ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

メキシコ美術館

2017-01-22 20:16:31 | 生活
 メキシコ美術館は、サンフランシスコ市にある中南米の作品を集めた小さな美術館だ。
美術館のような純粋な観覧施設は、相手が物体であるため単なる冷やかしで来訪しても、申し訳なさを感じることなく楽しむことができるというものだ。それに対して米国の博物館は、下調べをせずに来訪すると、体験型・参加型と言われるタイプのものがあるので非常に危険だ。学芸員さんのテンション高めの説明を、わかったような顔をして笑顔を作ったり、うなずいたりするのは非常に疲れるし、相手に申し訳ない。こちらは単なる暇つぶしでやってきているのであって、知的好奇心に駆られている訳ではないのだ。その点、このメキシコ美術館は安全なので、シャイな日本式独身サラリーマン諸氏も安心して暇をつぶせる。


この美術館の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。


①立地
サンフランシスコの北端のマリーナ地区に、フォート・メイソン芸術センターという施設があり、この美術館はその施設内にある。施設は海に面しており、左手には金門橋、正面にはアルカトラズ島を眺めることができる。横浜の赤レンガ倉庫を思わせるような長方形の建物が複数並んでいて、その中に劇場やマジックシアター、古本屋やカフェ、ギャラリー等が入っている総合芸術施設になっているのだ。大きな有料駐車場が併設されていて、1時間5ドル程度だったと思う。


②メキシコ美術館概要
メキシコ美術館はD館の1階にあり、公式会館時間は正午から午後4時と非常に短い。しかも正午きっかりには開館しない。筆者が来訪した日は天候が悪かった所為か、正午を過ぎても開館する様子は全くなく、せっかくの暇つぶしを反故にされるのではと不安になったが、12時15分頃にその重々しい鉄の引き戸をヒスパニック系の女性がガラガラと開けてくれた。


③メキシコ美術館 展示物
じっくり見ても30分あれば全て見終わる。メキシコと銘打っているが、ペルーなどの南米のものもあり、主に発掘された古代の尿瓶のような陶器作品や人形などが展示されている。非常に簡素な内容だが、中南米の歴史・美術に予備知識が全くない場合はそれなりに楽しめる。お土産コーナーには現代の作家による陶器や装飾品が売られており、それらを見るのも楽しい。入場は無料だが、退屈そうに座る受付の女性の前にチップの箱が置いてあるので、ほんの気持ちを入れてあげよう。


④フォート・メイソン芸術センター
このメキシコ美術館以外にも、センター内にある施設で愉しめる施設としては古本屋が挙げられる。アンティークのレターセットやレコード、絵本なども置かれた比較的お洒落な古本屋であり眺めていて楽しいし、併設されたカフェには芸術センター内に用事がある芸術家志望のような風貌の若者たちが沢山見られて刺激を受けること間違いない。また、グリーンズ・レストランという女子が好きそうなベジタリアンなレストランもあったりする。


 何となくソフィスティケートされた、アートな空間で、建築製図の筒状ケースや一眼レフカメラを持った若者が集っていそうな雰囲気があるが、メキシコ美術館は本当に安心して入れる。すぐに見終わるので退屈もしないから、シャイな日本式独身サラリーマンも一度足を運んでみて欲しい。

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