はその中でも筆者が発見した飲みやすい瓶ビールを2銘柄紹介する。


紹介する瓶ビールの特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①ミラー・ハイライフ
アメリカ有数のビールの産地であるウィスコンシン州のビールであり、1903年から販売されている伝統の味だ。ビールそのものの色が薄いうえに、透明の瓶、清涼飲料水のような蓋などの外観から、日本の大型酒チェーン店によくある安い白ぶどう酒のようなつくりで不安になるが、それもそのはず“シャンパン・ビール”というキャッチフレーズで売られているのだ。その細かい炭酸と、まるで水のような清らかな喉ごし、うっすらとした麦芽の後味が特徴で、食事の邪魔をしない。金属蓋は再度閉められるので、飲み切れなかった場合は蓋を閉じて冷蔵庫に入れられる優れものだが、残ったビールは何だか見た目が尿のようであまり再度飲む気がしない。アルコール度数は4.6%。


②ビクトリアビール
ビクトリアビールはメキシコ産のビールであり、その黄色いラベルから、同じくメキシコ産のパシフィコ・ビールと見間違えることがあるが、よく見るとラベルに王様の画が描かれている。メキシコでは小瓶も売られているが、米国では大瓶しか見かけないようだ。大瓶の首の部分が日本の瓶にように直線的ではなく、緩やかに膨らんでおり、胴体部はずいぶんと太く、ずっしりとした力強いフォルムは水牛のようだ。褐色のビールは、アンバービールとラガービールの相の子らしく、すっきりとした飲み口としっかりとした味が両立した素敵なビールだ。アルコール度数は6%。



 ベイエリアはすっかり日が長くなったし、気温も上がってきたのでビールシーズンの到来だ。30代日本式独身サラリーマンは、幼少時にJRの駅構内などの公共施設で、画鋲などでいたずらされた大坂正明容疑者のモノクロ写真を見た記憶があるだろう。ついにお縄となった大坂氏はもうすぐ刑務所に入り、その罪を償うまではビールを飲むことができなくなる。その罪と長い逃亡を償う期間を考えると死ぬまで飲めないかも知れない。非常にもったいない。ビールが飲めなくなるくらいなら、思想信条など捨てたほうがよい。30代独身日本式サラリーマン諸氏は、「お前は、ビールを捨てるか、それともその思想を捨てるか」と聞かれたときに、「うーん、じゃ、思想捨てますわ」と胸を張って言える程度の強い思想を持ってやんわりと生きていこうではありませんか。ビールには、その価値があります。

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